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人気順 10 users 50 users 100 users 500 users 1000 users生野で誇りを持って生きる。「生野に行くの?」とラップする区長。「共に生きる」を模索する人たち|ニッポン複雑紀行
ここは「いくのパーク」。 外国籍住民が全体の2割を超え、その割合が日本で最も高い大阪市生野区にできた、多文化共生の拠点となる新しい複合施設だ。 100年近い歴史の末に閉校した大阪市立御幸森(みゆきもり)小学校の跡地をいかし、今年5月にグランドオープンした。 すぐ隣にある大阪コリアタウンには、年間200万人も... 続きを読む
新宿で生きる子どもたちの現実。多様なルーツの親子と向き合う「みんなのおうち」小林普子さんの人生|ニッポン複雑紀行
東京都新宿区は外国籍住民の割合が全体の1割を超えており、東京23区の中でも最も高いことで知られる。 特に新宿駅の北側に位置する大久保周辺は集住地域で、区内で最多の外国籍住民が暮らす大久保2丁目ではその割合が3割超にも及ぶ。日本全体(2%強)と比べると10倍以上の割合だ。 大久保はコリアンタウンとして有名だが... 続きを読む
東北の男性と結婚した外国人女性たちの経験。「不可視化」の理由と託された言葉の数々。#移住女性の声を聴く|ニッポン複雑紀行
東北地方の農村地域や沿岸部には、いわゆる「結婚難」や「嫁不足」を背景として、行政や事業者の仲介で日本人男性と結婚した外国人女性たちが数多く住んでいる。1980年代ごろに始まった動きで、中国、韓国、フィリピン出身の女性が大半を占める。 ときに日本語がままならない状態で結婚を決断し、都市部ではなく外国人の... 続きを読む
誰でも自由に声が出せる、苦しいときには頼れるつながりを求めて。裘哲一さん #移住女性の声を聴く|望月優大|ニッポン複雑紀行
「自分のほうが助けられる側になるとは思ってもみませんでした」 仙台で暮らす裘哲一(チュウ ツァイ)さんは、昨年起きた突然の出来事を思い出していた。 仕事中にかかってきた電話。横浜での留学時代に知り合ったフィンランド出身の夫からだった。 「ちょっと目眩がするから病院に行ってくるわ」 そう話した2歳年上の... 続きを読む
妊娠した彼女を独りにしなかった人たち。あるベトナム人技能実習生の妊娠と死産(3) | 望月優大 | ニッポン複雑紀行
その日は朝から大雨だった。2019年11月24日。長崎では、多くのカトリック信者たちが雨ガッパを羽織ってフランシスコ教皇の到着を待ち侘びていた。ローマ教皇として38年ぶりの来日。前日の夕方に羽田に到着した教皇は、翌朝のフライトで最初の訪問地である長崎へと降り立った。 その後、車で長崎市内に入った教皇は、最初... 続きを読む
彼女はなぜ誰にも相談できなかったのか。あるベトナム人技能実習生の妊娠と死産(2) | 望月優大 | ニッポン複雑紀行
今、日本で働く技能実習生は40万人弱にのぼる。2010年には10万人だったから、たった10年で4倍近くに増えた。 かつては中国出身者の割合が圧倒的だったが、2010年代を通じてベトナム出身者がおよそ半数を占めるまでに急増した。妊娠のことを誰にも言えず、孤立出産での死産の末に起訴されたリンさんも、そのうちの一人だ... 続きを読む
彼女がしたことは犯罪なのか。あるベトナム人技能実習生の妊娠と死産(1) | 望月優大 | ニッポン複雑紀行
2020年11月15日は仕事のない日曜日だった。熊本県南部のみかん農園で働く21歳の技能実習生が、双子の赤ちゃんを死産した。部屋の中で、たった一人だった。 妊娠に気づいてからはすでに半年が経っていた。ベトナムに無理やり帰らされることを恐れ、雇い主にも、妊娠の相手方にも、誰にも言えなかった。病院にも行けなかっ... 続きを読む
釜ヶ崎の労働者は外国人も非合法も同一賃金や。破る業者は許さん | 望月優大 | ニッポン複雑紀行
午前5時。大阪、釜ヶ崎。 日本最大の「寄せ場」があるこの街では、今も陽が登る前から労働者と手配師の間で仕事の交渉が行われている。昨日も、今日も、明日も。多くの人々がまだ寝ているうちに、日雇い労働者たちは行動を開始する。今日の賃金を稼ぎ、今日の生活を続けていくために。 (寄せ場:日雇い労働者の「寄り場... 続きを読む
迫害を逃れて海を渡った。長崎・五島、潜伏キリシタン移民の子孫が語り継ぐ差別、戦争、信仰の記憶 | 田川基成 | ニッポン複雑紀行
大小140あまりの島々が連なる長崎県の五島列島。ペトロ尾上勇(おのうえいさむ)さんはその北部に位置する中通島(なかどおりじま)で生まれ育った。キリスト教徒であり、一人の漁師として生きてきた。「ペトロ」は洗礼名だ。 尾上さんは江戸時代のキリシタン禁制下でも信仰を守った「潜伏キリシタン」を先祖にもつ。江... 続きを読む
冷戦下の代理戦争から東京の生活戦争へ。シャン民族料理店「ノングインレイ」スティップさんの人生 | 伏見和子 | ニッポン複雑紀行
東京メトロの広告や人気テレビシリーズ『孤独のグルメ』にも登場するシャン民族料理の有名店「ノングインレイ(NONG INLAY)」(東京・高田馬場)。 だが、現在72歳のオーナー、ハンウォンチャイ・スティップさんが日本で暮らすことになった理由までよく知る人は多くないかもしれない――。それは、冷戦下に大国間の代理戦... 続きを読む
日本と台湾の狭間で「無国籍」を生きた少年 | 野津美由紀 | ニッポン複雑紀行
世界のどの国からも国籍を認められない「無国籍」とされる人々がいる。 多くの人が強く意識せずに持っている「国籍」を、その人たちは持たない。遠い外国の話と思うかもしれないが、日本にも無国籍者は少なくないと言われる。三重県で生まれ育った弘明さんも、そのうちの一人だ。 彼は日本の国籍を持たず、それ以外の国... 続きを読む
米兵と出会った祖母のこと。大阪、横須賀、語られなかった強さと生き様の歴史 | 下地ローレンス吉孝 | ニッポン複雑紀行
戦後の大阪には1955年まで米軍の駐屯地(現・大阪市立大学)があった。黒島トーマス友基さんは、そんな「キャンプ・サカイ」に第65エンジニア部隊の一員としてやってきた占領軍の米兵を祖父にもつ。 実は私も祖父が沖縄の米軍属で、これまでトーマスさんとは色々なことを語り合ってきた。二人の共通点は、祖父が米軍と関... 続きを読む
あの頃日本人になりたくて、毎日軍歌を聴いていた。大阪の右翼少年が「なにわのアメラジアン」になるまで | 下地ローレンス吉孝 | ニッポン複雑紀行
「アメラジアン」という言葉を知っているだろうか?アジア各地に展開する米軍基地の軍人・軍属と現地の女性との間に生まれた子どもやその子孫がそう呼ばれることがある。アメリカとアジアでアメラジアン。日本だけでなく、韓国やフィリピン、ベトナムなど米軍が展開する地域に数多く存在する。 かく言う私もアメラジアン... 続きを読む
「やっぱり愛していたからね」ベトナム難民の定住を支え続けた一人の女性の半生 | 白波瀬達也 | ニッポン複雑紀行
1990年代以降、日本有数の外国人集住都市として知られるようになった静岡県浜松市。だが、実はそれよりも随分前から浜松市がベトナム難民の集住地だったという歴史まで知っている人はあまり多くないかもしれない。 1975年に終結したベトナム戦争とその後の社会主義国化によって発生したたくさんの難民たち――彼らの多くは... 続きを読む
言語を誰が保障するのか。浜松の「公営日本語教室」に集う人々 | 望月優大 | ニッポン複雑紀行
「いつからおなかが痛いですか?」 「今朝からです」 「今朝は何を食べましたか?」 「牛乳を飲みました」 「昨日の夜は何を食べましたか?」 「コストコのチーズピザを1個食べました」 「薬を飲みましたか?」 「まだ飲んでいません」――。 ここは浜松市外国人学習支援センター(U-ToC、ユートック)。かつては町役場だ... 続きを読む
ただ世界でたった一人の「家族」と一緒にいたかった。台湾と日本、結婚できない「二人の男性」が辿り着いた場所 | 松岡宗嗣 | ニッポン複雑紀行
桜もピークを過ぎ、少しずつ散りはじめてきた4月中旬。私は千葉県内のとある駅の改札でその人と落ち合った。Gさんだ。 マスクをしたGさんは「花粉がひどくて」と言った。1969年に台湾の台北市で生まれ、今年で50歳になる。Gさんはゲイで、HIV陽性者でもある。 幼少期に自身がゲイであることを自覚した彼は、そのコンプレ... 続きを読む
そして日系4世は来なかった 日本は外国人が「働きたい国」であり続けられるのか
2019年4月から、外国人労働者の受け入れに舵を切った日本。これから何が起きるのか。移民問題を伝えるウェブマガジン「ニッポン複雑紀行」の編集長で、移民問題を巡る新著『ふたつの日本ー『移民国家』の建前と現実』(講談社現代新書)を出版した望月優大さんと考えるインタビューの最終回です(第1回はこちら、第2回は... 続きを読む
「日本語も母語も中途半端」そんな子どもたちのために。大泉の「ブラジル人学校」23年間の軌跡 | 平野雄吾 | ニッポン複雑紀行
群馬県大泉町は人口に占めるブラジル人の割合が全国1位のブラジルタウンとして知られている。1990年、三世までの日系人らに就労制限のない在留資格が 認められると、かつて海を渡り南米の大地で暮らした日本人の子孫が「デカセギ」として相次いで来日、現在約4300人のブラジル人が暮らす。全人口に占める割合はおよそ1割... 続きを読む
酒の席での説教から「日本人だねえ」という謎の褒めまで。外国人社員の目に映る「日本の職場」の不条理な現実 | 望月優大 | ニッポン複雑紀行
都内某所。うす曇りの空の下、大きな公園の入口で待っていると、遠くからジャケット姿の男性が猛スピードで走ってくるのが目に止まる。彼は私の前まで到達すると、なんとか呼吸を整えながらこう言った。 「遅くなってすみません…!」 待ち合わせは10時ちょうどで、実は私自身が2分ほど遅刻していた。そしてシャハランさ... 続きを読む
イスラム移民の暮らしに溶け込む。「ジャシム一家」と過ごした5年間 | 田川基成 | ニッポン複雑紀行
35歳以下の若手写真家に贈られる「三木淳賞」。第20回の今年は、ニッポン複雑紀行の写真をいつも撮ってくださっている田川基成さんが『ジャシム一家』という作品で受賞しました。『ジャシム一家』は、田川さんが2012年から千葉のバングラデシュ人家族に密着して撮り続けているドキュメンタリー写真のシリーズです。 今回... 続きを読む
「日本の父」に会いたいと願う子どもたち。「フィリピンの母」の苦悩と誇り | 野口和恵 | ニッポン複雑紀行
「フィリピンパブ」の歴史 日本から飛行機で4~5時間の距離にあるフィリピン。この国と日本の歴史は長い。 豊臣秀吉の時代には両国の間で交易が行われ、江戸時代にはマニラに日本人町が形成されていたといわれる。明治時代から戦前にかけて、日本政府の主導で日本人移民が入植し、マニラ麻の栽培に従事した。戦時中は日... 続きを読む
「日本人」とは何か?「ハーフ」たちの目に映る日本社会と人種差別の実際 | 下地ローレンス吉孝 | ニッポン複雑紀行
「ハーフ」と聞いてどんなイメージを思い浮かべるでしょうか。テレビで見かけるいわゆる「ハーフタレント」たちのイメージ、あるいは学校や職場で知り合った人のイメージが思い浮かぶ人も多いかもしれません。当然ですが、一口に「ハーフ」と言っても様々な人たちがいます。ルーツや国籍、性別、年齢、生まれた場所まで... 続きを読む
働かせるが定住はダメ…政府が新創設する「外国人在留資格」の問題点(望月 優大) | 現代ビジネス | 講談社(1/4)
人口減少が進む日本で、労働力不足は大きな課題である。近年ではコンビニ等で見られるように外国人労働者が急増し、移民に関する議論も盛んになってきた。 しかし、外国人技能実習制度の問題もたびたび指摘されている。そんな状況で、日本政府は新たな在留資格をつくろうとしている。 日本の移民文化・移民事情を伝えるウェブマガジン「 ニッポン複雑紀行 」編集長・望月優大氏が、その狙いを解説し、問題点を整理する。 外国... 続きを読む
コンビニバイトで見かける外国人留学生たちの現状。ベトナム、ネパール、モンゴルの学生に直接話を聞いてみた | 徳谷柿次郎 | ニッポン複雑紀行
こんにちは、編集者の徳谷柿次郎と申します。 「ニッポン複雑紀行」では初めて執筆させていただくんですが、実は私もそこそこの複雑さを感じながら生きてきました。 生まれは大阪。小2で両親が離婚し、その後借金まみれ。真っ当なレールから外れて、26歳まで朝夕刊の新聞配達、そして牛丼チェーン店「松屋」のバイトリーダーを務めてきました。 元々大阪は多様なルーツの人々を抱える土地でもあったため、一緒に働く仲間に外... 続きを読む
朝日新聞天声人語のコラムがニッポン複雑紀行の記事とよく似ていることについて - HIROKIM BLOG / 望月優大の日記
2018 - 02 - 07 朝日新聞天声人語のコラムがニッポン複雑紀行の記事とよく似ていることについて Tweet こんにちは。日本の移民文化・移民事情を伝えるウェブマガジン「 ニッポン複雑紀行 」編集長の望月優大です。 やや物騒なタイトルの記事をアップしてしまい恐縮です。一つの問題提起をするためにこの記事を書いています。このあと概要を説明しますので読んでいただけたらと思います。 ・ ・ ニッポ... 続きを読む