タグ ジョセフ・ヒース
人気順 5 users 50 users 100 users 500 users 1000 usersジョセフ・ヒース「アメリカのトップ大学は学生数を増やすべきだ」(2014年6月22日)
近年、アメリカで経済的不平等への関心が大変高まっている。このことを考えると、高等教育、そして、アメリカで最もランクの高い大学が実はもはや階層流動性を高めるためのパイプとして機能していないという事実に、大きな注目が向くのは自然なことだ。例えばトマス・フランクは、授業料が過去30年間で1200%も上昇した... 続きを読む
ジョセフ・ヒース「アメリカ人は争いを楽しんでいる」(2024年11月9日)
昔からの友人に、いわゆる「ドラマクイーン(drama queen)」 [1]訳注:芝居がかった大袈裟な言動で過剰に騒ぎ立てる人を指す表現。「悲劇のヒロイン」のニュアンスに近い。 がいる。といっても、泣き叫んだり人を怒鳴りつけたりするといったステレオタイプな意味でのドラマクイーンだったわけではない。彼女は教養と知... 続きを読む
ジョセフ・ヒース「初心者を経済学に入門“させない”方法」(2015年1月14日)
驚くべき動画が公開された。アレックス・タバロックとタイラー・コーエンが最近、彼らの運営する「マージナル・レボリューション大学」 [1]訳注:タバロックとコーエンが運営するブログ「マージナル・レボリューション(Marginal … Continue reading でミクロ経済学の新コースを開講するにあたって、入門教科書の宣伝も... 続きを読む
ジョセフ・ヒース「戦争好きの諸類型」(2014年12月5日)
カナダの首相〔当時〕、スティーブン・ハーパーは戦争好き(warmonger)だ。読み間違いではない。うっかりrabble.ca〔カナダの左派系メディア〕に迷い込んでしまったのでもない。私はつまらないことを指摘してハーパーを貶めようとしているのではなく、単に事実を述べているだけだ。スティーブン・ハーパーは戦争支持者... 続きを読む
ジョセフ・ヒース「学問としてのマルクス主義はなぜ凋落したのか」(2024年9月15日)
先日投稿した「ジョン・ロールズと西洋マルクス主義の死」(原文はここ、邦訳はここで読める)という記事が、このブログ(In Due Course – substak)に投稿してきたこれまでのどのエントリより数倍も多くの読者に読まれた。私はこの事実を突き付けられ、最近の人が何を読みたがっているのかについて、自分が根本的に何も... 続きを読む
ジョセフ・ヒース「反自由主義的リベラリズム」(2024年7月30日)
近年の政治環境で最も奇妙な点の1つは、はっきりとリベラルの伝統に基づいた価値観を奉じながら、そうした価値観を促進するために、明らかに反自由主義的と言いたくなるような戦略をとる人が非常に多いことだ。ソーシャル・メディアからファシストを追放したがっている「反自由主義的な進歩派の若者(YIP:young, illib... 続きを読む
ジョセフ・ヒース「ジョン・ロールズと西洋マルクス主義の死」(2024年8月25日)|経済学101
その昔,まだ私が学部生だった冷戦末期に,政治哲学で最高に熱い事態が起きていた.それは,英語圏でのマルクス主義の力強い再興だ.その仕事の大半は,「分析マルクス主義」という旗の下で進められていた(別名「たわごと無用のマルクス主義」ともいう).その発端となったのは,ジェラルド・コーエン『カール・マルク... 続きを読む
ジョセフ・ヒース「哲学者がキャンセルカルチャーを懸念すべき理由」(2024年1月25日)
この数年、哲学の同業者たちが、オンライン上での流行りに飛びついて、様々な事柄について自身の考えを述べた学者を罰したり、脅そうとしているのを見て、私は驚き、失望してきた。少し上から目線に聞こえるかもしれないが、哲学者がこうした行動をとっているのに驚いていることを認めざるを得ない。ソクラテスの裁判と... 続きを読む
ジョセフ・ヒース「キャンセル・カルチャーはシンプルに説明できる」(2023年12月3日)
今や誰もがキャンセル・カルチャーについて論じるのに飽き飽きしている。そろそろ私たち研究者が議論に参加してもいい頃だろう。最近、イブ・ンの“Cancel Culture: A Critical Analysis”『キャンセル・カルチャー:批判的分析』を興味深く読んだ。この本はキャンセル・カルチャーにそれほど批判的というわけでもなかった... 続きを読む
ジョセフ・ヒース「アイデンティティ・ポリティクスはナショナリズムに似ている」(2023年11月26日)
年をとるにつれ、周りの人が覚えていないことを思い出せる機会が増えていく。私がアイデンティティ・ポリティクスを巡る昨今の議論を真面目に受け取る気になれない理由の1つはこれである。私は既に同じことを経験してしまっているのだ。この映画は前に見たことがあるし、結末だって知ってる。 言い換えれば、私は1990年... 続きを読む
ジョセフ・ヒース「なぜカナダの大学教授は学生を恐れないのか:アメリカの大学がポリティカル・コレクトネスに席巻された理由」(2015年6月8日)
カナダのジャーナリストが陥りがちな怠惰な習慣の一つが、カナダとアメリカが同じ国であるかのように語ってしまうことだ。アメリカで何が悪いことが起こっていると、カナダでも同じことが起こっていると彼らは思い込んでしまうことからも明らかで、この思い込み故に彼らは実際の取材に赴かない。 大学が最近「ポリティカ... 続きを読む
ジョセフ・ヒース「アメリカの多文化主義は矛盾を抱え込んでいる」(2023年9月23日)
しばらくアメリカに在住していたが、人種的正義を求める闘いで公理となっているものは、現実的な解決策となっておらず、逆に人種間の対立を世代をまたいで再生産してしまっていると思った。これをアメリカのリベラルは理解できておらず、多くの逆効果(マイノリティ・グループの一部を共和党の掌中に追いやっている等)... 続きを読む
ジョセフ・ヒース「白人のマウント合戦:コフィ・ブライトの仮説を拡張する」(2023年8月25日)
リーアム・コフィ・ブライトが『Journal of Political Philosophy(政治経済学ジャーナル)』に最近投稿した論文「白人のマウント合戦」での、アメリカの人種政治についての見解を大いに楽しませてもらった。まず最初に、この論文は査読の通過がほぼ不可能な形で執筆されているため、無事掲載されたこと自体に驚かされた... 続きを読む
ジョセフ・ヒース「イデオロギー論の諸問題」(2001年10月1日)
目次 1 イデオロギーと非合理性 2 集合行為問題 3 信頼 4 適応的選好 5 結論 現代の社会批評において「イデオロギー」概念が中心にあり続けているのは、カール・マルクスと青年ヘーゲル派のしつこく残り続けている遺産の1つである。「イデオロギー」概念は、個人が、自らを抑圧し搾取する制度の維持や再生産にしばしば... 続きを読む
「新自由主義」批判がグダグダになりがちな理由(ジョセフ・ヒース論文「批判理論が陰謀論になるとき」メモ) - 清く正しく小賢しく
今回紹介するのは、ジョセフ・ヒースの論文「When does Critical Theory Become Conspiracy Theory?」である。この論文でヒースは、「新自由主義」概念をルーズに用いた議論などを念頭に置きながら、批判理論が陰謀論に堕してしまう条件、さらにまっとうな批判理論と陰謀論紛いの批判理論を分かつ特徴を検討している。 ... 続きを読む
ジョセフ・ヒース「社会は、“正常”な犯罪発生率を維持しようとする」(2015年7月31日)
The challenge of maintaining a “normal” rate of crime Posted by Joseph Heath on July 31, 2015 19世紀後半、エミール・デュルケームは、「社会は“正常な”犯罪率を維持しようとする」と主張し、多くの人を動揺させた。犯罪者の逮捕・処罰は、市民による社会秩序へのコミットメントを再確認する社会的機能を果たして... 続きを読む
ジョセフ・ヒース「資本主義をぶっ壊す! 働いたら負け! 夢を追いかけろ! 損得なんてクソ喰らえ!:『反体制』はカネになる」(2022年7月2日)
Down with capitalism! For people and companies alike, there’s a new path to profits: Follow your dream, and trash-talk profits As the economy becomes increasingly dematerialized, trust becomes more important to every transaction, and showing passion can be a quick way to profitability By Joseph He... 続きを読む
ジョセフ・ヒース「『啓蒙思想2.0』著者自身による紹介」(2014年4月18日) – 経済学101
Enlightenment week wrap-up posted by Joseph Heath on April 18, 2014 | Uncategorized 私の著作『啓蒙思想2.0』が刊行されてから1週間が経ったが、大変有意義な1週間だった。これは、本書の内容から多くを抜粋して掲載してくれた「オタワ・シチズン」誌と「ナショナル・ポスト」誌に大きな恩を負っている(「オタワ... 続きを読む
人種特権と多数派特権(ジョセフ・ヒース講演「多数派特権は不正なのか?Is Majority Privilege Unjust?」メモ) - 清く正しく小賢しく
www.trentu.ca 先日、カナダの哲学者、ジョセフ・ヒースによるzoomでの講演「多数派特権は不正なのか? Is Majority Privilege Unjust?」*1を聞いた。あいにく筆者は英語をほとんど聞き取れないし、スライドもそれほど充実したものではなかったので、言ってることの半分も理解できなかったが、メモ程度に記録を残してお... 続きを読む
「ハッピーエンド」を唱える議論には警戒せよ(『資本主義が嫌いな人のための経済学』読書メモ①) - 道徳的動物日記
資本主義が嫌いな人のための経済学 作者:ジョセフ・ヒース NTT出版社 Amazon まずは「エピローグ」から引用。 若かりしころの私は、社会正義の問題など簡単だと考えていた。世界には二種類の人間がーー根っから利己的な人間と、もっと寛大で思いやりのある人間がいるように思われた。世界に不正や苦難があるのは、利... 続きを読む
ジョセフ・ヒース「ウォーク(正義に目覚めた一部の左派)は戦術・信条において裸の王様・女王様である:リベラリズムの皮を被った反自由主義」(2021年6月23日)
ジョセフ・ヒース「ウォーク(正義に目覚めた一部の左派)は戦術・信条において裸の王様・女王様である:リベラリズムの皮を被った反自由主義」(2021年6月23日) Joseph Heath: Woke tactics are as important as woke beliefs Woke language hides illiberal tactics in liberal aims Posted by Joseph Heath on June 23, ... 続きを読む
コバヤシトシマサ on Twitter: "「ファイトクラブ」。記号消費によって消耗し切った主人公が、突拍子もない方法(=暴力)によって身体性を取り戻す。面白い。でもジョセフ・ヒース(「反
「ファイトクラブ」。記号消費によって消耗し切った主人公が、突拍子もない方法(=暴力)によって身体性を取り戻す。面白い。でもジョセフ・ヒース(「反逆の神話」)なら、それこそがカウンターカルチャーのマーケティング戦略に過ぎないと指摘するだろう。 続きを読む
ジョセフ・ヒース「左派の中心的課題は事前分配である」(2014年4月3日) — 経済学101
The central challenge for the left in Canada Posted by Joseph Heath on April 3, 2014 「カナダにおける左派の中心的課題」 前回のエントリを読んだ人は皆、オンタリオ州におけるNDPの最近の政策(特にNDPが、切迫している集合行為問題の解決よりも、富の再分配を優先していること)に強い賛意を呼び覚ますの... 続きを読む
ジョセフ・ヒース「『どこに投票しても同じじゃないか!』と嘆く若者のために:オンタリオ州に見る政治選択の黄金時代」(2014年4月1日) — 経済学101
ジョセフ・ヒース「『どこに投票しても同じじゃないか!』と嘆く若者のために:オンタリオ州に見る政治選択の黄金時代」(2014年4月1日) The golden age of ideological politics in Ontario Posted by Joseph Heath on April 1, 2014 不満を抱いた有権者――特に若者――による、主要な政党間に「違いがない」ので投票にす... 続きを読む
ジョセフ・ヒース「なぜカナダの大学教授は学生を恐れないのか:あるいは、アメリカの大学がポリティカル・コレクトネスに席巻された理由」(2015年6月8日) – 道草
ジョセフ・ヒース「なぜカナダの大学教授は学生を恐れないのか:あるいは、アメリカの大学がポリティカル・コレクトネスに席巻された理由」(2015年6月8日) Why Canadian professors aren’t afraid of their students カナダのジャーナリストが陥りがちな怠惰な習慣の一つに、カナダとアメリカが同じ国であるかのよう... 続きを読む