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人気順 5 users 10 users 50 users 500 users 1000 usersみんな、こういう理系の大学教員のこと、どう思う? - hiroyukikojimaの日記
今日、とある大学教員から、 拙著『世界は素数でできている』角川新書 に対して、 質問とも批判ともつかないメール がきた。 もちろん、知らない人だし、面識もない。 この人、 国立大学 の教員のようだ。しかも、 専門は物理 のようだ。 なりすましもありうるかもしれないが、メールアドレスのアットマークのあとに、ドメインとして大学名が入っているし、アットマークの前は名字そのものだから、ハッキングされたので... 続きを読む
P≠NP問題がざっくり理解できる本 - hiroyukikojimaの日記
最近、 野崎昭弘『「P≠NP」問題』ブルーバックス を読んだので、レビューをエントリーしようと思う。 そもそも、この本を読もうと思ったのは、ある雑誌の企画で「数学の未解決問題」について、ある数学者と討論をすることになっていたのがきっかけだった。ミレニアム問題のいくつかが話題にのぼりそうなので、P≠NP問題についても少し知識を補充しておこうと思ったのだ。 でも、アマゾンのレビューで酷評されているのを... 続きを読む
確率は観測可能なのか? - hiroyukikojimaの日記
00:15ぼくの新著『確率を攻略する ギャンブルから未来を決める最新理論まで』ブルーバックスが、そろそろ店頭に並んでいる頃なので、販促の追い打ちをかけておこう。「まえがき」については、前回(来週に新著が出ます! 確率の本です! - hiroyukikojimaの日記)に晒したし、それは『現代ビジネス』(数学者もギャンブラーも投資家もみんな夢中 世界は確率で動いている! 小島寛之=著『確率を攻略す... 続きを読む
数学を教える人が読んでおきたい論理の本 - hiroyukikojimaの日記
23:18 ぼくは、以前から、論理とゲーム理論とをクロスオーバーさせた本を書きたい、というテーマを持っており、それは拙著『数学的推論が世界を変える〜金融・ゲーム・コンピューター』NHKブックスで果たすことができた。この本を書くために、今まで、けっこうな冊数の数理論理学の教科書を読んできた。その中でめぐりあったのが、ゲンツェンの自然演繹と呼ばれる推論規則のセットであった。推論規則というのは、数学の証... 続きを読む
またまた双子素数の研究が進んだようだ。 - hiroyukikojimaの日記
22:42 つい先日に、またまた双子素数予想についての研究が進んだことがネット上で話題になった。「双子素数予想」というのは、「差が2の素数の組が無限に存在する」というものである。3と5とか、29と31とか、間に偶数を一個だけ夾んだ双子素数は、探してみればわかる通り、非常に少ない。だから、大きな数では無くなってしまっても不思議ではない。他方、N以下にはだいたい(1/log N)の割合で素数があること... 続きを読む
ドラマ「相棒」シーズン12の第2話「殺人の定理」 - hiroyukikojimaの日記
22:33昨日、ぼくが数学監修をしたドラマ「相棒」が、無事放映された。シーズン12の第2話「殺人の定理」だ。ぼくは、リアルタイムで、超ハラハラしながら、鑑賞した。だって、ぼくが関与した部分の映像に不備があって、視聴者から批判を受けたり、ツッコミをアップされたりしたら、そりゃ大変だもん。これほど真剣にテレビドラマを観たのは初めてだった。一回観た範囲内では、不備はなかったように思う。放映が終わったあと... 続きを読む
双子素数予想に進展があった - hiroyukikojimaの日記
22:43 双子素数予想に進展があったことが、新聞報道された。ぼくのところにも、ある新聞社の記者のかたから取材があり、専門家ではないけど知っている限りのことで協力した。双子素数というのは、差が2の素数のことである。例えば、3と5、11と13、29と31などがそうである。素数は2以外はすべて奇数であるから、双子素数は「隣りあった(2でない)素数の最小の隔たりのもの」ということができる。双子素数予想と... 続きを読む
数学って「思想」なんだよな - hiroyukikojimaの日記
00:45 最近、代数幾何を勉強し始めた。来年出す新書の準備の一環としての勉強だ。代数幾何というのは、多変数の多項式の解(零点)の点集合(放物線とか、円とか、球などの空間図形はその一種)の性質を分析する分野のことだ。高校で教わる「代数・幾何」を化け物のようにしたような分野だと思えばいい。(間に「・」があるかないかで雲泥の差なのだ)。実は、ぼくは昔、数学科に在籍したときは、代数幾何が専攻だった。数論... 続きを読む
マンガの威力 - hiroyukikojimaの日記
23:53 息子が、どうしても見たいというので、映画版『ライアーゲーム』を観てきた。あの論理的な戦略バトルが楽しいのか、それとも実は戸田恵梨香ちゃんにやられちゃったのか定かではないが、(実はぼくはこっそり恵梨香嬢にやられている)、親としては「アバターのほうに行きてえ」と密かに思いながらも仕方なく観に行った次第。いや、ところがどっこい、映画版『ライアーゲーム』はとてつもなく面白かった。ゲームの構造が... 続きを読む
中学受験を終えて思うこと - hiroyukikojimaの日記
23:35 先週、中学受験における我が家の天王山が終わった。息子は、予想外にも、受験した中学すべてに合格し、第一志望の中学に進学することが決まった。指導してくださったサピックス下高井戸校の諸先生方にはお礼の申しようもない。 そんなこんなもあって、今回は、中学受験について思うところをまとめてみようと思う。こんな書き方をすると、サピックスに対する提灯記事だと思われてしまうだろうが、実際、半ば提灯ではあ... 続きを読む
数学は言葉 - hiroyukikojimaの日記
15:19 一般の人が、数学を本を読んで理解しようとするとき、二つの障壁を乗り越えねばならない。一つは、語られている概念が抽象的であること、そしてもう一つは、それを語っている「言葉」が数式というこれまた「読みにくい言語」だ、ということだ。書き手が後者を突破する道は二者択一である。第一の道は、数式を使わず、極力日常の言語で表現すること。第二の道は、あえて「数式言語の読み方をレクチャーする」ことである... 続きを読む
0.999・・・は1と等しいか - hiroyukikojimaの日記
17:04 刊行からだいぶたってしまったが、吉永良正さんの『アキレスとカメ』講談社というたいへん楽しい本を紹介しよう。 吉永さんは、ぼくが東京出版の受験雑誌『大学への数学』や『高校への数学』に連載し出した頃、同じように連載を持った人だが、サイエンスライターとしては大先輩であり、すばらしい本をたくさん書き、また翻訳もしている。現在は、大東文化大学の先生をされているので、ライターから大学教員になった、... 続きを読む
数学の道が閉ざされるとき - hiroyukikojimaの日記
23:04 遅ればせながら映画『容疑者ケインズ』、もとい、映画『容疑者xの献身』を観てきた。 なぜ観に行ったか、というと、ぼくがCDまで買ってしまいそうな勢いの柴咲コウのファンだからでは決してなく、福山演じるガリレオ先生の講義のように教室を女子大生でいっぱいにするにはどうしたらいいかを学びたいから、ってえのでも全くない。実は、小学生の息子が、「どうしても観たい」、といったので連れていくことにしたの... 続きを読む
統計学の面白さはどこにあるか - hiroyukikojimaの日記
先日、とあるパーティで、統計学者の松原望先生と会った。 松原望先生は、早期からベイズ統計学の重要性を世にアピールしてきた先駆者である。ぼくは、経済学部の大学院在学時に、選択科目ではあったが、松原望先生の「ベイズ統計学」という講義を受け、そこでベイズ理論の指南をしていただいた。ぼくは『確率的発想法』NHKブックスや『使える!確率的思考』ちくま新書の中で、ベイズ理論を紹介していて、それが多くの読者にウ... 続きを読む
隠れて物理を勉強する - hiroyukikojimaの日記
ちょっと前から隠れて物理を勉強している。使っている本は、山本義隆『新・物理入門』駿台文庫、である。出版社名を見ればわかる通り、これは高校生向けの参考書である。 物理を勉強したいのは、研究上の必要と個人的な興味と両方なのだが、研究上必要な部分については、ちゃんともっと専門的な本で勉強しているので、この本を読んでいるのは個人的な興味のためである。そもそもは、熱力学や統計力学のことをわかりたくて、畏友の... 続きを読む