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人気順 10 users 50 users 100 users 500 users 1000 users小野善康『消費低迷と日本経済』は、賛否にかかわらず読んで欲しい本 - hiroyukikojimaの日記
小野善康『消費低迷と日本経済』朝日新書 が刊行されたので、満を持して、紹介したい。 「満を持して」とは、どういう意味か、というと、この本の企画にぼくが多少の関わりを持っているということ。あとがきに書かれているが、ぼくがぼくの担当編集者さんに小野さんの理論を紹介したことがきっかけで、この本の企画が誕生したからだ。ぼくは、この編集者さんと過去に 『数学的思考の技術』ベスト新書 を作った。この本には、宇... 続きを読む
みんな、こういう理系の大学教員のこと、どう思う? - hiroyukikojimaの日記
今日、とある大学教員から、 拙著『世界は素数でできている』角川新書 に対して、 質問とも批判ともつかないメール がきた。 もちろん、知らない人だし、面識もない。 この人、 国立大学 の教員のようだ。しかも、 専門は物理 のようだ。 なりすましもありうるかもしれないが、メールアドレスのアットマークのあとに、ドメインとして大学名が入っているし、アットマークの前は名字そのものだから、ハッキングされたので... 続きを読む
P≠NP問題がざっくり理解できる本 - hiroyukikojimaの日記
最近、 野崎昭弘『「P≠NP」問題』ブルーバックス を読んだので、レビューをエントリーしようと思う。 そもそも、この本を読もうと思ったのは、ある雑誌の企画で「数学の未解決問題」について、ある数学者と討論をすることになっていたのがきっかけだった。ミレニアム問題のいくつかが話題にのぼりそうなので、P≠NP問題についても少し知識を補充しておこうと思ったのだ。 でも、アマゾンのレビューで酷評されているのを... 続きを読む
確率は観測可能なのか? - hiroyukikojimaの日記
00:15ぼくの新著『確率を攻略する ギャンブルから未来を決める最新理論まで』ブルーバックスが、そろそろ店頭に並んでいる頃なので、販促の追い打ちをかけておこう。「まえがき」については、前回(来週に新著が出ます! 確率の本です! - hiroyukikojimaの日記)に晒したし、それは『現代ビジネス』(数学者もギャンブラーも投資家もみんな夢中 世界は確率で動いている! 小島寛之=著『確率を攻略す... 続きを読む
宇沢先生の最新にして最後の著作が刊行されました! - hiroyukikojimaの日記
17:02 宇沢弘文先生の最新にして最後の著作が刊行された。それは、『宇沢弘文の経済学 社会的共通資本の論理』日本経済新聞出版社だ。これは、これまでの本から既出の原稿を寄せ集めて再編集されたものではない。多少の条件付きではあるが、正真正銘の新著である。ちなみに、ぼくが解説を書いているので、その点からも是非、手にとって欲しい本である。宇沢弘文の経済学 社会的共通資本の論理作者: 宇沢弘文出版社/メー... 続きを読む
数学を教える人が読んでおきたい論理の本 - hiroyukikojimaの日記
23:18 ぼくは、以前から、論理とゲーム理論とをクロスオーバーさせた本を書きたい、というテーマを持っており、それは拙著『数学的推論が世界を変える〜金融・ゲーム・コンピューター』NHKブックスで果たすことができた。この本を書くために、今まで、けっこうな冊数の数理論理学の教科書を読んできた。その中でめぐりあったのが、ゲンツェンの自然演繹と呼ばれる推論規則のセットであった。推論規則というのは、数学の証... 続きを読む
理系の高校生に読んでほしい社会的選択理論 - hiroyukikojimaの日記
12:11 今回は、坂井豊貴『社会的選択理論への招待』日本評論社を紹介しようと思う。この本は、刊行直後に手にしたのだが、じっくり腰を据えて読みたい、と思うあまり、今まで一年もの時間が経過してしまった。しかも、とても忙しいときに限って、逃避行動としての読書をしたくなるものであり、この時期に本書を読んだのは、正直、逃避行動である。であるから、かなり雑な読み方をしており、したがって、雑な書評になることを... 続きを読む
またまた双子素数の研究が進んだようだ。 - hiroyukikojimaの日記
22:42 つい先日に、またまた双子素数予想についての研究が進んだことがネット上で話題になった。「双子素数予想」というのは、「差が2の素数の組が無限に存在する」というものである。3と5とか、29と31とか、間に偶数を一個だけ夾んだ双子素数は、探してみればわかる通り、非常に少ない。だから、大きな数では無くなってしまっても不思議ではない。他方、N以下にはだいたい(1/log N)の割合で素数があること... 続きを読む
ドラマ「相棒」シーズン12の第2話「殺人の定理」 - hiroyukikojimaの日記
22:33昨日、ぼくが数学監修をしたドラマ「相棒」が、無事放映された。シーズン12の第2話「殺人の定理」だ。ぼくは、リアルタイムで、超ハラハラしながら、鑑賞した。だって、ぼくが関与した部分の映像に不備があって、視聴者から批判を受けたり、ツッコミをアップされたりしたら、そりゃ大変だもん。これほど真剣にテレビドラマを観たのは初めてだった。一回観た範囲内では、不備はなかったように思う。放映が終わったあと... 続きを読む
新著『21世紀の新しい数学』が刊行されました! - hiroyukikojimaの日記
18:56 黒川信重先生との共著『21世紀の新しい数学』技術評論社が、そろそろ書店に並び始めた頃なので、満を持して宣伝をすることにしよう。これは、サブタイトル「絶対数学、リーマン予想、そしてこれからの数学」からわかるように、リーマン予想、そして、それを攻略するべく考案されたF1理論の現在状況を解説した本だ。21世紀の新しい数学 ~絶対数学、リーマン予想、そしてこれからの数学~ (知の扉)作者: 黒... 続きを読む
「空間」の作り方 - hiroyukikojimaの日記
22:06 今月の後半に、数学者・黒川信重先生との共著『21世紀の新しい数学〜絶対数学、リーマン予想、そしてこれからの数学』技術評論社が刊行されるので、今回は、それに関連したエントリーを書こうと思う。既に、アマゾンでは予約ができるようだから、リンクしておく。21世紀の新しい数学 ~絶対数学、リーマン予想、そしてこれからの数学~ (知の扉)作者: 黒川信重,小島寛之出版社/メーカー: 技術評論社発売... 続きを読む
いつのまにか、ぼくの本の電子書籍が出たようです - hiroyukikojimaの日記
19:00ダイヤモンド社の担当編集者から、拙著『完全独習 統計学入門』ダイヤモンド社の電子書籍版が刊行された、という連絡を受けたので、せっかくだから当ブログで宣伝しておこうと思う。キンドル版へのリンクは以下。 完全独習 統計学入門作者: 小島寛之出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2013/06/17メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件) を見る楽天だとhttp://d.... 続きを読む
双子素数予想に進展があった - hiroyukikojimaの日記
22:43 双子素数予想に進展があったことが、新聞報道された。ぼくのところにも、ある新聞社の記者のかたから取材があり、専門家ではないけど知っている限りのことで協力した。双子素数というのは、差が2の素数のことである。例えば、3と5、11と13、29と31などがそうである。素数は2以外はすべて奇数であるから、双子素数は「隣りあった(2でない)素数の最小の隔たりのもの」ということができる。双子素数予想と... 続きを読む
数学とは何か - hiroyukikojimaの日記
23:55 昨年暮れに衝撃を受けたのは、YUI完結のニュースだった。ほとんどYUIの音楽しか聴かない生活になっていたので、「おりゃ、いったい今後、何を聴いて暮らせばいいだべさ」と真っ暗な気分になった。まあ、YUIは、新年早々から単独の音楽活動を再開しているそうで、ぼくらの前に再登場するのもそんなに遠いことじゃないのかもしれないが。。。 しか〜し、である! 捨てる神あれば拾う神あり。新年から、実は、... 続きを読む
数学って「思想」なんだよな - hiroyukikojimaの日記
00:45 最近、代数幾何を勉強し始めた。来年出す新書の準備の一環としての勉強だ。代数幾何というのは、多変数の多項式の解(零点)の点集合(放物線とか、円とか、球などの空間図形はその一種)の性質を分析する分野のことだ。高校で教わる「代数・幾何」を化け物のようにしたような分野だと思えばいい。(間に「・」があるかないかで雲泥の差なのだ)。実は、ぼくは昔、数学科に在籍したときは、代数幾何が専攻だった。数論... 続きを読む
リーマン予想から深リーマン予想へ! - hiroyukikojimaの日記
22:13 ぼくにとっての今年最大の衝撃は、「YUI完結」、になってしまったと思う。もちろん、彼女が来年、どのような形で音楽活動を再開するのか(あるいは、しないのか)にもよるけど、YUI以外の音楽を身体が受け付けなくなって、YUIの音楽だけをエネルギー源として生きてきたぼくは路頭に迷う可能性が大だ。頼むから、一部で報道されているような「事務所への不満」が原因で、それを振り切った形でよりパワフルな音... 続きを読む
お勧めの数理論理の本を2冊+新刊の予告 - hiroyukikojimaの日記
22:28 来月に刊行される新書を書くためと、ゲーム理論の研究のためとで、ずっと数理論理の勉強をしてきた。このブログでも、何冊かの数理論理の本を紹介してきた(例えば、ゲーデル本食い歩き - hiroyukikojimaの日記など)。そんな中、最近読んだものの中に、お勧めの本が2冊見つかったので、今回はそれを紹介しようと思う。一冊目は、鹿島亮『数理論理学』朝倉書店だ。数理論理学 (現代基礎数学)作者... 続きを読む
新著『ゼロからわかる 経済学の思考法』が出ました! - hiroyukikojimaの日記
19:24 ぼくの新著『ゼロからわかる 経済学の思考法』講談社現代新書が、アマゾンにも入荷されたようだし、書店にも並んだようなので、満を持して紹介しよう。実は、たまたま、今年、ノーベル経済学賞を受賞したロイド・シャプレーの業績をいっぱい紹介しているので、そっちをウリにしたほうがいいのかもしれないけど、それは狙ったわけじゃなく単なる偶然だし、それだけじゃあざとすぎるので、きちんとこの本のコンセプトを... 続きを読む
小野善康『成熟社会の経済学』の紹介その2 - hiroyukikojimaの日記
12:30今回もまた、小野善康『成熟社会の経済学』岩波新書の紹介をしよう。小野さんの発展途上社会vs成熟社会という考え方の理論的背景には、貨幣に対する重要な見方があるのだが、その理論的バックボーンについては、前回の紹介(小野善康『成熟社会の経済学』の紹介その1 - hiroyukikojimaの日記)を参照してほしい。成熟社会の経済学――長期不況をどう克服するか (岩波新書)作者: 小野善康出版社... 続きを読む
小野善康『成熟社会の経済学』の紹介その1 - hiroyukikojimaの日記
16:40小野善康さんの新著『成熟社会の経済学』岩波新書が出た。出てすぐに一度読み、今、二度目を読んでいるところだ。この本は、是非、多くの人に読んでもらいたいので、何回かに分けて紹介したいと思う。 成熟社会の経済学 長期不況をどう克服するか (岩波新書) (新書) / 小野善康/著ジャンル: 本・雑誌・コミック > 文庫・新書 > 新書 > 新書(歴史・時代)ショップ: CD&DVD NEOWIN... 続きを読む
もうすぐ、新著『戦略とゲームの理論』が出ます! - hiroyukikojimaの日記
22:27松原望先生との共著で、ぼくの新著となる『戦略とゲームの理論』東京図書の見本刷りが手元に届いた。企画から刊行まで二年以上もかかったので、とても感慨深い。以下のような本。来週の土曜日(10日)頃には書店に並ぶ予定だ。戦略とゲームの理論作者: 小島寛之,松原望出版社/メーカー: 東京図書発売日: 2011/09/08メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見るこの本のポイントは... 続きを読む
障害を問い直す - hiroyukikojimaの日記
21:34このごろ、「障害」のことを考えることがときどきある。経済学は、これまで貧困を大事な問題として扱ってきたけど、障害というものを正面から扱ったことは少なかったと思う。そういう意味で松井・川島・長瀬著『障害を問い直す』は、画期的な試みだと思う。障害を問い直す作者: 松井彰彦,川島聡,長瀬修出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2011/06/24メディア: 単行本購入: 1人 クリック:... 続きを読む
ゲーデル記念日 - hiroyukikojimaの日記
15:37「完全にわかった」とぼくの頭が言ったから七月三日はゲーデル記念日。あえて、というか、恥ずかしいから、何のパロディかはいわない。とにかく、今日はすごく嬉しい日になった。ゲーデルの不完全性定理の証明が、第1不完全性も第2不完全性も、どちらもかなり完全に近くわかってしまったからだ。こんなことをいうと、「お前はゲーデルの不完全性定理について、著作の中に書いてるくせに、ほんとはわかってなかったのか... 続きを読む
マンガの威力 - hiroyukikojimaの日記
23:53 息子が、どうしても見たいというので、映画版『ライアーゲーム』を観てきた。あの論理的な戦略バトルが楽しいのか、それとも実は戸田恵梨香ちゃんにやられちゃったのか定かではないが、(実はぼくはこっそり恵梨香嬢にやられている)、親としては「アバターのほうに行きてえ」と密かに思いながらも仕方なく観に行った次第。いや、ところがどっこい、映画版『ライアーゲーム』はとてつもなく面白かった。ゲームの構造が... 続きを読む
中学受験を終えて思うこと - hiroyukikojimaの日記
23:35 先週、中学受験における我が家の天王山が終わった。息子は、予想外にも、受験した中学すべてに合格し、第一志望の中学に進学することが決まった。指導してくださったサピックス下高井戸校の諸先生方にはお礼の申しようもない。 そんなこんなもあって、今回は、中学受験について思うところをまとめてみようと思う。こんな書き方をすると、サピックスに対する提灯記事だと思われてしまうだろうが、実際、半ば提灯ではあ... 続きを読む