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新着順 10 users 50 users 100 users 500 users 1000 usersサイモン・レン=ルイス「2021年~23年のインフレバブルから(これまでに)得られた教訓」(2023年12月23日)|経済学101
いったんインフレ率は上がったものの,また下がってきている.イギリスにかぎらず,ほぼあらゆるところでインフレ率が下がってきている.このことから,マクロ経済学はどんな教訓を学べるだろうか.そして,どんな問いがなおも残るだろう? けっきょく,〔インフレは供給の混乱からくる一過性のものだと主張した〕「チー... 続きを読む
サイモン・レン=ルイス「財政再建に励んでも債務対GDP比が下がらない理由,そして,政治家たちが見当違いなタイミングで財政を引き締めがちな理由」(2023年4月18日)
「財政再建に取り組むべし」(公共支出削減や増税をすべし)という主張の理由として,しばしばこういうことが言われる.「債務対GDPの比を下げるのに必要だからだ」 ――だが,なるほど財政再建のためのさまざまな方策を打てば公共部門の債務は減少する見込みが大きいものの,同時に,GDP も減少させることになる見込みも... 続きを読む
サイモン・レン=ルイス「財政再建に励んでも債務対GDP比が下がらない理由,そして,政治家たちが見当違いなタイミングで財政を引き締めがちな理由」(2023年4月18日)
サイモン・レン=ルイス「財政再建に励んでも債務対GDP比が下がらない理由,そして,政治家たちが見当違いなタイミングで財政を引き締めがちな理由」(2023年4月18日) 「財政再建に取り組むべし」(公共支出削減や増税をすべし)という主張の理由として,しばしばこういうことが言われる.「債務対GDPの比を下げるのに必... 続きを読む
サイモン・レン=ルイス「国家がなすべきことを変えずに国家を縮小させるのは経済学的に意味をなさない」(2022年11月1日)
[Simon Wren-Lewis, “It makes no economic sense to keep shrinking the state without changing what the state is meant to do,” Mainly Macro, November 1, 2022] 前任のクワーテンによる法人税増税を取り消して所得税減税を無期限延期すると,新財務相のハントが発表した.その一方で,国民健康保険料の増額取り消... 続きを読む
サイモン・レン=ルイス「どうしてイギリスの実質賃金はこうも伸び悩んでいるのか」(2022年6月20日)
[Simon Wren-Lewis, “Why has UK real wage growth been so low?” Mainly Macro, June 20, 2022] このところ,国内の労働市場が売り手市場になっている期間が続くなかで,イギリスの実質賃金は下がっている.このことに驚きを示している人たちもいる.(この売り手市場は,失業率が上がり始めるとともに終わりをむかえる... 続きを読む
サイモン・レン=ルイス「景気後退時の量的緩和(お金の創出)はいいことだ,ただし効果的な財政刺激をともなっているかぎりで」(2021年7月27日) — 経済学101
サイモン・レン=ルイス「景気後退時の量的緩和(お金の創出)はいいことだ,ただし効果的な財政刺激をともなっているかぎりで」(2021年7月27日) [Simon Wren-Lewis, “Quantitative Easing (creating money) is fine during a recession, as long as it goes alongside effective fiscal stimulus,” Mainly Macro, July... 続きを読む
サイモン・レン=ルイス「なぜ西洋諸国の大半はパンデミックでこれほど失敗したのか」(2021年5月4日) — 経済学101
[Simon Wren-Lewis, “How most of the West got the pandemic so badly wrong?” Mainly Macro, May 4, 2021] 近頃は,そうそう大したことでは驚かなくなっている私だが,OECD 諸国の大半が今般のパンデミック対応で失敗したのには愕然とした.とはいえ,ジョンソンのイギリス,トランプのアメリカ,ボルソナーロのブラジ... 続きを読む
サイモン・レン=ルイス「COVID-19パンデミック下とその後の財政政策」(2020年12月1日) — 経済学101
[Simon Wren-Lewis, “Fiscal policy during and after the coronavirus pandemic,” Mainly Macro, December 1, 2020] 先日行われたこのセミナーに触発されたのもこの記事を書こうと思ったきっかけだが,同時に,The Resolution Foundation から出たこの見事な論文にも触発された.長文失礼.だが,とりあげるべき事柄が... 続きを読む
サイモン・レン=ルイス「パンデミックの経済的影響」(2020年3月2日) — 経済学101
[Simon Wren-Lewis, “The economic effects of a pandemic,” Mainly Macro, March 2, 2020] 10年少し前,医療の専門家たちから連絡をもらった.なんらかのインフルエンザ・パンデミックが発生した場合の経済的な影響を知りたいのだという.彼らが必要としていたのは,一般均衡での影響を見るためのマクロ経済モデルだっ... 続きを読む
サイモン・レン=ルイス「イギリスで景気後退のさなかに財政緊縮をやった事例:1981年と2010年を比べてみると」(2019年8月3日) — 経済学101
サイモン・レン=ルイス「イギリスで景気後退のさなかに財政緊縮をやった事例:1981年と2010年を比べてみると」(2019年8月3日) [Simon Wren-Lewis, “Fiscal tightening in UK recessions: 1981 and 2010 compared,” Mainly Macro, August 3, 2019] 健康で平穏な生活を守るために,Twitter でのやりとりを控えることにし... 続きを読む
サイモン・レン=ルイス「ヘリコプターマネー・インフレ目標・量的緩和」(2012年6月14日) — 経済学101
[Simon Wren-Lewis, “Helicopter money, Inflation targets and Quantitative Easing,” Mainly Macro, June 14, 2012] 経済学者向け ヘリコプターマネーについてよく質問を受ける.それに,この政策を実施しようという要請もときおりなされてきた.(最近の例はこちら.) ヘリコプターマネーについてごく基本的な水準で... 続きを読む
サイモン・レン=ルイス「右派ポピュリズムが成功する理由を理解する」(2019年7月6日) — 経済学101
[Simon Wren-Lewis, “Understanding why right-wing populism succeeds,” Mainly Macro, July 6, 2019] このところ,『ロンドン・レビュー・オブ・ブックス』に掲載されたヤン=ヴェルナー・ミュラーの「ポピュリズムと人々」を読み返している(2019年5月).ごく簡潔ながらも,右翼ポピュリズムの台頭といういまの時代に... 続きを読む
サイモン・レン=ルイス「労働党の財政ルールについてビル・ミッチェルが広めている幻想」(2019年6月14日) — 経済学101
[Simon Wren-Lewis, “Bill Mitchell’s fantasy about Labour’s fiscal rule,” Mainly Macro, June 14, 2019] MMT論者の一部が労働党の財政信認ルール (FCR) に行っている突拍子もない攻撃について,前回の記事でとりあげた.あの記事は経済学者でない人たちに向けた文章だったので,ビル・ミッチェルが財政ルールについ... 続きを読む
サイモン・レン=ルイス「労働党の財政政策ルールはネオリベラルか?」(2019年6月11日) — 経済学101
[Simon Wren-Lewis, “Is Labour’s fiscal policy rule neoliberal?” Mainly Macro, June 11, 2019] 労働党の財政信認ルール (Fiscal Credibility Rule; FCR) に対して「ネオリベラルだ」という批判が出ている.批判しているのは左派の一部,とくに現代金融理論 (MMT) という運動の支持者たちだ.MMT という名称を聞いて... 続きを読む
サイモン・レン=ルイス「メディアマクロなお健在:それが暗示する根深い問題」 — 経済学101
[Simon Wren-Lewis, “Mediamacro is in rude health, and is also indicative of a deeper failure,” Mainly Macro, November 2, 2018] 今度出版される拙著で大きく取り上げている問題に,メディアマクロがある.メディアマクロとは,あたかも政府が家計と同じであるかのように財政政策がメディアで扱われている有様のこ... 続きを読む
サイモン・レン=ルイス「イギリスの貧困:根っこからの社会変革が進められつつある」(2018年11月19日) — 経済学101
[Simon Wren-Lewis, “Poverty in the UK: radical social re-engineering,” Mainly Macro, November 19, 2018] 英チャンネル4の番組で,国連特別報告者がイギリスの貧困について報告した件を報道したのに続いて,クリシュナン・グル=マーシー〔チャンネル4のジャーナリスト〕と財務相のあいだで議論が交わされた.財務相... 続きを読む
サイモン・レン=ルイス「この10年で最悪の経済政策の失敗」(2018年8月21日)経済学101
[Simon Wren-Lewis, “The biggest economic policy mistake of the last decade, and it had nothing to do with academic economists,” Mainly Macro, August 21, 2018] 「この10年で最悪の経済政策の失敗」は,ライアン・クーパーが書いた記事の題名で,ここでいう最悪の失敗とはもちろん緊縮だ.(クーパー記事はもっ... 続きを読む
サイモン・レン=ルイス「TV局は首相のウソをどう扱うべきか」(2018年6月19日) — 経済学101
[Simon Wren-Lewis, “How Broadcasters should handle the Prime Minister lying,” Mainly Macro, June 19, 2018] このポストで取り上げる話題は,「EU離脱の清算金」と TV局がこれを扱うべき方法だ.ただ,その前に極端な例からはじめるとしよう:ドナルド・トランプだ.トランプが考察の第一歩にふさわしい理由は,メ... 続きを読む
サイモン・レン=ルイス 「名目賃金は実質賃金とちがう――それがイギリスで重要な理由は」(2018年5月30日) — 経済学101
[Simon Wren-Lewis, “ Nominal wages are not real wages, and why it matters in the UK ,” Mainly Macro, May 30, 2018] この記事は,先日のクリス・ディロウの ツイート を敷衍したものだ.この件についてもっと書いておく値打ちはあると思う.ここには,左翼・右翼を問わず広く誤解された問題が映し出... 続きを読む
サイモン・レン=ルイス「ユーロの悲劇」(2018年6月2日) — 経済学101
[Simon Wren-Lewis, “ A Euro Tragedy ,” Mainly Macro, June 2, 2018] 「イタリアがユーロ圏の活断層だろう」――最近の危機について述べた文章から引いた一節ではない.出典は,アショカ・モウディの『 ユーロ悲劇:9幕の戯曲 』だ.アメリカではちょうど刊行されたところで,イギリスでも7月に刊行される. 書名を見てわかるように,本書では〔ユーロ... 続きを読む
サイモン・レン=ルイス「放送メディアはいかにしてメディアマクロをつくりだしたか」(2018年5月14日) — 経済学101
[Simon Wren-Lewis, “ How the broadcast media created mediamacro ,” Mainly Macro, May 14, 2018] アメリカメディアについて〔Voxニュースの〕カーロス・メイザがやっている論評シリーズを見ていないなら,ぜひ見てみてほしい. この最新動画 では,ニクソンとトランプそれぞれの調査の比較がうまくいかない理由を論じて... 続きを読む
サイモン・レン=ルイス「財政政策は石器時代にとどまっている」(2018年5月10日) — 経済学101
[Simon Wren-Lewis, “ Fiscal policy remains in the stone age ,” Mainly Macro, May 10, 2018] もしくは中世だろうか.ともあれ,1920年代より新しくはない.ケインズは1930年代に彼のいう流動性の罠において財政政策を使うことを提唱した.今日では,当時とちがった用語法を使って,金利がゼロ下限または実効的下限にある... 続きを読む
サイモン・レン=ルイス「マクロ経済学は近年の経済史の説明を諦めてしまったのか?」 — 経済学101
[Simon Wren-Lewis, “ Did macroeconomics give up on explaining recent economic history? ” Mainly Macro , April 19, 2018] フィリップス曲線がまだ存在しているのかどうかをめぐる論争が続いている.ひとつには,さまざまな国で,かつてならインフレ率上昇につながっていた水準にまで失業率が下が... 続きを読む
サイモン・レン=ルイス「NAIRU バッシング」 — 経済学101
[Simon Wren-Lewis, “ NAIRU bashing ,“ Mainly Macro, February 17, 2017] NAIRU と は 、インフレーションが不変の状態での 失業率だ。 経済学者がその概念を発明し た 以来、人々は ずっとNAIRUを 測定 する困難さと その捉えどころのなさ を 揶揄している。そしてこれらの論説は、 多くの場合において、 その定義を放棄す... 続きを読む
サイモン・レン=ルイス「メディアと緊縮への態度」 — 経済学101
[Simon Wren-Lewis, “ The media and Attitudes to Austerity ,” Mainly Macro, April 1, 2018] まだ経済がまったく景気回復のきざしを示していなかった2010年からイギリスで導入された緊縮政策のとくに重要な特徴のひとつは、人気を博していた、という点だ。それどころか、連立政権が実際に緊縮政策を実施に移す段階になって、多... 続きを読む