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人気順 10 users 50 users 100 users 500 users 1000 users久里浜医療センター、男性のインターネット・ゲーム障害有病率を男性16.2%とする論文を書く - 井出草平の研究ノート
久里浜医療センターはちっとも科学的研究をしないという批判に応えてなのか、最近、久里浜から基礎研究の論文がいくつか出ている。今回は10月に出版されたIGDT-10というインターネット・ゲーム障害(DSM-5)についての論文を取り上げる。 Mihara, S., Osaki, Y., Kinjo, A., Matsuzaki, T., Nakayama, H., Kitayuguchi, T.... 続きを読む
アンドリュー・シュビルスキーがWHOにゲーム障害の根拠を問い合わせたところ、根拠を示すことができなかった上に、ゲーム障害の解説ページを削除する事態に陥る - 井出草平の研究ノート
ゲームメディアNMEの記事。 www.nme.com ゲーム障害の導入に慎重な立場のアンドリュー・シュビルスキーが、ゲーム障害がICD-11に採用されたのはなぜか? それほどエビデンスが積み重なっていたわけではないのに、どういう過程で採用されたのか? 自分が知らないだけで実はエビデンスがあるのか? とTwitter上で、先月... 続きを読む
ゲームをしすぎると自殺につながるのか - 井出草平の研究ノート
2021年1月に話題になっていたらしいのだが、気づかずに流してしまっていた。 togetter.com こと発端は葛飾区が「自殺対策予算」で久里浜医療センターの人を読んで「ゲーム障害」の講演をしていたというものだ。自殺とゲーム障害が関連するなら、その予算の使い方もアリだが、そもそも関連しているの?という疑問があるわ... 続きを読む
アンドリュー・シュービルスキーCNNに出演し中国のゲーム規制は無意味だと説明をするもバイデン大統領に邪魔をされる - 井出草平の研究ノート
Twitterに動画が投稿されていたので、日本語に翻訳をした。 Ready Researcher One ? Director of Research at the Oxford Internet Institute Andrew Przybylski talks videos games, how there's not "a strong relationship" between time spent gaming and mental health, and that studies show that people who pl... 続きを読む
ゲームプレーヤーを精神疾患にするディストピア――久里浜医療センター「ゲーム障害の有病率5.1%」論文のからくり/井出草平 - SYNODOS
ゲームプレーヤーを精神疾患にするディストピア――久里浜医療センター「ゲーム障害の有病率5.1%」論文のからくり 井出草平 社会学 社会 エグゼクティブ・サマリ 久里浜医療センターの樋口進氏らのグループが発表した論文から、ゲーム障害を過剰診断していく方針が読み取れる。この論文は厚労省・文科省の政策にも影響が... 続きを読む
子どものゲームやスマホの使い方に迷ったときに / 井出草平 / 社会学 | SYNODOS -シノドス-
『ゲーム・ネットの世界から離れられない子どもたち 子どもが社会から孤立しないために』(吉川徹)は、現在のところ、ゲーム障害やネット依存症についての最良の本である。多くのゲーム障害やネット依存症の本は人々の不安を煽り立てるが、具体的な解決策については記載の乏しいものが多い。しかし本書にはそういった心... 続きを読む
ゲームをすると精神的な健康度が上がり幸福度が上がるが、ゲームを規制するとその恩恵が得られなくなる - 井出草平の研究ノート
吉川徹先生経由で知った論文。 https://royalsocietypublishing.org/doi/10.1098%2Frsos.202049 -Niklas Johannes, Matti Vuorre and Andrew K. Przybylski, 2021, Video game play is positively correlated with well-being, g. R. Soc. Open Sci. 8: 202049. ゲームが広く普及していることから,多くの政策立案者は,... 続きを読む
デジタル・デトックスでは幸福にもならないし、充実した社会生活が送れるわけでもない - 井出草平の研究ノート
山根信二さんのTwitter経由で知った情報(https://twitter.com/shinjiyamane/status/1359845316296470529)。 www.oii.ox.ac.uk Andrew K. Przybylski, Thuy‑vy T. Nguyen, Wilbert Law, and Netta Weinstein, 2021, Does taking a short break from Social Media Have a Positive Effect on Well-Being?, the Journal of ... 続きを読む
暴力的なゲームと攻撃性を結びつける研究に不正が見つかり撤回される - 井出草平の研究ノート
山根信二さんのTwitter経由で知った情報(https://twitter.com/shinjiyamane/status/1362068833641504776)。 www.sciencemag.org 今回、問題になっているのは重慶南西大学の心理学者である张谦Qian Zhang氏。张氏は暴力的ゲームをすると暴力性が増加するといった研究や、暴力的な映画を観ると暴力性が増すといった論文を... 続きを読む
疑似相関 - 井出草平の研究ノート
全く関連が見いだせないが、データ上は相関関係のみられる変数について。 Spurious Correlations 作者:Vigen, Tyler発売日: 2015/05/12メディア: ハードカバー www.tylervigen.com gigazine.net 「米国の科学・宇宙・技術への支出」と「首吊り、絞め殺し、窒息死による自殺」 「プールに落ちて溺死した人の数」と「ニコ... 続きを読む
「ネットやゲームで前頭前野機能が低下した人がフリーター・ニートになる」大山一郎香川県議 - 井出草平の研究ノート
前回に引き続き香川件のネット・ゲーム規制条例を主導的に推し進めている大山一郎県議の2009年の発言から。 2009年03月10日:平成21年[2月定例会]経済委員会[商工労働部、観光交流局、労働委員会 http://www.db-search.com/kagawa/index.php/7090752?Template=doc-one-frame&VoiceType=OneHit&VoiceID=63061 この委... 続きを読む
ひきこもりはロスジェネ世代に多いのか――ロスジェネ仮説を検証する / 井出草平 / 社会学 | SYNODOS -シノドス- | ページ 2
内閣府の調査と朝日新聞で取り上げた調査が一致していない理由は、先に述べたように、調査方法の違いから生まれていると考えられる。 実際に民生委員調査を検討している民選委員の会議に参加したことがあり、そのときに民選委員さんから偏る理由を直接聞いたことがある。その地域は都会ではなく地方の過疎地域を抱える市... 続きを読む
ひきこもりはロスジェネ世代に多いのか――ロスジェネ仮説を検証する / 井出草平 / 社会学 | SYNODOS -シノドス-
朝日新聞がひきこもりは40代が多いという趣旨の記事を出した(2019.11.19)。 ・ひきこもり、40代が最多 支援先は若年層が中心 https://www.asahi.com/articles/ASMB954RDMB9UUPI00C.html 最近、行政や新聞記者の人とひきこもり関係の話をすると、「ひきこもりは40代が多いんですよね?」と話題になることが多かったの... 続きを読む
ひきこもりと犯罪 / 井出草平 / 社会学 | SYNODOS -シノドス-
ひきこもりの犯罪は稀なのか 昨今、ひきこもり状態にある者の犯罪が立て続けに起こっている。それに対して、「ひきこもりの犯罪は稀である」という啓蒙記事が新聞には掲載された。この種の報道は正しい。たとえば、東京新聞には下記のような記事が掲載されている。 関連事件の割合わずか 本紙と本紙が加盟する共同通信の... 続きを読む
「新型うつ」は若者のわがままか? / 井出草平 / 社会学 | SYNODOS -シノドス-
新型うつとは何か 「新型うつ」と呼ばれるものが、20代から30代の若手社員を中心に増えていると言われています。「新型うつ」の特徴はいくつか挙げられています。 たとえば、気分が沈み出社できないが、プライベートでは遊びに出かけているというもの。仕事でうまくいかないことがあると、上司や同僚の責任にするなど他罰的な傾向があるといったものです。「新型うつ」は「現代型うつ」と呼ばれることもあります。 まず、指... 続きを読む
アスペルガー症候群の特性と犯罪――『アスペルガー症候群の難題』著者による解説 / 井出草平 / 社会学 | SYNODOS -シノドス-
佐世保女子高生殺害事件とアスペルガー症候群 昨今、不可解な犯罪が相次いで起こっていることから、少年犯罪に注目が集まっています。昨年7月に佐世保で中学生が同級生の首を絞めて殺害した事件は皆様も覚えておられるでしょう。容疑者の少女は事件以前にアスペルガー症候群(注)の診断がされていたことが判明しました。 (注)診断名は世界保健機関(WHO)の診断基準であるICDに従って非定型自閉症となっている。本稿で... 続きを読む
アスペルガー症候群研究のスタートラインに立つ――『アスペルガー症候群の難題』(他) / 今週のオススメ本 / シノドス編集部 | SYNODOS -シノドス-
『アスペルガー症候群の難題』(光文社新書)/井出草平 すでに市民権を得た「アスペルガー」という言葉だが、実際のところそれが何を指すのか、正確な定義を踏まえて理解している人は数少ない。 ウェブで見かける際に使われる俗語「アスペ」と、本書の指す学術的な「アスペルガー症候群」はまったく異なるものだ。前者は人付き合いの苦手な人間に向けて気軽に使われるものだが、後者はなにぶんいろいろとややこしい定義がある(... 続きを読む
「障害」から「症」へ――精神疾患の診断名の変更 / 井出草平 / 社会学 | SYNODOS -シノドス-
日本精神神経学会は5月28日に精神疾患の新しい診断名のガイドラインの発表を行った[*1]。 これは、昨年5月に出版されたアメリカ精神医学会の精神疾患[*2]の診断基準DSM(精神障害の診断と統計マニュアル)の第5版「DSM-5」の邦訳が出版されることを見据えてのことだったと考えられる。DSM-5の邦訳はおよそ1か月後の6月30日に出版されている。本文でも新しい診断名が使用されている。 「パニック障... 続きを読む
ロストジェネレーションは計量的に支持されない - 井出草平の研究ノート
ロストジェネレーションというのは1973〜1982年生まれの世代のことを指す*1。景気の悪かった、いわゆる「失われた十年」に就職をしなければならなかった世代である。彼らは不景気により、正規雇用を得ることができず、割を食ったということである。2005年に景気回復があり、これ以降の世代は就職状況が良かったという認識から、狭間の世代がロストジェネレーション(ロスジェネ)と呼ばれている。 ロスジェネのうち... 続きを読む
成城トランスカレッジ! - 『「ニート」って言うな!』読書会チャット報告
1月30日の夜、オンライン上で『「ニート」って言うな!』の読書会を行いました。参加者は私(chiki)、上山和樹(id:ueyamakzk)さん、井出草平(id:iDES)さんの3人。以下はそのチャットログに多少手を加えたものです。上山さんと井出さんがそれぞれ既に触れているように、様々に対立したこのチャットは、3人にとってブレーンストーミング的な役割を果たしました。絶えず議論が継続していくweb上... 続きを読む