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人気順 5 users 10 users 50 users 500 users 1000 usersIoTで直面する人材難 - 竹内研究室の日記
電機メーカーは携帯電話、パソコン、テレビ、液晶ディスプレイ、半導体・・・などからの撤退が相次ぎ、事業再編、リストラも一段落してこれからいかにして成長していくか、前向きに変わろうとしています。 事業が競争力がなくなり、人を減らさなければいけないのは、ご本人だけでなく、残った人にとっても大変つらい経験だったのではないかと思います。 その一方、リストラをしている最中から良く聞かれたのは、人が居ないんです... 続きを読む
卒業・就職おめでとうございます。ところで、学ぶ習慣はついていますか? - 竹内研究室の日記
先週、中央大学でも卒業式が行われました。私は学科の卒業式・修了式の司会を担当。 学位の授与式では卒業生の名前を読み上げたのですが、これが難しい。 名前を間違えたり読み飛ばしてはいけませんので、かなり緊張しました。 緊張していたせいか、日頃の運動不足か、どうしてかわかりませんが、名前を読み上げている途中で足がつって(人知れず)悶絶。 それはさておき、卒業して行く学生たちはすぐに就職、入社ですね。 今... 続きを読む
日本の技術は負けていないという思考停止 - 竹内研究室の日記
日本の半導体はソニーのイメージセンサー、東芝のフラッシュメモリなど数少ない勝ち組を除いては、総崩れになりました。 特に酷い状態なのがシステムLSI。日立、三菱電機、NECの半導体をスピンオフして作られたルネサスエレクトロニクスは業績悪化によって、社内の半数近くもがリストラされる状況に追い込まれました。 東芝でも不適切会計の舞台になったように、システムLSI事業は不採算だったようで、これからリストラ... 続きを読む
カリスマと年功序列のイエスマンが会社を潰す - 竹内研究室の日記
まだ東芝のことを考えています。大学教員は年中無休なので、年末も仕事をしながらも、東芝のことが頭のどこかに残っていて忘れられない。 というのも、この問題の本当の原因が、会計問題が取り沙汰されているこの数年に突然起こった出来事だとは思えないのです。 リーマンショック、震災による原発事故とその後の原発販売の不振、といった予測不能な大きな出来事があったにしろ、あれだけの不適切会計をし続けるにはそれなりの動... 続きを読む
エンジニアは新聞報道で会社の危機を知る - 竹内研究室の日記
年末ですね。来年の研究費はどうなるのかな・・・など心配事や悩みは尽きません。他人の心配をしている場合ではないのですが、それでも心配なのは東芝です。 私が在籍した8年半前でも、なぜこの不採算事業が存続できるんだろうか?と感じていた事業がやっぱり不適切会計の舞台になりました。 パソコン、テレビ、システムLSI・・・日本の電機メーカーであればどこも苦しんだ事業を会計をごまかしながら続けてきたのでしょう。... 続きを読む
東芝のような巨大企業を経営する困難さ - 竹内研究室の日記
東芝、ソニー、パナソニック、日立・・・このような総合電機メーカーと言われた企業の多くはこの10年ほどの間に苦境に陥りました。日立のように苦境から立ち直った(ように少なくとも外から見える)企業もあれば、ソニーのように今でも苦しんでいる企業もあります。そして「勝ち組」と見られながらも実は不適切な会計処理によって利益をかさ上げしていた東芝。それぞれの企業の苦境の原因は個別の事情があるのでしょうが、どこも... 続きを読む
産業界で役に立つ技術者の実践的なスキルとは - 竹内研究室の日記
大学など高等教育機関の様々な改革案が提案されており、今度は「ITや経営ノウハウなど実践的な教育に特化した新しい高等教育機関の枠組みを設ける」というものが出てきました。政府、ITに特化した高等教育機関 成長戦略の人材育成策「これまでのような企業任せの人材育成には限界があり、社会全体で取り組むべき課題だ」ということだそうです。企業から大学に移って来た私の率直な感想は、現在の大学の工学部は実践的すぎるく... 続きを読む
「グローバル人材」になるため子供は海外の大学に行くべきか? - 竹内研究室の日記
グローバル人材、グローバル教育、グローバルスクールと教育界はグローバルばやりです。大学はもちろんのこと、私立の中高一貫校の学校説明会に行くと「グローバル**」の話が多いですね。自分が大学の教員として、教育費を出す親として「グローバル」をどう考えるかは難しい。そもそもグローバル人材やグローバル教育の定義も曖昧です。英語はコミュニケーションの手段としてデファクトスタンダードなので、たとえ技術の分野であ... 続きを読む
進学、就職、人生の選択はどうやって決めるのか? - 竹内研究室の日記
入試も終わりどこに進学するのか、あるいは浪人して再チャレンジするのか。今年から時期が後ろ倒しになりましたが就職活動も始まりました。私の身のまわりでは、学部の3年生が大学院に進学するか、就職をするかを決める時期でもあります。以前に比べれば選択肢が増えた分、迷うこともあるでしょう。就職では、大企業に入ったところで一生安泰ではないことがほとんどで、どうすれば良いのか、迷うことでしょう。まあ、実は以前から... 続きを読む
「誰でも一緒に平等に就活」は正しいのか? - 竹内研究室の日記
今年から時期が後ろ倒しになりましたが、就活の時期になりました。毎年のことですが、大々的にセミナーが行われ、学生たちがみんなで一緒に同じように行動する。これは新卒一括採用の日本の就職だからでしょうが、どうしても違和感を感じます。採用は企業にとっては必要とする人材を取ることなのに、学生のスキルに相当に差があって、誰でも同じように扱うのは実に不思議です。私の研究室のように、日頃から企業と連携し、共同研究... 続きを読む
「課題解決力、コミュ力」教育で、課題を解決できるようになるのでしょうか? - 竹内研究室の日記
中学でも、高校、大学でも最近の学校は「創造性を持った課題解決能力の教育をします」「プレゼン力、コミュニケーション能力を育成します」とアピールするところが目に付きます。それに、「グローバル力」を付ければ役満でしょうか。これは企業が欲しい学生像だったり、学生が就活でアピールする時の言葉でもあります。しかし、私も教育に携わる一員として、このような風潮を理解できません。基礎の学力ができていない学生を教育す... 続きを読む
日本の研究者・技術者は本当に虐げられているのか? - 竹内研究室の日記
中村修二さんがノーベル賞を受賞されたことから、お祝いとともに、日本の科学技術の今後について心配する声を聞くようになりました。具体的にはメディアの方の取材の依頼を受けるようになりました。例えば、「日本の技術者は虐げられているのではないか」「ノーベル賞は日本の経済が良かった時代のもので、これからの日本の科学技術は競争力があるのか」「日本の技術者・研究者は報われないのではないか」「日本の大学の研究環境は... 続きを読む
単純には喜べない青色ダイオードのノーベル賞。日本ではゼロから1を作った人がリスペクトされるのか? - 竹内研究室の日記
青色ダイオードを実現した中村修二さん、赤崎先生、天野先生がノーベル賞を受賞されました。本当におめでとうございます。実は私は学部、修士の時に青色レーザーに関連する研究をしていたので感慨もひとしおです。当時は青色レーザーを目指して、今回受賞したGaNとZnSeが激しく競争。いずれの陣営も日本の企業・大学が中心で、「日本を制したものが世界を制する」という、日本の黄金期でした。私は「負け組」であるZnSe... 続きを読む
日本が負けつつあるのはロボットだけではない。競争する土俵が変わってしまった。 - 竹内研究室の日記
オバマ大統領が来日した際、日本未来館で東大発のロボットを開発するベンチャー、シャフトの創業者たちと彼らの製品のロボットと会ったそうですね。ロボットと言えば、日本のお家芸。今でも産業用のロボットは非常に日本企業が強いです。その一方、二足歩行のようなヒューマノイドのロボットはおもちゃとしては面白いけど、なかなか産業として離陸することが難しい。介護ロボットとして有望と言われていますが、実用化はまだ遠そう... 続きを読む
若い女性がかわいそうだから、と甘やかすオジサンこそが、マジメに頑張っている女性を潰していることについて書いてみました。 - 竹内研究室の日記
「小保方さんを見て、女性でかわいそうと言うおっさんが居るようだけど。そういう女性やおっさんこそが、マジメに仕事をしている女性の敵なんですよね。要はやった仕事の中身で評価してない。」というツイートがたくさんリツイート(今のところ1200くらい)されて、やっぱり同じように感じている方が多いんだなと実感しました。小保方さん個人のことは私はもちろんわからないので、良くある一般的な話として、書こうと思います... 続きを読む
博士論文とは単なる「世界一の成果」ではなく、後世に知の体系を伝えること - 竹内研究室の日記
STAP細胞は研究成果の疑惑から博士論文のコピペにまでなってます。あたかも成果さえ出れば博士論文なんてどうでも良いのでは、ということまで言う人が出る始末。そこで、そもそも博士論文とは何か?、について書いてみようと思います。まず私は大学院は修士で卒業して博士課程は行っていません。博士論文は東芝での研究をまとめたもので、論文博士。博士とは何たるか、語る資格が自分にどれだけあるか、自信があるわけではあり... 続きを読む
「売りたくない」マーケティング、「開発したくない」技術部、「契約したくない」法務部が組織をダメにする。「やらないこと」が最適解になってしまう日本の組織。 - 竹内研究室の日記
日本ではITやエレクトロニクスはダメダメですが、一歩、国外に出れば成長産業。私が研究しているSSDや半導体メモリを使ったストレージは、ITのクラウド化で猛烈に成長している。例えば、Flash Memory Summitという8月にシリコンバレーで行われたマーケティングの会合では、400件以上の発表が行われ、4000人もの参加者が。でも、日本の半導体やITはリストラなどの後ろ向きばかり。Google... 続きを読む
iPhoneではアップルはフラッシュメモリを10倍高く売って儲けている - 竹内研究室の日記
iPhone5Sが発売になりました。au、ドコモ、ソフトバンクの料金設定について、いろんな駆け引きがあるようですね。それはさておき、フラッシュメモリの観点からiPhone5Sの価格を見てみましょう。どの会社でも、新規購入・機種変更を問わず、iPhone5Sの16GBモデルに比べて、・32GByteモデルは1万320円高い・64GByteモデルは2万640円高い中身の違いは単純にフラッシュメモリだけ... 続きを読む
シンガポールで見た、日本との産業政策の圧倒的な違い。長期的な戦略がなければ、産業の育成はできない。 - 竹内研究室の日記
シンガポールの出張から帰ってきました。車内から見る田園風景は本当に美しい。日本はいいなあと思う瞬間です。今回の出張は国際会議の委員会でシンガポールに滞在したのは、実質1日だけ。委員会の仕事以外にも、現地の大学の人と色々な話ができて良かった。実はこのところシンガポールに呼ばれることが多く、3年連続で訪問しています。シンガポールは半導体産業、特に回路設計はさほど強くないのですが、国策として強化している... 続きを読む
大学を卒業して20年たつとわかる、終身雇用なんて、幻想だった。 - 竹内研究室の日記
自分は大学院を卒業して20年たつのだけれども、同期の連中の身の振り方をみると、終身雇用で会社に勤めあげる人なんて、ほんの一部。就職した時には、東大の工学部の同期たちは、自分も含めて、いわゆる大手企業、メーカーや金融機関、商社などに就職して行った。その時は、特にメーカーは世界の中で競争力があったし、日本メーカーの間で転職はできないとも言われていたので、就職した会社に一生勤めるのは普通だ、という認識だ... 続きを読む
パイオニアをリスペクトするシリコンバレーと、リスペクトしない日本。頑張った人は残るシリコンバレー、頑張った人から辞めていく日本。 - 竹内研究室の日記
IEEE IMW(International Memory Workshop)という、半導体の不揮発性メモリの学会に参加するため、アメリカのモントレーに来ています。竹内研からは4件の発表をします。モントレーはシリコンバレーから車で2時間ほどと近いため、シリコンバレーの多くの企業の人が参加し、技術的議論に加えて、業界内の情報交換なども活発に行われる。自分にとってもう一つの楽しみは、東芝でフラッシュメ... 続きを読む
男女を問わず、休職して社外で学ぶ機会を増やすべき。トヨタのライバルは今やグーグル。会社に引きこもって、勝ちきれるのか。 - 竹内研究室の日記
昨日の朝に書いたブログがすさまじいアクセス。「まじめに規則を守って仕事をすればするほど、ダメになっていく日本」やっぱり、みんな同じように感じてるんですね。ところで、育休を3年に延ばすそうですね。仕事を3年も休んだら使い物にならないので、こんな制度は意味ないとか、言われていますが、これはこれで良いと思います。というのも、日本は育児に限らず、休職を充実させた方が良いと思うから。アメリカでは、こんな制度... 続きを読む
(ブログ更新)まじめに規則を守って仕事をすればするほど、ダメになっていく日本 - 竹内研究室の日記
ミッドナイトフライトで日本に帰ってきました。モントレーで開催されたIRPS(Internaitonal Reliability Physics Symposium)で竹内研からは3件で発表しました。学会中は自分の発表以外は、ホテルにこもって、仕事ばかり。特に、西海岸の夜が日本の昼なので、連日、Skypeでミーティングをしたり、資料を作ったり。とうとう、徹夜になってしまった。深夜便の中でも仕事して、... 続きを読む
単に技術が好きなだけでは、食べていくことが難しい時代になったのか - 竹内研究室の日記
電機メーカーが苦しくなる中、企業も大学も知恵を出せ、と迫られているのですが。・日本企業はハードは強いけれど、ソフトは弱い。・ハードを売るための標準化など、売るための仕組みを作ることが弱い。・ハードを売るための環境やコラボレーションが下手。など、言われますね。何か仕様が決まったものを作るのは上手だけども、何を作ったらいいかを考えるのは苦手。また、デザインなど、新しいライフスタイルを提案するのもの下手... 続きを読む
大学で学生に本当に教えたいこと。なぜ、竹内研の卒業生が半導体や家電メーカーに就職しないのか。 - 竹内研究室の日記
今年度も今日で終わりですね。今年は、5年前に東大で研究室を立ち上げた時に入学してきた畑中君が、無事博士を取って卒業。そして、3年半にわたって研究室の中心となって活躍してきた、助教の宮地君がパーマネントの職を得て独立します。学生だけでなく、研究員にとっても、大学の研究室は通過点。ポスドク問題と言われるように、今や大学でパーマネントの職に就くのは非常に厳しい。竹内研での活躍を評価されて、激戦を勝ち抜い... 続きを読む