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人気順 5 users 10 users 50 users 500 users 1000 users【江戸時代の身分制度論】士農工商から身分的周縁へ | Kousyoublog
2016年五月の初頭ごろだったか、Twitterで士農工商という表記が教科書から無くなっているという話が話題になっていた。そう。もう江戸時代の身分制を「士農工商」として表記することは退けられて久しいのだ。少なくとも一九七〇年代初頭に疑問が呈され、九〇年代にほぼ否定され、その結果として二〇〇〇年代半ば以降、教科書から消えはじめた。 かねてから近世身分制社会について個人的にまとめたいと思っていたので、... 続きを読む
2015年面白かった本「資源と文明」「暴力と戦争」ジャンル20冊+ノンジャンル10冊まとめ | Kousyoublog
2015年にこのブログで紹介した本の書評記事まとめ。丁度60冊紹介していました。その中から「資源と文明」「暴力と戦争」というくくりで20冊まず紹介し、それ以外で面白かった本を10冊、計30冊紹介します。というか、読んだ本... 続きを読む
アルスラーン王とギスカール公爵 | Kousyoublog
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「薩摩島津氏の琉球侵攻」(1609年)まとめ | Kousyoublog
1609年三月、島津軍が琉球王国に侵攻し奄美大島、徳之島、沖永良部島、そして沖縄本島と次々攻略。琉球王国軍の抵抗むなしく、四月四日、首里城が陥落、尚寧王は降伏し、独立国家琉球王国は、引き続き中国からの冊封体制下にありつつ、徳川幕藩体制の中に組み込まれる両属体制時代に入ることとなった。「薩摩島津氏の琉球侵攻」として知られるこの事件について、簡単にまとめ。 主に上里隆史著「琉日戦争一六〇九 島津氏の琉... 続きを読む
このブログを丸パクリしているウェブサイトの管理者におすすめの一冊 | Kousyoublog
今は忙しいので手がつけられないのだが、色々落着いたら、ここ半年以上このKousyoublogの記事を更新とほぼ同時に丸ごと転載し続けている「ライトノベルとノベライズや小説のご紹介」(novelnavi.info)というブログについて、googleにDMXA侵害の報告をしたり、ホスティングしているさくらインターネットに規約違反(さくらインターネット基本約款「第16条1.i.当社もしくは第三者の著作権... 続きを読む
「ビスマルク ドイツ帝国を築いた政治外交術」飯田 洋介 著 | Kousyoublog
ビスマルクというと最近はすっかり第二次大戦中のドイツ海軍の戦艦、しかも美女ということになっているが(ビスマルク – Google 画像検索結果)、元々は鉄血宰相として知られた十九世紀プロイセンの政治家、ドイツ帝国建国の立役者で、芸術的な外交手腕で欧州にビスマルク体制として知られる勢力均衡を生み出したオットー・フォン・ビスマルク(1815~98)のことだ。彼の存在感は絶大で、日本の明治維新の元勲たち... 続きを読む
「大聖堂・製鉄・水車―中世ヨーロッパのテクノロジー」ジョゼフ&フランシス・ギース 著 | Kousyoublog
ヨーロッパの中世を「暗黒時代」、すなわち「暴力と狂信と無知と停滞の時代」とする見方はすでに否定されている。確かに絶え間なく続く戦争と、キリスト教的世界観の浸透と、ローマ教会の支配が築かれ、ギリシア・ローマ時代の知識が少なからず一時的ながら失われた時代ではあったけれども、後に近代を切り開く土台となる様々な技術のささやかながら着実な革新が繰り返された、ゆっくりと着実な進歩の時代であった。その中世ヨーロ... 続きを読む
江戸幕府末期の財政状況がわかる図 | Kousyoublog
う~ん… 内容豊富も目次粗放、索引なし あくまでも受験用の参考書だな 目次不備、索引なし、内容豊富だが問題点も 上は享保15年、下はその約100年後、江戸幕府末期の天保14年の幕府財政状況です。 享保15年は徳川吉宗による享保の改革の真っ只中。吉宗が将軍就任の前の時点は、幕府は五代綱吉のころの米価下落と綱吉から七代将軍家継までの間に膨らんだ財政赤字、さらにとどまるところを知らない物価上昇などによっ... 続きを読む
「オカルトの帝国―1970年代の日本を読む」一柳 廣孝 編著 | Kousyoublog
映画、TV、小説、アニメ、マンガ、ゲームなどのサブカルチャーから宗教・思想さらには日常生活の隅々までオカルトは薄く広く拡散している。日本におけるオカルトの広がりのルーツを辿ると1970年代に行き着く。では、現代日本という「オカルトの帝国」の原風景といえる1970年代のオカルトの大流行はどのようなものであったのだろうか。「閉ざされた知であるオカルトが白日の下にさらされた1970年代」を描く論文集であ... 続きを読む
「『大日本帝国』崩壊 東アジアの1945年」加藤聖文 著 | Kousyoublog
昭和二十年(1945年)八月十五日正午、玉音放送が流れ大日本帝国臣民は敗戦を知らされた。大日本帝国の崩壊はただ日本の敗北を意味するだけではない。大日本帝国の崩壊によって大日本帝国による植民地支配体制が崩れ、新しい国家、新しい国際秩序が東アジア地域に誕生することになった。その八月十五日前後の経過を通して大日本帝国下の日本、朝鮮、台湾、満州、樺太・千島、南洋諸島、東南アジア諸地域が迎えた敗戦と変化を概... 続きを読む
「臨時軍事費特別会計 帝国日本を破滅させた魔性の制度」鈴木 晟 著 | Kousyoublog
太平洋戦争へ至る過程で軍部の台頭を許した大日本帝国の制度的欠陥の一つが「臨時軍事費特別会計」である。 臨時軍事費特別会計 帝国日本を破滅させた魔性の制度 posted with ヨメレバ 鈴木 晟 講談社 2013-10-11 Amazon 楽天ブックス 7net honto e-hon 紀伊國屋書店 丸善&ジュンク堂 臨時軍事費特別会計は大日本帝国下で戦時に戦費支出目的で定められる特別会計制度で... 続きを読む
「日本軍のインテリジェンス なぜ情報が活かされないのか」小谷 賢 著 | Kousyoublog
太平洋戦争における日本は通信を傍受され、暗号を解読され、偽情報に撹乱され、連合軍の兵力を見誤り、情報分析を疎かにして慢心と理想論とで作戦を立てて失敗を繰り返し・・・と情報戦で完敗したが、本書は戦前日本の情報活動はどのようなものだったのか、どこに問題があったのかを概観した一冊である。 書籍版 日本軍のインテリジェンス なぜ情報が活かされないのか (講談社選書メチエ) posted with amaz... 続きを読む
「幕末外交と開国」加藤 祐三 著 | Kousyoublog
黒船来航から日米和親条約に至るプロセスを「(1)無能な幕府が(2)強大なアメリカの軍事的圧力に屈し、(3)極端な不平等条約を結んだ」(P257)と理解する見方が強まったのは明治十年以降だという。明治政府は一連の条約改正を政治課題に掲げて前政権である幕府の無能無策を強く主張するキャンペーンを張り、これが通説として長く信じられるようになった。しかし、史料を丹念に追うと、このような幕府無能説、軍事的圧力... 続きを読む
幕府代表とペリー艦隊の飲みニケーション全5回まとめ | Kousyoublog
先日の記事「「居酒屋の誕生: 江戸の呑みだおれ文化」飯野 亮一 著」にいくつか、ペリー艦隊来航時の日本人代表も泥酔していたことを思い出した、といった趣旨のコメントがついていて、そうそうあの酔っぱらいエピソードも面白いんだよね、ということでペリー艦隊日本遠征記から幕府代表団とペリー艦隊との飲みニケーションエピソードを「ペリー艦隊日本遠征記(上)(下)」から紹介しよう。酒を飲むことでのコミュニケーショ... 続きを読む
「幻の東京オリンピック 1940年大会 招致から返上まで」橋本 一夫 著 | Kousyoublog
昭和十五年(1940)の国際オリンピック大会は様々な政治的思惑が絡んで東京に決定したが、開催直前になって返上を余儀なくされた。招致活動の開始から返上に至る過程を丁寧に描いた一冊。 書籍版 幻の東京オリンピック 1940年大会 招致から返上まで (講談社学術文庫) posted with amazlet at 15.06.09 橋本 一夫 講談社 売り上げランキング: 116,421 Amazon.... 続きを読む
「居酒屋の誕生: 江戸の呑みだおれ文化」飯野 亮一 著 | Kousyoublog
幕末に日本を訪れた外国人が驚いたことの一つに、日本人がひどく酒癖が悪いというものがある。例えばヘボン式ローマ字で知られるヘボン(日本在住1859~92)は昼間っから酒を飲んで酔いつぶれ、あるいは大暴れしている人びとの多さに驚き、また酔って仕事もままならなくなる日本人家事使用人たちに悩まされている。せめて仕事中ぐらいは酒を飲まない労働者を雇えないかと日本人商人に尋ねるが、そんな日本人を見つけるのは難... 続きを読む
1972年生まれが十代で読んだヤングアダルト系SF・ファンタジー・伝奇小説まとめ | Kousyoublog
大体四十歳前後から、発作的に昔を懐かしんで果てしなく思い出がよみがえる伝染病に罹り重体となる例が観測されますが、さっきから発病したようなので、勢いにまかせて中学・高校生のころに読んだSF・ファンタジー・伝奇モノ、ヤングアダルト小説のまとめ。 栗本薫「グイン・サーガシリーズ」 グイン・サーガ1 豹頭の仮面 posted with amazlet at 15.05.16 早川書房 (2012-08-0... 続きを読む
「砂糖の世界史 (岩波ジュニア新書)」川北 稔 著 | Kousyoublog
1996年の発売以来売れ続けている世界史入門定番の一冊。砂糖の広がりを通じて様々な地域がつながりあい、ダイナミックに変化していくさまが平易なことばとわかりやすい解説で描かれており、世界史の面白さがこれ以上ないほどに詰まっているので、まぁ、読んでいる人の方が圧倒的に多いでしょうが、あらためて紹介しておこうという記事。 砂糖の世界史 (岩波ジュニア新書) posted with amazlet at ... 続きを読む
チンギスの称号はカン?ハン?カーン?ハーン? | Kousyoublog
モンゴル帝国の建設者、「蒼き狼」の異名でも知られる歴史上屈指の「世界征服者」というと、チンギス・・・カン?ハン?カーン?ハーン?ということで、混乱する彼の称号について簡単にまとめ。 歴史上正しい呼び方はチンギス・カン 結論からいうと、歴史学上正しいのは、ちょっと前までチンギス・ハンだったが今はチンギス・カンである。 「カン(ハン)」はトルコ系・モンゴル系遊牧民が用いていた称号で王や族長を表す。ここ... 続きを読む
アニメ「艦隊これくしょん -艦これ-」感想 | Kousyoublog
アニメ「艦隊これくしょん -艦これ-」最終話まで観ました。艦娘たちが動いて喋っているだけでも嬉しいので次々出てくる娘たちの一挙手一投足にニヤニヤしつつも、各話の展開にちぐはぐな印象は拭えず、楽しい気持ちと苦笑との間を忙しく行き来しながらの視聴になりました。 吹雪さんと睦月夕立のメイン三人を始めみんな可愛くて上々ね、って感じでしたが特に陸奥、利根、川内、夕張、瑞鶴、金剛と第六駆逐隊あたりは非常に良か... 続きを読む
シャーマニズムとは何か、よくわからない | Kousyoublog
シャーマニズムがよくわからない。いくつかの宗教学の入門書の知識と、例えば琉球・南西諸島のユタ、東北のイタコ、卑弥呼などに代表されるような古代の巫女、アメリカ・インディアン、アフリカの呪術師、アボリジニ、ブードゥーなどを想起した一般的なイメージを持っている程度なので、最近(2014年)出たばかりのコンパクトなシャルル・ステパノフ&ティエリー・サルコンヌ著「シャーマニズム(「知の再発見」双書)」という... 続きを読む
箸食誕生の歴史 | Kousyoublog
箸の誕生 箸は黄河流域で誕生した。現在見つかっている最古の箸は河南省安陽県の殷墟(紀元前十八世紀~紀元前十一世紀)から出土した銅製の箸だが、当時は手食であったことは明らかであることから、食事用ではなく食べ物を取り分ける、あるいは祭祀用のものだと考えられている。 おそらく黄河流域では、『獣肉や野菜を包丁と俎で食べやすい大きさに料理して食べていた。食べるときに、フォークや匙でなくて、手食の感覚を延長し... 続きを読む
2014年面白かった本15冊まとめ | Kousyoublog
2014年は64本の書評を書きました。その中から特に面白かった本を一般書籍10冊、小説5冊びました。小説は古典SFが中心です。以前書いた紹介記事へのリンクを貼っていますのでそれぞれの本の詳細はリンク先記事を参照ください。 2014年に読んだ本は全体としては書評に書いた数の三倍程度、150~200冊ぐらいで、その中から書評として書ける本を選んで書いたという感じですね。基本的に、本を読むときは本を塊と... 続きを読む
隷属への愛が実現する至高のディストピア「すばらしい新世界」オルダス・ハクスリー 著 | Kousyoublog
ずっと読みたいと思っていた。1932年に描かれた本作はディストピア小説の傑作として、オーウェルの「一九八四」と並び称されることも多い。その理由は読めばわかる。 すばらしい新世界 (光文社古典新訳文庫) posted with amazlet at 14.12.19 オルダス ハクスリー 光文社 (2013-06-12) 売り上げランキング: 45,883 Amazon.co.jpで詳細を見る 西暦... 続きを読む
「琉球国の滅亡とハワイ移民 (歴史文化ライブラリー)」鳥越 皓之 著 | Kousyoublog
1879年、およそ四百五十年に渡り続いた琉球王国は日本に併合(「琉球処分」)され滅亡した。滅亡後の琉球=沖縄は明治政府の支配下で伝統的共同体の崩壊と社会基盤の弱体化を招き、移民が認められた1900年代以降、大量の海外移民が送り出されていった。1940年の統計では海外移民のうち沖縄出身者は五万七千人、数だけなら広島・熊本に次ぐ三位だが、県の人口比では広島3.88%、熊本4.78%に対し沖縄9.97%... 続きを読む