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人気順 5 users 50 users 100 users 500 users 1000 users朝日新聞の憲法学者へのアンケート結果にある“現在の”自衛隊の存在の是非: ニュースの社会科学的な裏側
2015年7月29日水曜日 朝日新聞の憲法学者へのアンケート結果にある“現在の”自衛隊の存在の是非 Check Tweet Pocket 新安保法案に関してテレビ朝日(報道ステーション)のアンケート結果が話題だったせいか、朝日新聞でも憲法学者へアンケートを行い結果を公表している。多数が新安保法案に憲法違反にあたるとしている所は同じだが、「質問4 現在の自衛隊の存在は憲法違反にあたると考えますか」の... 続きを読む
大阪都構想の挫折が示すもの: ニュースの社会科学的な裏側
2015年5月16日土曜日 大阪都構想の挫折が示すもの Check Tweet Pocket 大阪維新の会、ついては橋下大阪市長の主要政策である大阪都構想の住民投票が明日に迫っているが、新聞各社の世論調査では大きな支持を集めておらず*1、否決される見通しだ。明治末期からの特別市運動なのだが、地方自治の限界を露呈して終焉するようだ。考えてみれば当たり前で、大阪市民、堺市民に予算的に明確な利点が無い制... 続きを読む
数学では何を学ぶべきか: ニュースの社会科学的な裏側
2015年4月20日月曜日 数学では何を学ぶべきか Check Tweet Pocket 題名からすると数学の実用方法が書いてありそうな「数学をいかに使うか」は、数学徒における「使う」の意味について考えさせられる本だった。数学では何を学ぶべきか、何を教えるべきかが書いてある。「使えない数学は教えなくてもよく、学ばなくてもよい」そうだ。偉い先生が書いた本らしく、歯切れが良い。著者の志村五郎氏は、著名... 続きを読む
何が狂っているのか分かる「フランス現代思想史」: ニュースの社会科学的な裏側
2015年4月16日木曜日 何が狂っているのか分かる「フランス現代思想史」 Check Tweet Pocket フランス現代思想に詳しい文芸評論家が社会問題等を語るのを見て、稚拙に感じた人は多いのでは無いであろうか。「脱構築」な聞きなれない単語を並べて来る一方で、歴史や制度や技術に関する知識が心もとない。一方で、論理が飛躍するし、論理的におかしい主張もされることがある。断片的な知識を入れると、言... 続きを読む
エッジが立ったガチ教科書だった「父が息子に語るマクロ経済学」: ニュースの社会科学的な裏側
2015年4月8日水曜日 エッジが立ったガチ教科書だった「父が息子に語るマクロ経済学」 Check Tweet Pocket マクロ経済学者の齊藤誠氏の「父が息子に語るマクロ経済学」を、ふとした切っ掛けで手に取ってみた。タイトルから議論の踏み込みの甘い啓蒙書かと思っていたのだが、想像とは大きく異なるものになっていた。父と子の対話でカジュアルなイメージを醸し出してはいるが、内容はしっかり標準的なマク... 続きを読む
最低賃金の引き上げを主張する前に: ニュースの社会科学的な裏側
2015年1月27日火曜日 最低賃金の引き上げを主張する前に Check Tweet Pocket ある左派リフレ派を自称する女性が、経済セミナーの対談記事を読んで怒っていた。最低賃金が貧困層の雇用を奪っているので、最低賃金を廃止して負の所得税を導入すべきと言う八田達夫氏の主張に対して、負の所得税*1と最低賃金はともに必要だと理由なしに主張していた。 直感的に気に入った政策は、理論や実証抜きでも良... 続きを読む
アベノミクスで自殺が減ったと言う前に: ニュースの社会科学的な裏側
2015年1月26日月曜日 アベノミクスで自殺が減ったと言う前に Check Tweet Pocket 自殺者数が17年ぶりの低水準で、しかも経済問題が動機と思われる人が大幅に減少した(ZAKZAK)ことから、アベノミクスで自殺者が減少したと喜んでいるリフレ派の人々を見かけた*1のだが、記事には「5年連続の減少」とも書いてある事に注意が足りていなかったようだ。アベノミクス以前の民主党政権期から自殺... 続きを読む
アベノミクスで雇用が増えたと言えるのか?: ニュースの社会科学的な裏側
2015年1月24日土曜日 アベノミクスで雇用が増えたと言えるのか? Check Tweet Pocket アベノミクスで雇用が改善されたと言うリフレ派の人々の話を見かけることがある。就業者数の推移を指して、ある時点から減少から増加に転じたことを指しているのだが、アベノミクスの効果と言うのは無理がある。(1)グラフをよく見ると2012年9月が底になっている。(2)雇用は景気の遅行指数である。(3)... 続きを読む
今後10年の経済成長は単純予想で年率0.6%: ニュースの社会科学的な裏側
2015年1月13日火曜日 今後10年の経済成長は単純予想で年率0.6% Check Tweet Pocket ネット界隈では、低成長を前提に話を進めると反成長派と罵られる事が多々ある。そもそも成長が嫌なのか、成長を諦めているのかは違うと思うのだが、過去の傾向から単純な計算を行なうと、そう高い経済成長率は期待できない。年率0.6%ぐらいになる。今までの傾向がしばらく続くと思うのは常識的な態度である... 続きを読む
アベノミクスはいつから始まっているのか?: ニュースの社会科学的な裏側
2015年1月10日土曜日 アベノミクスはいつから始まっているのか? Check Tweet Pocket 前のエントリーに関して、2012年11月以降の銀行貸出量の変化はアベノミクスによるものだと言う反論が来た。株価や為替レートと異なり、銀行貸出量は投機的な変化はしない事を見落としているようだ。いつもリフレ派の誰かが主張しているように、金融政策が効果を持つには時間がかかる*1。 2012年11月... 続きを読む
アベノミクス以前から貸出は増えて来ていて、以後にブタ積みが増えた: ニュースの社会科学的な裏側
2015年1月8日木曜日 アベノミクス以前から貸出は増えて来ていて、以後にブタ積みが増えた Check Tweet Pocket 「銀行・信金を合わせた総貸出平均残高」のグラフを見て、「アベノミクス以降、明らかに貸出が増えてる」『「銀行にブタ積み」というのは誤報』と主張するページ*1が流れてきた。リフレーション政策の推進者が書いたらしい。しかし、グラフを見ても安倍内閣発足のはるか前の2011年に底... 続きを読む
田中秀臣とGDPデフレーターとおバカさん: ニュースの社会科学的な裏側
2014年12月31日水曜日 田中秀臣とGDPデフレーターとおバカさん Check Tweet Pocket ask.fmの質問で知ったのだが、「金融緩和がデフレーターに影響無いことも明らかですし」と言う発言に対して、経済史が専門の田中秀臣氏が「なに、このおバカさん? 頭が悪いと統計データも素直にみれないのか 笑」と言って、(タイトルがおかしい気がするが)GDPデフレーターの昨年比のグラフを貼って... 続きを読む
正規雇用の減りっぷりについて: ニュースの社会科学的な裏側
2014年12月20日土曜日 正規雇用の減りっぷりについて Check Tweet Pocket 龍谷大学の竹中正治氏の『「非正規雇用は増えたけど、正規雇用は減っていない」という事実』と言うブログのエントリーに、「全就業者数(含む自営業)に占める正規の比率は、1990年61%、2012年59.3%で安定しています。人数も3000万人台で安定」という記述があって、漠然と信じていたのだが、実際に出所デ... 続きを読む
消費税率引き上げで若者の負担は減る: ニュースの社会科学的な裏側
2014年12月15日月曜日 消費税率引き上げで若者の負担は減る Check Tweet Pocket 「年金給付を削らずに消費税だけ増税したら、その負担はいまの若い人に重くかかる」と言う話を見かけた。消費税率を引き上げた分だけ、制度的に年金給付額も増えると言う指摘のようだが誤りだ。今はマクロ経済スライドと呼ばれる調整方法が採用されており、消費税率引き上げのような賃金上昇なきインフレは、年金給付額... 続きを読む
2014年7-9月期GDP速報値は大きな景気後退を示していない: ニュースの社会科学的な裏側
2014年11月18日火曜日 2014年7-9月期GDP速報値は大きな景気後退を示していない Check Tweet Pocket 各所で話題になっている2014年第3四半期GDP速報値だが、中身を見ていくとそんなに悪い数字ではなかったようだ。 二期連続のマイナス成長は良い数字では無いのだが、民間在庫品増加の寄与度-0.6が大きいため、在庫調整が進んだ結果だと言えるからだ。4-6月期にGDP比で1... 続きを読む
あるマルクス経済学者のプロパガンダ(12): ニュースの社会科学的な裏側
2014年11月14日金曜日 あるマルクス経済学者のプロパガンダ(12) Check Tweet Pocket マルクス経済学者の松尾匡氏の連載『リスク・責任・決定、そして自由!』の新記事『旧リベラル派の「社会契約」という「ゴマカシ」』が出ていた。本題は著作の宣伝な気もするが、社会保障を正当化する哲学的議論も紹介している。小うるさい哲学者と厚生経済学者が待ち構えている倫理の問題に踏み込んでいるのだ... 続きを読む
景気悪化で消費増税を延期しますが、景気回復したので法人税が増えます: ニュースの社会科学的な裏側
2014年11月14日金曜日 景気悪化で消費増税を延期しますが、景気回復したので法人税が増えます Check Tweet Pocket 景気の悪化を受けて、消費税率10%への引き上げを1年半ほど延期することが政府内部で検討されていると報道されている(Reuters)。一方で、景気の回復を受けて、法人税が大幅に増えると報道されている(Reuters)。政策を議論する前提である景気判断が、どうなってい... 続きを読む
終身雇用制度の発生時期と、専業主婦というロールモデルについて: ニュースの社会科学的な裏側
2014年11月9日日曜日 終身雇用制度の発生時期と、専業主婦というロールモデルについて Check Tweet Pocket 労働問題の専門家の濱口氏がツッコミそうな内容ではあるけれども、人事コンサルタントの城繁幸氏が「専業主婦も終身雇用も割と最近の流行りもの」と言うエッセイで終身雇用というシステムの発生について説明しているのだが、問題点を指摘したい。タイトルの部分はともかく、本文の細部に問題が... 続きを読む
日本の高等教育に必要で簡単に実現できるモノ: ニュースの社会科学的な裏側
2014年10月29日水曜日 日本の高等教育に必要で簡単に実現できるモノ Check Tweet Pocket 先日のエントリーで戦略コンサルタント冨山和彦氏の大学教育の階層化構想の問題点を指摘したところ、「現状がいい/マシと言いたいのだろうか?」と言うコメントをもらった。答えはYESで、冨山提案よりは現状の方がましだと思う。しかし、現状に改善の余地が無いとは言えない。(1)大学教育が職業教育に適... 続きを読む
戦略コンサルタントが教育を語るとこんな事になる: ニュースの社会科学的な裏側
2014年10月26日日曜日 戦略コンサルタントが教育を語るとこんな事になる Check Tweet Pocket 文部科学省の実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度化に関する有識者会議で提出された、戦略コンサルタント冨山和彦氏の「我が国の産業構造と労働市場のパラダイムシフトから見る高等教育機関の今後の方向性」が一部で話題になっている。 産業をグローバル(Gの世界)とローカル(Lの世界)に... 続きを読む
うわぁ、ノビーがまたやっちゃってるー: ニュースの社会科学的な裏側
2014年10月22日水曜日 うわぁ、ノビーがまたやっちゃってるー Check Tweet Pocket と、経済評論家の池田信夫氏の「アベノミクスの挫折で深まる安倍政権の危機」と言う記事がつっ込まれていた。いつも通りミスの多い記述で、少なくとも四箇所、おかしいところがある。 まず、用語定義。「財政・金融政策で需要を追加しても、供給不足が悪化してコストプッシュ・インフレになるだけだ」とあるのだが、... 続きを読む
消費税率引き上げの景気への影響はどの程度?: ニュースの社会科学的な裏側
2014年10月12日日曜日 消費税率引き上げの景気への影響はどの程度? Check Tweet Pocket 雇用情勢は引き続き堅調に思える*1が、消費税率引き上げで不況になったと言う言説は良く見かけるようになったし、内閣府も景気判断を下方修正し、先行きに不透明感はある。しかし、実際にどのように不景気なのかが曖昧な気がするので、SNSでの言い争いに備えて関係ありそうなデータを整理してみた。景気の... 続きを読む
りふれ派はスウェーデンに触れてはいけない: ニュースの社会科学的な裏側
2014年10月5日日曜日 りふれ派はスウェーデンに触れてはいけない Check Tweet Pocket スウェーデンがマクロ金融政策で労働需要を増やし完全雇用を目指しているかのような話がマルクス経済学者の松尾匡氏のSYNODOSの記事に書かれていて、その内容を左派リフレ派を名乗る人がツイートしているのを見かけたのだが、どうも上手く騙されていて面白い事になっている*1。書かれているように、199... 続きを読む
浮浪者には家を与える方が安くつく: ニュースの社会科学的な裏側
2014年9月23日火曜日 浮浪者には家を与える方が安くつく Check Tweet Pocket 効率的に社会保障を実現するかと言うのは、程度の差はあれ福祉国家である先進国共通の悩みだと思うが、ノースカロライナ大学シャーロット校保健福祉学部のLori Thomas助教授(社会福祉)ら、ノースカロライナ大学グリーンズバラ校、サウスカロライナ大学、ノースカロライナAT&T州立大学の共同チームが、興味... 続きを読む
「月刊宝島」のセシウム汚染に関する記事の統計音痴について: ニュースの社会科学的な裏側
2014年8月28日木曜日 「月刊宝島」のセシウム汚染に関する記事の統計音痴について Check Tweet Pocket 『福島県で急増する「死の病」の正体を追う!~セシウム汚染と「急性心筋梗塞」多発地帯の因果関係~』と言う、「月刊宝島」の記事が、統計リテラシーの欠如と言う意味で、話題になっていた。雑誌の方向性や執筆者の明石昇二郎氏の活動履歴から、わざとボケをかましている気がしなくも無いが、どこ... 続きを読む