タグ ジョセフ・ヒース
人気順 5 users 10 users 100 users 500 users 1000 usersジョセフ・ヒース「アメリカ人は争いを楽しんでいる」(2024年11月9日)
昔からの友人に、いわゆる「ドラマクイーン(drama queen)」 [1]訳注:芝居がかった大袈裟な言動で過剰に騒ぎ立てる人を指す表現。「悲劇のヒロイン」のニュアンスに近い。 がいる。といっても、泣き叫んだり人を怒鳴りつけたりするといったステレオタイプな意味でのドラマクイーンだったわけではない。彼女は教養と知... 続きを読む
ジョセフ・ヒース「学問としてのマルクス主義はなぜ凋落したのか」(2024年9月15日)
先日投稿した「ジョン・ロールズと西洋マルクス主義の死」(原文はここ、邦訳はここで読める)という記事が、このブログ(In Due Course – substak)に投稿してきたこれまでのどのエントリより数倍も多くの読者に読まれた。私はこの事実を突き付けられ、最近の人が何を読みたがっているのかについて、自分が根本的に何も... 続きを読む
ジョセフ・ヒース「反自由主義的リベラリズム」(2024年7月30日)
近年の政治環境で最も奇妙な点の1つは、はっきりとリベラルの伝統に基づいた価値観を奉じながら、そうした価値観を促進するために、明らかに反自由主義的と言いたくなるような戦略をとる人が非常に多いことだ。ソーシャル・メディアからファシストを追放したがっている「反自由主義的な進歩派の若者(YIP:young, illib... 続きを読む
ジョセフ・ヒース「ジョン・ロールズと西洋マルクス主義の死」(2024年8月25日)|経済学101
その昔,まだ私が学部生だった冷戦末期に,政治哲学で最高に熱い事態が起きていた.それは,英語圏でのマルクス主義の力強い再興だ.その仕事の大半は,「分析マルクス主義」という旗の下で進められていた(別名「たわごと無用のマルクス主義」ともいう).その発端となったのは,ジェラルド・コーエン『カール・マルク... 続きを読む
ジョセフ・ヒース「なぜカナダの大学教授は学生を恐れないのか:アメリカの大学がポリティカル・コレクトネスに席巻された理由」(2015年6月8日)
カナダのジャーナリストが陥りがちな怠惰な習慣の一つが、カナダとアメリカが同じ国であるかのように語ってしまうことだ。アメリカで何が悪いことが起こっていると、カナダでも同じことが起こっていると彼らは思い込んでしまうことからも明らかで、この思い込み故に彼らは実際の取材に赴かない。 大学が最近「ポリティカ... 続きを読む
ジョセフ・ヒース「アメリカの多文化主義は矛盾を抱え込んでいる」(2023年9月23日)
しばらくアメリカに在住していたが、人種的正義を求める闘いで公理となっているものは、現実的な解決策となっておらず、逆に人種間の対立を世代をまたいで再生産してしまっていると思った。これをアメリカのリベラルは理解できておらず、多くの逆効果(マイノリティ・グループの一部を共和党の掌中に追いやっている等)... 続きを読む
「新自由主義」批判がグダグダになりがちな理由(ジョセフ・ヒース論文「批判理論が陰謀論になるとき」メモ) - 清く正しく小賢しく
今回紹介するのは、ジョセフ・ヒースの論文「When does Critical Theory Become Conspiracy Theory?」である。この論文でヒースは、「新自由主義」概念をルーズに用いた議論などを念頭に置きながら、批判理論が陰謀論に堕してしまう条件、さらにまっとうな批判理論と陰謀論紛いの批判理論を分かつ特徴を検討している。 ... 続きを読む
ジョセフ・ヒース「ウォーク(正義に目覚めた一部の左派)は戦術・信条において裸の王様・女王様である:リベラリズムの皮を被った反自由主義」(2021年6月23日)
ジョセフ・ヒース「ウォーク(正義に目覚めた一部の左派)は戦術・信条において裸の王様・女王様である:リベラリズムの皮を被った反自由主義」(2021年6月23日) Joseph Heath: Woke tactics are as important as woke beliefs Woke language hides illiberal tactics in liberal aims Posted by Joseph Heath on June 23, ... 続きを読む
ジョセフ・ヒース「将来世代に負担を残すなと言っている人は、嘘を付いてる冷笑家? それともバカなだけ? 永遠の疑問」(2015年1月25日) — 経済学101
ジョセフ・ヒース「将来世代に負担を残すなと言っている人は、嘘を付いてる冷笑家? それともバカなだけ? 永遠の疑問」(2015年1月25日) Cynicism or stupidity? the eternal questionPosted by Joseph Heath on January 25, 2015 | environment, politics 先日ダボスで、財務大臣のジョー・オリバーはカナダは均衡... 続きを読む
ジョセフ・ヒース「ワクチン接種は集合行為問題だ」(2015年2月5日) — 経済学101
ワクチン接種は集合行為問題だ Joseph Heath, “Vaccination is a collective action problem“, (In Due Course, February 5, 2015) 何週間か前、集合行為問題の理屈を理解することは多くの人にとって難しい、という投稿を書いた(ホッブズの難しいアイディア)。集合行為問題とは、人々のやりとりがよくない結果にいたるの... 続きを読む
ジョセフ・ヒース『何が人を陰謀論者にするのか?』(2016年12月5日) — 経済学101
What makes someone a conspiracy theorist? Posted by Joseph Heath on December 5, 2016 | politics, United States 多くの人が、ドナルド・トランプに指摘している事の1つに、トランプが顕著なまでに陰謀論にハマりやすいように見える事がある。陰謀論について議論される時、「『陰謀論』とは正確に何であるのか」と... 続きを読む
ジョセフ・ヒース「少年とセックスと本とビデオゲーム」(2017年8月2日) — 経済学101
Boys, sex, books, video games Posted by Joseph Heath on August 23, 2017 | gender 教育者のほとんどが気づいていることがある。それは我々の社会において男の子が本を読まなくなっていることだ。「文学の危機」とまで呼んでしまうのは少し大げさかもしれない。それでも、男の子が本を読まなくなっている現象は現在進行であり、問題でもある... 続きを読む
ジョセフ・ヒース「『批判的』研究の問題」 — 経済学101
[Joseph Heath, “ The problem with “critical” studies ,” In Due Course , January 26, 2018] 学部生だった頃,こんな風に思っていた――《「客観的」「価値自由」なやり方で社会現象を研究する実証主義が社会科学で蔓延しているのは世界の災厄だ.そんなものは幻想だ,というか有害な幻想だ.だって,客観性をよそおいつつ,その裏... 続きを読む
ジョセフ・ヒース「保守主義者へのアファーマティブ・アクション?」(2017年 11月9日) — 経済学101
Joseph Heath, “ Affirmative action for conservative academics? , In Due Course, November 9, 2017. 2016年のエモリー大学にて 、キャンパス内の諸々の歩道にチョークで書かれたトランプ支持派のスローガンを目にした一部の学生たちはとてもひどくトラウマを抱いてしまったために、それらのスローガンを「ヘイトス... 続きを読む
ジョセフ・ヒース 「規範的な社会学(normative sociology)」の問題について (2015年6月16日) — 経済学101
Posted by Joseph Heath 先週のエントリでは、ジャーナリストたちが「ポリティカル・コレクトネス」という意味未分化な単語を使いがちであることへの私の不満を表明し、また、昨今のアカデミアで見られるある複合的な振る舞いについて説明しました。「古典的な」ポリティカル・コレクトネス-たとえば言葉狩り-の問題はすっかり廃れているのですが、それとは別の困った傾向が潮流として存在することを述べ... 続きを読む
ジョセフ・ヒース 「『じぶん学』の問題」(2015年5月30日) — 経済学101
The problem of “me” studies Posted by Joseph Heath 大学での「ポリティカル・コレクトネス」の問題についていろいろ言うジャーナリストがたくさんいるのだが、言っていることはたいてい古臭いか、どこか的外れに思われるものばかりだ。私が自分が見るところ、ポリティカル・コレクトネスの盛り上がりは90年代初頭に最高水位に達したが、そのあとはずっと凋落傾向にある(... 続きを読む
ジョセフ・ヒース『パンクは死んでいない』(2016年3月21日) — 経済学101
Punk’s not dead… Posted by Joseph Heath on March 21, 2016 | culture 「 反逆の神話 」を私は書いたおかげで、音楽や文化についての意見を今でも求められることがあります。いつもは断りますが、イギリスの音楽ライターであるジェミリー・アレンが持ってきたアイデアに興味を引かれたので、 この記事 1 に対するインタビューを受けることにしました... 続きを読む