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人気順 10 users 50 users 100 users 500 users 1000 users「ホープパンク」の代表的作品と目される、希望とあたたかさに満ちたロボットとの旅路──『ロボットとわたしの不思議な旅』 - 基本読書
ロボットとわたしの不思議な旅 (創元SF文庫) 作者:ベッキー・チェンバーズ東京創元社Amazonこの『ロボットとわたしの不思議な旅』は、多文化を乗せた宇宙船の長い旅路を描き出したスペースオペラ『銀河核へ』などの著作がある、ベッキー・チェンバーズの最新邦訳作だ。中編相当の二部作で、「緑のロボットへの賛歌」はヒ... 続きを読む
世界初のヨット無寄港無補給世界一周に挑んだ男たちの衝撃の実話──『狂人たちの世界一周』 - 基本読書
狂人たちの世界一周 作者:ピーター・ニコルス国書刊行会Amazon先日テレビをみていたらヨットでの単独無寄港無補給で世界一周を行う「ヴァンデ・グローブ」(今年は11月10日からスタートする)の解説を行っていた。現代ではテクノロジーが進歩しているの30日ぐらいで完走できるのかなと軽く思っていたのだが、これまで完走... 続きを読む
なぜ幻覚剤がうつ病に効果があると言われているのか?──『幻覚剤と精神医学の最前線』 - 基本読書
幻覚剤と精神医学の最前線 作者:デヴィッド・ナット草思社Amazon近年、LSDをはじめとした幻覚剤の有用な側面を捉え直す研究が活発だが、本作もそうした流れに連なる一冊である。著者は精神科医・神経精神薬理学の教授で、幻覚剤を使用した際の脳内の影響について数多くの論文を発表している人物だ。 「幻覚剤の有用な側... 続きを読む
『三体』の劉慈欣と並び称される作家・韓松による超ド級のSF長篇──『無限病院』 - 基本読書
無限病院 医院 作者:韓 松早川書房Amazonこの『無限病院』は、中国SF四天王の一角にして『三体』の劉慈欣と並び称される韓松による〈医院〉三部作の開幕篇だ。帯の惹句には劉慈欣が『中国のSFをピラミッドとするならば、私が書くような二次元のSFはその土台、韓松が書く三次元のSFはその頂点だ。』と寄せていて、読み始... 続きを読む
国家を崩壊に向かわせる要因について、歴史を定量分析することで導き出す「歴史動力学」を扱った一冊──『エリート過剰生産が国家を滅ぼす』 - 基本読書
エリート過剰生産が国家を滅ぼす 作者:ピーター ターチン早川書房Amazonこの『エリート過剰生産が国家を滅ぼす』は、もともとカブトムシやチョウといった生き物の個体群動態について研究して生計を立ててきた研究者が、複雑系科学のアプローチを人間社会の研究に応用していった結果をまとめた一冊になる。 この著者らが... 続きを読む
いかにして未来の爆破事件を防ぐのか?──『FBI爆発物科学捜査班:テロリストとの30年戦争』 - 基本読書
FBI爆発物科学捜査班:テロリストとの30年戦争 作者:カーク・イェーガー,セリーン・イェーガー原書房Amazonこの『FBI爆発物科学捜査班』は、FBIで爆発科学捜査班として数々のアメリカの爆破事件のみならず世界中の爆破事件の調査に関わってきた人物による、爆発事件録とでもいうべき一冊である。ドラマ『CSI:科学捜査班』... 続きを読む
星雲賞受賞作にして藤井太洋のあらたなる代表作といっても過言ではない、未来の戦争を描き出した長篇SF!──『マン・カインド』 - 基本読書
マン・カインド 作者:藤井 太洋早川書房Amazonこの『マン・カインド』は、至近未来ー近未来を主な舞台に選び、現実の社会情勢や技術の延長線上で様々な短篇・長篇を発表してきた作家、藤井太洋の最新長篇だ。最新とはいっても本作はSFマガジンで2017年〜21年まで連載しており、翌年の星雲賞(日本のSF賞で、SF大会の参加... 続きを読む
ロマンタジーブームの火付け役となり全米で400万部以上を売り上げた近年最大の話題作であるドラゴン・ファンタジイ──『フォース・ウィング-第四騎竜団の戦姫-』 - 基本読書
フォース・ウィング-第四騎竜団の戦姫- 上 作者:レベッカ ヤロス早川書房Amazonこの『フォース・ウィング』は現代を舞台にしたロマンス物の著作が多数あるレベッカ・ヤロスの初のファンタジイにして、全米で400万以上を売り上げ超大ヒット作となった(すぐにドラマ化権もAmazonに購入された)長篇シリーズの第一部だ... 続きを読む
他文化との交流で必然的に発生する情動の摩擦を、いかにして乗り越えていけば良いのか?──『文化はいかに情動をつくるのか──人と人のあいだの心理学』 - 基本読書
文化はいかに情動をつくるのか――人と人のあいだの心理学 作者:バチャ・メスキータ,唐澤真弓紀伊國屋書店Amazon複数の集団の文化的データを分析すると、西洋人のサンプルが必ず分布の最端部に位置する──つまり、西洋人を対象とした研究は、地球人類・文化という観点からいうと決してスタンダードとはいえない──ことを明ら... 続きを読む
土地をどう扱うかで、人間の健康も変わる──『土と脂: 微生物が回すフードシステム』 - 基本読書
土と脂: 微生物が回すフードシステム 作者:デイビッド・モントゴメリー,アン・ビクレー築地書館Amazonこの『土と脂』はこれまで『土と内臓』、『土・牛・微生物』など土と人間の関係を様々な観点から解き明かしてきたデイビッド・モントゴメリーにとっての四作目、アン・ビクレーとの共著としては二作目となっている。モ... 続きを読む
「そもそも食べすぎず、食欲を抑える」ためにはどうしたらいいのか?──『肥満の科学: ヒトはなぜ太るのか』 - 基本読書
肥満の科学 ヒトはなぜ太るのか 作者:リチャード・J・ジョンソンNHK出版Amazonとにかく現代は太りやすい時代である。食べ物は安くてカロリーの高いものがいくらでもあり、そのうえおいしいので、ブレーキがないといくらでも食べてしまう。ラーメン、焼き肉、生クリームがたっぷり乗ったアイス。シーズンごとにスタバの... 続きを読む
人間は、どこまで遠くを見れるのか。『法治の獣』著者がおくる、傑作宇宙探査SF──『一億年のテレスコープ』 - 基本読書
一億年のテレスコープ 作者:春暮 康一早川書房Amazonこの『一億年のテレスコープ』は、早川のSFコンテスト(第七回)で優秀賞を受賞、受賞後に刊行されたSF中篇集『法治の獣』は年間ガイドの『SFが読みたい!』で国内篇の一位を獲得と、順調にその実力を証明してきた作家・春暮康一の最新長篇だ。 著者のデビュー作(『オー... 続きを読む
「足す」だけでなくあえて「引く」ことの、潜在的な可能性について──『引き算思考:「減らす」「削る」「やめる」がブレイクスルーを起こす』 - 基本読書
引き算思考:「減らす」「削る」「やめる」がブレイクスルーを起こす 作者:ライディ・クロッツ白揚社Amazon世の中、何かを「足していく」行為が基本的には評価対象となる。会社の売上は? もちろん足していったほうがいい。規則・ルールは? 足していけばみんなが明確でわかりやすくなるから足したほうがいい。アプリ... 続きを読む
プラットフォームが巨大な力を持って人間を支配するとき、どう対抗すべきなのか──『デジタルの皇帝たち――プラットフォームが国家を超えるとき』 - 基本読書
デジタルの皇帝たち――プラットフォームが国家を超えるとき みすず書房Amazonプラットフォームが大きな力をふるう時代である。アマゾンで日々の必需品を買い、ウーバーで食事を配達してもらう。海外では配車アプリの方で生計をたてている人も多い。Appleのアプリストアでは何十万ものアプリが公開され、その売上がメイン... 続きを読む
卓越した先見性こそが人間を地球の覇者たらしめた──『「未来」を発明したサル: 記憶と予測の人類史』 - 基本読書
「未来」を発明したサル 記憶と予測の人類史 作者:トーマス スーデンドルフ,ジョナサン レッドショウ,アダム ブリー早川書房Amazonわれわれは当たり前のように未来を予測して現在の行動を決定する。今から出かける時に雲が出てきたら雨がふるかもしれないから傘持っていこうかな? と考えるし、子どもの時から誰もが「... 続きを読む
がんリスクから食べ物の消化、運動のパフォーマンスまで、身体のあらゆる側面に関わる体内時計について──『体内時計の科学:生命をつかさどるリズムの正体』 - 基本読書
体内時計の科学:生命をつかさどるリズムの正体 作者:ラッセル フォスター青土社Amazon大半の人は朝になると目がさめて、日中は活動し、夜になると眠くなって朝まで眠る。こうした一日の中で体内では様々なホルモンの分泌量が変化しているわけだが、このリズムのことを体内時計や概日リズムという。 本作はこうした体内... 続きを読む
哺乳類の歴史をたどることで、われわれ(人間)の本質へと迫る傑作ノンフィクション──『哺乳類の興隆史──恐竜の陰を出て、新たな覇者になるまで』 - 基本読書
哺乳類の興隆史――恐竜の陰を出て、新たな覇者になるまで みすず書房Amazonこの『哺乳類の興隆史』は、その名の通り哺乳類の歴史を追った一冊である。今地球上では、クジラや犬や猫やカンガルーや人間など、数多くの哺乳類が地上で、海で、繁栄している。その数なんと6000種類以上だ。昆虫などと比べれば少ないが、それで... 続きを読む
戦場で両脚を失った作家がハイブリッドの世界を語る、現時点の今年ベストノンフィクション──『ハイブリッド・ヒューマンたち──人と機械の接合の前線から』 - 基本読書
ハイブリッド・ヒューマンたち――人と機械の接合の前線から みすず書房Amazonこの『ハイブリッド・ヒューマンたち』は、英国軍としてアフガニスタン紛争地に従軍し、即席爆発装置を踏んで両脚を失った元兵士の著者が、義足や義手といったテクノロジーと融合し使いこなす人々について語るエッセイ・ノンフィクションだ。 ... 続きを読む
SF小説って読み通すのに労力がいるよね - 基本読書
qianchong.hatenablog.com こんな記事を読んだ。記事内で当ブログに言及していただいており通知が飛んできたので読んだのだけれども、内容的には「SF映画やAIや技術系の本も大好きなのに、SF小説は最後まで読み通せないものが多い」ということで、なぜなのだろう、老いなのだろうか、と疑問を呈している。率直な感覚が綴... 続きを読む
どうやったら連続性を維持したまま意識をアップロードできるのか?──『意識の脳科学 「デジタル不老不死」の扉を開く』 - 基本読書
意識の脳科学 「デジタル不老不死」の扉を開く (講談社現代新書) 作者:渡辺正峰講談社AmazonSFの世界ではよく人間の意識をアップロードして肉体の縛りから解放される、「マインドアップロード」と呼ばれる技術が扱われる。実際、人間の意識とはけっきょく脳内の化学的な作用の結果生まれるものであるという立場に立つの... 続きを読む
精霊による魔法と科学が融合し発展した都市カイロを舞台に、伝説の魔術師との戦いを描く四冠達成のサイエンスファンタジー──『精霊を統べる者』 - 基本読書
精霊を統べる者 (創元海外SF叢書) 作者:P・ジェリ・クラーク東京創元社Amazonこの『精霊を統べる者』は、ネビュラ賞、ローカス賞、イグナイト賞、コンプトン・クルック賞と4冠に輝いた、アメリカの作家P・ジェリ・クラークの第一長篇&サイエンス・ファンタジーだ。物語の時代はまだ人種差別も女性差別も色濃く残る20... 続きを読む
早川書房の3000作品以上が最大50%割引の電子書籍セールがきたので、新作SF・ノンフィクションを中心にオススメを紹介する - 基本読書
プライムデーに合わせて恒例となっている早川書房の50%割引のセールがきているので、今回も一年以内に刊行された新作SF・ノンフィクションを中心に紹介していこうかと。セール期間は2024年6月25日〜7月17日までで、セール対象は2023年12月までの作品になり、直近半年についてはまた次回。 amzn.to SF小説のおすすめを紹... 続きを読む
どうすれば相手の意見を変えられるのか──『エビデンスを嫌う人たち: 科学否定論者は何を考え、どう説得できるのか?』 - 基本読書
エビデンスを嫌う人たち: 科学否定論者は何を考え、どう説得できるのか? 作者:リー・マッキンタイア国書刊行会Amazonこの『エビデンスを嫌う人たち』は、『「科学的に正しい」とは何か』の邦訳が先日刊行された気鋭の哲学者リー・マッキンタイアによる「科学否定論者を説得するための方法」についての一冊である。科学否... 続きを読む
宇宙探査の現実的な意義と物理学的な側面の追求を、専門家が語る──『人類は宇宙のどこまで旅できるのか: これからの「遠い恒星への旅」の科学とテクノロジー』 - 基本読書
人類は宇宙のどこまで旅できるのか―これからの「遠い恒星への旅」の科学とテクノロジー 作者:レス・ジョンソン東洋経済新報社Amazonこの『人類は宇宙のどこまで旅できるか』はNASAで初めての惑星間ソーラー・セイル宇宙ミッションなど数々のミッションに関わってきた物理学者レス・ジョンソンによる「宇宙探査・宇宙旅行... 続きを読む
男性が孤独に陥りがちな理由について──『男はなぜ孤独死するのか 男たちの成功の代償』 - 基本読書
男はなぜ孤独死するのか 作者:トーマス・ジョイナー晶文社Amazonこの『男はなぜ孤独死するのか』は主に男性の孤独に焦点をあて、なぜ男性は孤独に陥りがちなのか。そして、(本人が望まぬ)孤独をどう解消すればよいのかについて書かれた一冊である。「孤独死」というと日本では一般的に「一人暮らしの人が誰にも看取られ... 続きを読む