タグ 書評サイト
人気順 5 users 50 users 100 users 500 users 1000 users【書評】人生・生命・涙。テッド・チャン『息吹』 - Under the roof
息吹 作者:テッド・チャン 発売日: 2019/12/04 メディア: 単行本 流石テッド・チャン。17年ぶりの新作で、『あなたのための物語』の高い高いハードルを余裕で越えてくれた。 まずは最初の「商人と錬金術師の門」 どの書評サイトでもまずこの作品で大絶賛だった。僕もこれを読み始めてすぐに「ああ、テッド・チャンだ…」... 続きを読む
書評・最新書評 : ナビラとマララ―「対テロ戦争」に巻き込まれた二人の少女 [著]宮田律 - 斎藤美奈子(文芸評論家) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
■二人の境遇を分けたものは? イスラムの女性たちに教育をと訴え、17歳でノーベル平和賞を受賞したマララ・ユースフザイさんはご存じですよね。2012年、15歳のとき、マララさんは「パキスタン・タリバン運動(TTP)」のメンバーに銃撃され、大きな傷を負った。それでも暴力に屈することなく教育の重要性を訴える彼女の姿は世界中の人々の心を打った。 では、同じようにイスラムの女性たちに教育を、と訴えたナビ... 続きを読む
書評:私の1960年代 [著]山本義隆 - 原武史(明治学院大学教授・政治思想史) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
■沈黙を破り東大闘争を回顧 1968年を頂点とする大学闘争とは一体何だったのか。この問いに対する十分な答えは、いまだに得られていない。最大の原因は、闘争の中心人物が長らく沈黙を保ってきたことにあろう。 本書は、東大全共闘の代表であった山本義隆が、ついに沈黙を破り、60年安保闘争から69年の逮捕を経て予備校教師となるまでの歩みを振り返ったものである。著者は東大で物理学を専攻して大学院に進んだが、... 続きを読む
ツタヤ図書館、割れる賛否 来館者増加も選書で物議 - 本のニュース | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
本を素材にした独創的な空間作りで評判の「ツタヤ図書館」は、中古本の購入などを批判されながらも、多くの来館者を集めている。図書館はどうあるべきなのか。ツタヤ流の発想からは、まったく違った姿が浮かび上がってくる。 ■イベント評判、「学びの連鎖」ねらう 天井まで届きそうな書架。館内にはジャズが流れ、入り口のそばの書店とカフェでは、学校帰りの中高生らがコーヒーを飲みながら読書や雑談を楽しむ。 神奈川県... 続きを読む
ラッキィ池田さん「残りの人生、もうSFしか読まない」 - 本のニュース | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
■思い出す本・忘れない本、大森望・日下三蔵編『拡張幻想』 《振付師・ラッキィ池田さんさん》 永六輔さんのラジオ番組で街ネタを取材するコーナーを担当して、20年以上。東日本大震災翌日の放送のときは、何を取材したらいいかすごく悩みました。すべてのクリエーターがそうだったと思いますが、新しいものを作ることに大きな困難があった。読書も変わりました。丸一年ほど物語に触れる気分になれなかったんです。 『拡... 続きを読む
書評:江戸日本の転換点―水田の激増は何をもたらしたか [著] 武井弘一 - 柄谷行人(哲学者) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
■列島改造!! 成長の限界に直面 明治以後、江戸時代の社会は、概して否定的に見られてきた。それが参照すべきものとして見られるようになったのは、むしろ近年である。それは、戦後日本で、「日本列島改造」と呼ばれた経済の高度成長があったあと、成長の停滞とともに、環境問題など、さまざまな矛盾が露呈してきたことと関連している。そのため、江戸時代に、低成長で持続可能な経済のモデルが見いだされるようになった。 ... 続きを読む
書評:ハリウッド・スターはなぜこの宗教にはまるのか [著]ジョン・スウィーニー - 荻上チキ(「シノドス」編集長・評論家) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
■困惑にじむ、貴重な取材報告 はやりの自己啓発書みたいなタイトルだけれど、原題は「恐怖の教会」(The Church of Fear)。サイエントロジー教会という新興宗教に対する取材経験をつづったルポだ。 ちょっと邦題詐欺のようなところがあって、トム・クルーズやジョン・トラボルタといった名だたるハリウッドスターがこの宗教に「なぜはまるのか」という理由は解き明かされていない。けれど、貴重な取材報... 続きを読む
国家のゆらぎ? 萱野稔人が選ぶ本 - ニュースの本棚 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
■ゆらいでいるのは米の覇権 国家は今後どうなっていくのだろうか。たとえば2014年をふりかえるだけでも、ロシアによってクリミア半島が編入され、ウクライナ東部でも親ロシア派勢力によって新政府の独立が宣言された。スコットランドではイギリスからの独立をめざす住民投票がおこなわれた。中東ではイスラム教スンニ派の武装勢力によってシリアとイラクの国境線をまたぐかたちで「イスラム国」の樹立が宣言された。昨年1... 続きを読む
モディアノの世界 堀江敏幸さんが選ぶ本 - 堀江敏幸(作家) - ニュースの本棚 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
■自身の内部の沈黙を描く 去る十二月七日、今年のノーベル文学賞を受賞したパトリック・モディアノが、ストックホルムで短い講演を行った。この作家が人前で話すときに見せる極度のためらいを知っているフランスの読者は、当人以上に緊張していたことだろう。しかしモディアノは、わかりやすい言葉で練られた草稿を訥々(とつとつ)と読みあげ、自身の文学的来歴と小説作法とをみごとに語ってみせた。 ■寂しさと空虚感 モ... 続きを読む
書評:男色の日本史―なぜ世界有数の同性愛文化が栄えたのか [著]ゲイリー・P・リュープ - 本郷和人(東京大学教授・日本中世史) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
■正面から向き合い、真摯に分析 あったことは感得できる。けれど、どう説明したらいいのか分からない——ということが、歴史にはよくある。その昔は中世の仏教がそうであった。八百万(やおよろず)の神々を祀(まつ)る朝廷で盛んに法会が催され、僧侶が政治的影響力をもつ。これを1970年ごろ、黒田俊雄は「権門体制論」の中でスパッと説明してみせた。 仏教寺院を一大拠点として隆盛を見た(この点でキリスト教の教会... 続きを読む
書評:戦争に隠された「震度7」―1944東南海地震・1945三河地震 [著]木村玲欧 - 荻上チキ(「シノドス」編集長・評論家) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
■教訓の継承阻む報道規制 1944年の東南海地震、45年の三河地震。いずれも震度7相当の大きな揺れに襲われ、津波も発生し、多くの犠牲者を出した大災害だ。戦時下の日本。物資が少ない中での支援・復旧は容易ではなかった。だが、さらなる問題が被災地を襲う。この二つの災害は、政府及び報道機関によって「隠された」のだ。 死者・行方不明者がそれぞれ千人を超える大災害。だがいずれの場合も、翌日の新聞では「被害... 続きを読む
ただの変人か、南方熊楠の再来か? | 今週のHONZ | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト
読みごたえのある書評の世界へようこそ。土曜日(今回は日曜日・・・)に、書評サイトの「HONZ」から、えりすぐりの書評が東洋経済に出張してきます。今週は『裏山の奇人、野にたゆたう博物学』(小松貴著、東海… 続きを読む
細川ガラシャ キリシタン史料から見た生涯 [著]安廷苑 - 青木るえか - 新書の小径(週刊朝日) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
■どういう夫婦なんだ! 細川ガラシャ。明智光秀の娘、細川忠興の妻、キリシタン。彼女は石田三成の人質になることを拒み、屋敷とともに死ぬ。戦国モノの時代劇によく出てくる有名な女性であろう。この本は、当時日本にいたキリシタン宣教師が彼女をどう見ていたか、を歴史家が史料から説き起こしている。宣教師から見た細川ガラシャの何が面白かったかというと、その「わけのわからなさ」だ。 今まで、ドラマや小説で出来上... 続きを読む
だから日本はズレている [著]古市憲寿 - 斎藤環(精神科医) - 売れてる本 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
■おじさんのズレたしなめる 著者は『絶望の国の幸福な若者たち』(講談社)で、惨めな弱者に成り果てたと思われていた現代の若者が、実は過去40年で最も生活満足度が高い若者でもあったというデータを紹介して話題となった。本人が弱冠20代ということもあって、当事者性のある若者論の語り手として人気がある。 本書で古市は、そんな「若者」の立場から、日本の「おじさん」のズレ方を目の細かいヤスリのような皮肉でた... 続きを読む
本好きなら知らないはずがない!?書評サイト10選 - ぼくら社Blog
2014-06-11 本好きなら知らないはずがない!?書評サイト10選 古越 幸太の「ひきこも語り」 ぼくら社のこと 今日の書き手:古越 幸太(ぼくら社副社長) 梅雨入りから雨降りの日が続きますね。 こんな季節は、家でゆっくり本を読みたいものです。 どんな本を読むべきか? そんな時は、書評サイトを参考にされてはいかがでしょうか。 HONZ 「読みたい本が、きっと見つかる!」をキャッチコピーに、ノ... 続きを読む
Webサービス「HONZ」の紹介 - 有限な時間の果てに
2014-06-05 Webサービス「HONZ」の紹介 本 サービス HONZ - 読みたい本が、きっと見つかる! 本好きの端くれとして、前々から気になっていたサイトです。この機に調べたことも交え、簡単に紹介します。 まずは、HONZとは、何なのか見ていきましょう。 HONZは単なる書評サイトではありません。HONZは読むに値する「おすすめ本」を紹介するサイトです。たまたま手に取った本の感想をまと... 続きを読む
学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話 [著]坪田信貴 - 速水健朗(フリーライター) - 売れてる本 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
■塾講師が教える自己啓発 分野を説明しにくい本だ。ひたすら夢(慶応合格)に向かって努力するおバカなギャルの女子高生さやかを、塾講師の目線から描く。ノンフィクションのようだが少し違う。小説のように、講師と女子高生の会話を軸に物語が進行する。受験する女子高生はひたすら勉強に邁進(まいしん)するが、その夢の動機や挫折の詳細には触れられることはない。 受験メソッド本としての要素もある。有用な教科書のガ... 続きを読む
姫野カオルコさん「親指シフトキーボードに支えられ」 直木賞受賞会見 - 本のニュース | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
第150回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が16日、東京・築地の料亭「新喜楽」であり、直木賞に姫野カオルコさん(55)の「昭和の犬」(幻冬舎)が選ばれた。「受難」で初めて候補になって17年、5回目の挑戦で受賞が決まった「孤高の作家」は、緑のシャツに黒のトレーニングウエア、首にはタオルを巻いて晴れの会見に登場。表彰台のアスリートのように居並ぶカメラに向かって笑顔で手を振り、質疑応答では飄... 続きを読む
欲望のメディア [著]猪瀬直樹 - 市川真人(文芸批評家・早稲田大学准教授) - 本の達人 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
■書き手としての未来は開けている 大きな鞄(かばん)には昔から、いろいろなものが、入ったり入らなかったりする。ナチス・ドイツの迫る亡命先のパリからマルセイユに逃れ、徒歩でピレネー山脈を越えようとしたユダヤ人哲学者ヴァルター・ベンヤミンの黒い鞄には、未発表の原稿がぎっしり詰まっていたという。川上弘美の代表作『センセイの鞄』の老主人公が遺す鞄には、「ただ儚々(ぼうぼう)とした空間ばかりが、広がって... 続きを読む
マンガHONZが始まります! – HONZ
読了時間: 約 0分36秒 2011年7月にスタートした書評サイト「HONZ」は、本格的に活動してから2年余りの月日が立ちました。現在HONZに掲載されているレビュー数は1755本。2冊目の書籍『ノンフィクションはこれを読め2013』も発売され、おかげさまで月間約70万PVのサイトに成長いたしました。 HONZ最大の特長は、厳選された読み手が何冊もの本を読み、その中から1冊を選び出すということです... 続きを読む
自殺はなぜ社会問題か 社会科学者3人が共著 - 本のニュース | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
自殺はなぜ「社会問題」なのか――。社会科学の研究者3人が、国内外のデータを駆使して自殺の実相に迫る著書『自殺のない社会へ』を発表した。自殺対策には本当に効果があるのかも検証。14年続いた「自殺者3万人時代」の意味を問うとともに、新しい政治像の提言にもなっている。 自殺の本では珍しく、経済学者と政治学者が執筆した。開発経済学が専門の澤田康幸・東大教授(46)、米国政治の上田路子・米シラキュース大研... 続きを読む
統計学を知る 佐藤俊樹さんが選ぶ本 - 佐藤俊樹(東京大教授・社会学) - ニュースの本棚 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
■どんな場合に使えないのか 統計は今、何度目かのブームにある。「最強」と謳(うた)う本が30万部も売れ、一般の人向けのセミナーも好評のようだ。私も大学では1・2年生向けの統計を担当しているが、4、5年前から学生の数が急増して、教室と教員の手当てに毎年汗をかく。 「統計」の2文字には神秘的な魔力があるらしい。よく知らない人も、いやむしろ知らない人ほど変に持ち上げたりする。 ■ブームの切実さ し... 続きを読む
「風流夢譚」、電子化で解禁 半世紀前、テロ誘発した問題作 - 本のニュース | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
拡大画像を見る テロ事件(嶋中事件)のあと記者会見に現れた深沢七郎。「私が一番の責任者だから……」と語って涙を流した=1961年2月、東京 深沢七郎(1914~87)の小説「風流夢譚(むたん)」――半世紀前に月刊誌で発表されたがテロ事件の引き金となり、作者が書籍化を封印した問題作だ。それが今、電子書籍の“単行本”として入手可能になっている。 ■発行者「現代の状況に重ねられる」 電子書籍『風流夢譚... 続きを読む
書評:進化するアカデミア―「ユーザー参加型研究」が連れてくる未来 [著]江渡浩一郎・ニコニコ学会β実行委員会 - 川端裕人(作家) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
■学会ネット中継、視聴者も参加 研究者が集う学会は創造性を加速させる場として古くから機能してきた。論文で研究成果を共有し、年次大会などを通じて研究者をつなげる。では、それを現在のネット環境を前提に補完するとどうなるか。著者が実行委員長をつとめる「ニコニコ学会β」はまさにその分野に切り込む。 「ユーザー参加型研究の場」であり、論文よりも分かりやすいという理由で動画での研究発表が推奨される。既存の... 続きを読む
書評:誠実という悪徳-E・H・カー1892−1982 [著]ジョナサン・ハスラム - 山下範久(立命館大学教授) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
■20世紀を生き、書いた歴史家の足跡 本書は、外交官、そして歴史家として20世紀英国史におおきな足跡を残したE・H・カーの評伝である。 おびただしい量のカーの作品のなかで、とりわけよく読まれている作品は二つ。ひとつは『危機の二十年』、いまひとつは『歴史とは何か』だ。前者は国際政治を学ぶ学生にとって、後者は歴史を学ぶ学生にとって、それぞれ今なお必読の古典である。 もっとも古典には、定義上、その... 続きを読む