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人気順 10 users 50 users 100 users 500 users 1000 usersケンブリッジ・アナリティカ事件は結局なんだったのか問題 | 辺境社会研究室
事件の概要 2013年、ケンブリッジ大学の教員で、調査会社グローバル・サイエンス・リサーチを名乗るアレクサンダー・コーガン氏が、Facebookで利用できる性格診断アプリを開発した。当時のFacebook連携アプリは、本人の情報だけでなく、友人の情報まで簡単に取得することができた。 2014年、ケンブリッジ・アナリティカ社が、このアプリへの参加者をAmazonのクラウドソーシング(Mechanic... 続きを読む
エンゲージメントという言葉をやめたい | 辺境社会研究室
私はこの6年ほど、広告を売る仕事をしている。広告を売る仕事とは、言い換えれば、広告を買うと、どう良いことがあるのか説明する仕事である。 広告を買うとなにが良いのか。広告業界はずっとその説明に労力を割いてきたが、広告のデジタル化が進行するに従って、少なくとも良い悪いを測る指標は明確になってきた。たとえばインプレッション(広告が見られた回数)、リーチ(広告を見た人の数)、クリック(広告がクリックされ... 続きを読む
同僚はブロックできるか | 辺境社会研究室
(仮定の話で、別に私が今の会社に不満を抱いているわけではない、念のため) LINEでもTwitterでもFacebookでもInstagramでも、気に入らない人がいたらブロックできる。ブロックするとその人からのメッセージは一切届かなくなる。世の中には不愉快な人がいるので、ブロックはデジタル化されたソーシャル・コミュニケーションにおける権利となってきている。 社会におけるコミュニケーションツールの... 続きを読む
オンライン広告の請求と審査について勝手に補足します | 辺境社会研究室
「著作(ライトノベル)のカバーイラストがポルノ認定され広告を禁止された件についてTwitter日本支社に行ってきた話」 について勝手に補足します。 なぜお金を払った広告が停止させられるのか 今日のオンライン広告では、配信中に広告の再審査を行うことがある。 今回の広告は、配信前の審査では通ったが、配信中の再審査に引っかかり、広告が止められたと予想される。 払ったお金は返ってこないのか 返ってこない。... 続きを読む
セルカンアワードについての覚え書き | 辺境社会研究室
インターネットはすでに死んでいる* | 辺境社会研究室
(*個人の感想であり、体感には個人差があります) なにかにつけ大きな主語を使ったり、隙あらば「○○は死んだ」と言ったりするのはインターネッターの悪い癖だが、ここで私は大きな主語を使いながらネットワーク中立性について書く。 ネットワーク中立性とは「ユーザー、コンテンツ、サイト、プラットフォーム、アプリケーション、接続している装置、通信モードによって差別あるいは区別することなく、インターネットサービス... 続きを読む
Google Homeのおもしろさと、インターネット検索の限界 | 辺境社会研究室
Google Home Miniを買ってしばらく遊んでいる。6480円で買えるおもちゃとしては最良のものである。 たとえば、子供に英語を教えるとき「○○を英語で?」とGoogle Homeに聞くと答えてくれるのが素晴らしい。子供自身も使える。 天気予報も教えてくれる。タイマー機能もある。ニュースも聴ける。ラジオも流せる。IFTTTとIRKitを組み合わせればだいたいの家電は操作できるし、さらにRa... 続きを読む
炎上するTwitterの性善説、混迷するFacebookの性悪説 | 辺境社会研究室
「ネット炎上、参加者わずか2.8% それなのに拡散するのはなぜ?」 という記事を読んで、私が最初に思ったのは「炎上に参加するのが2.8%ってめっちゃ多くない?!」であった。 数字の出所は、文化庁による「平成28年度版 国語に関する世論調査」( PDF )である。 詳しく見てみると『「炎上」を目撃した際に書き込みや拡散をするか』という質問に対して、「大体すると思う」(すげえな)か「たまにすると思う」... 続きを読む
アルティメットステマと戦え | 辺境社会研究室
ステマという言葉が生まれてまだ数年だが、どうやらそれはあまりに便利な言葉だったようで、今やどんどん用途を拡大している。あれはステマでは、これもステマでは、というような批判は後を絶たず、業界はそのために釈明に追われている。 ステルスマーケティングには「消費者に宣伝と気づかれないように宣伝行為をすること」(Wikipedia)や「マーケティングの手法のうち、それが宣伝であると消費者に悟られないように宣... 続きを読む
嫌われるウェブ2.0 | 辺境社会研究室
クックパッドがハチミツを利用した離乳食レシピや、豚ユッケを掲載していた件で、批判を集めている。CGM(Consumer Generated Media)やウェブ2.0なんて言葉が死語に近付きつつある中、こうしたCGMサービス、Web 2.0企業に対する逆風が今になって強まっているのは偶然だろうか。 一番の例は、Naverまとめだろう。Naverまとめは誰でも投稿できるCGMプラットフォームだが、他... 続きを読む
歴史あるメディアは嫌われる問題 | 辺境社会研究室
新聞、雑誌、ネット専業メディア、なんでもいいが、たとえばそういうメディアが、なにか鋭い意見の記事を出して、話題になったとする。すると「でもこのメディアって前はこうだったじゃん」という人が現れる。それは一週間前に書かれた正反対の意見記事であったり、半年前に思いっきり滑ったジョークだったり、一年前のポエミーな記事であったり、三年前の誤報であったり、25年前の不祥事であったりする。 「ここではいいこと書... 続きを読む
英語を話せない人が外資系でサバイブする術 | 辺境社会研究室
英語学習法といえばインターネットに腐るほどある代表的な「あとで読む」記事のひとつですが、一方で英語が必要になる状況というのは人それぞれで、それぞれに求められる術が異なるのも事実です。 そんな中でもちょくちょく聞くのが、読み書きは受験勉強もあったので出来ないこともないけど、聞く話すは経験がないので全然だめという場合です。 私が数年前に外資系へ転職したときもそうで、その前職が官僚相手のシンクタンク研究... 続きを読む
Facebookを退職しました | 辺境社会研究室
転職するたびに律儀にブログ記事を書く必要はないと思いつつ、 入社エントリ があったのだから退社エントリもないとダメだろうという自分の中の律儀さに応えるために、なんらか書いてみます。 Facebookには4年前、2012年4月16日に入社しました。Ad Operationという役職でしたが、研修中にMedia Solutionsへチーム名が変わりました。2013年12月にはClient Soluti... 続きを読む
なぜインスタで検索するのか | 辺境社会研究室
「グーグル検索は文字ばかりで疲れる。行きたいお店は「インスタ検索」してスクショをLINEする。女子大生に聞いた、お店探しにグーグルをつかわない理由。」 これ、すごく面白い話題なので周辺研究者として言いたいことはたくさんあるんですけど、一つはっきりさせたいのはグーグル検索とインスタ検索って当然のことながら全然違うもので、それは若者もちゃんと理解しています。 なので、グーグル検索はもう古いとか、今時の... 続きを読む
なぜ神戸は最高なのだろう | 辺境社会研究室
大学の先輩であるところのphaさんが、 京都についての素晴らしい文章 を書いていた。 とはいえ正直に言うと、私はあんまり京都が好きではない。大学生として、大学院生として、七年もの多感な時期を過ごして、街の各所にさまざまな思い出があるはずなのだけれども、京都と聞いていつも思い浮かぶのは、夏死ぬほど暑かったこと、冬死ぬほど寒かったこと、市バスに煽られながら自転車を走らせたこと、夜の河原町をヤンキーがた... 続きを読む
広告業界におけるホームラン問題 | 辺境社会研究室
先日、松尾豊先生の「人工知能は人間を超えるか」を読んでいたら、人工知能の高度化によりなくなる仕事の例として、広告業界が挙げられていた。私の働く業界である。 人工知能がいつ私の仕事を奪うかはさておき、広告業界がこの十年ほど、デジタル分野の拡大により大きな変化を迎えていることは間違いないだろう。テレビや雑誌からインターネット、モバイルへ、というデジタルシフトは、言い換えればデータシフトである。実際にG... 続きを読む
高度に進化したロボット社会では、あなたがロボットに働く! | 辺境社会研究室
進化したロボットが人間の仕事を奪うとかいう、まことしやかな話が2015年にもなって盛り上がりを見せている。NRIによれば、労働人口の49%がロボットに代替可能になるとのこと(実際に代替されるとは言っていない、念のため)。元シンクタンクの研究員としては、こういうレポート書き業務こそロボットに置き換えられそうだなと思うが、それはさておき、今になってロボット恐怖症とでも言うべき言説が流行りはじめているの... 続きを読む
広告ブロックについての私見 | 辺境社会研究室
(以下の文章はできるだけ公正に、というかどちらかというと自分へのメモとして、書いたつもりだが、私自身がモバイル広告業界で働いているので、見方にいろいろな偏りがあるかもしれない) iOS9で導入された広告ブロックの仕組みはすでに大きな話題になっているし、これからさらに普及していきそうだ。ユーザとしてはただインストールすれば広告が消えるわけで、すでに無料アプリもあり、導入に対する目立ったデメリットはな... 続きを読む
悪いロボット | 辺境社会研究室
一昨年のクリスマスにルンバを買った。共働きで忙しい妻へのプレゼントという体裁をとりつつ、もちろんロボット掃除機というものに対する個人的興味があったことは否めない。面白おかしく動けば十分楽しめるだろうと思っていたが、なかなかどうして毎日すごい埃を集めてくるので、嬉しいやらげっそりするやらである。もう一つ予期しなかったルンバの効能として、齢三歳の子供が玩具を片付けるようになった。子供は、まあ玩具を床に... 続きを読む
セキュリティ大国、日本 | 辺境社会研究室
なにがすごいって、年金基礎番号がメールの添付ウィルスを開封する程度で流出してしまう事件について、もう誰も驚かないこと。生データが職員の持っていたパソコンごと電車に残されていても、非正規職員が名簿屋に横流ししていても、もう誰も驚かない。信頼ゼロという、ある意味で最強のセキュリティ。— yu koseki (@youkoseki) June 1, 2015 日本年金機構が125万件の個人情報を流出させ... 続きを読む
Googleが東大院生を15万ドルで「青田買い」することについて | 辺境社会研究室
『グーグル:東大で「青田買い」 AI技術流出に日本危機感』という毎日新聞の記事を読んだ。 私はGoogleの人事・給与体系についてなにも知らないし、人口知能を研究する東大の院生に15万ドルの給与を提示したという話の真偽も分からない。ただ、私は事実であって欲しいと思うし、このような話がもっと増えて欲しいとさえ思う。幾つか感じるところがあったので書いておく。人は買うものである まず、Googleはバカ... 続きを読む
インターネット先生の次回作にご期待ください | 辺境社会研究室
インターネットが向かう先は、いつか人は身体から自由になれるとか、精神がデジタルと融合するとか、そういう方向だと思ってたので、シリコンバレーやら渋谷やらに集って、コネと人脈がなにより重要で、人と話して旅に出ないと分からないこともある的な昨今のアナログ回帰はほんとうにガッカリ。 — yu koseki (@youkoseki) November 23, 2014 140文字で書けたことをわざわざ長文に... 続きを読む
Google Glassの失敗 | 辺境社会研究室
Google Glassがなんでダメかって話。見た目がダサイとか、使えるアプリがないとか、プライバシーの懸念があるとか、音声認識が使いづらいとか、フレームにあるタッチパッドも使いづらいとか、画面のUIがまずいとか、バッテリーがもたないとか、重いとか、そもそも高すぎるとか、メガネ人間は度入りレンズを入れるのもコンタクトレンズするのも面倒だとか、色々言われてますけど、もっと根本的にダメだったんだよとい... 続きを読む
翻訳:夢の仕事をやめるということ | 辺境社会研究室
"I wanted to work at Apple really bad, and now not so much. - Walking out on my dream job.” というアップルを一月で辞めた人の記事を勝手に翻訳したので掲載します。 もともとは別のところで翻訳を見つけた知った記事なのですが、これがそう明記されていないにも関わらず抄訳になっており、また意訳が多くて原文が持ってい... 続きを読む
ゲーム市場分析のテンプレート | 辺境社会研究室
(筆者と最新型ゲーム機、自宅にて) 数年前まで(ゲーム名)で世を席巻していた(ゲーム会社)が、いま苦境に立っている。すでに(巨大な赤字)となる下方修正が発表されているが、株価は今年最安値を更新して(かなり低い額)に留まっており、なにより打開策が見当たらない状況だ。このままではさらなる経営悪化も免れない。 この短期間でなにが変わってしまったのか。間違いないのは(新しいプラットフォーム)に乗り遅れたと... 続きを読む