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人気順 10 users 50 users 100 users 500 users 1000 users美的価値論ビギナーズガイド - obakeweb
美しい花、かわいい犬、優美なダンス、あざやかな絵画には美的価値[aesthetic value]がある。美的価値を持ったアイテムは、ある独特な仕方での良いものであり、私たちが気にかけるものである。生活における多くの場面で、私たちは美的なものに配慮している。賃貸の部屋を選ぶときには、家賃やエリアだけでなく、建物の外... 続きを読む
見たこともない絵画を「美しい」と言ってなにがまずいのか|obakeweb
タイトルは反語。以下では、まずくない、という話をする。 1 直面原理について私たちは、絵画や音楽や映画や服や風景などについて、美的判断を下している。つまりは、「Xは美しい」「Yは醜い」といったことを考えたり言ったりしている。美的な観点からアイテムを評価しているのだ。あったかい服でもダサければ選ばないし... 続きを読む
美しいもの、もっと美しいもの - obakeweb
美的理由についての前置き 快楽主義 エンゲージメント理論 共同体主義理論 ネットワーク理論 ✂ コメント 参照文献 美的価値についての議論は引き続きたいへん盛り上がっているが、次の事実は意外なほどに無視されている。すなわち、美しさや優美さは比較・ランクづけ可能である。絵の下手な私が模写した《真珠の耳飾りの... 続きを読む
美的なものと芸術的なもの - obakeweb
1 美学は芸術の哲学なのか? 2 芸術抜きの美学? 3 美学抜きの芸術? 4 ビアズリー、ディッキー、シブリー 5 美的なものと芸術的なもの、その後 参考文献 1 美学は芸術の哲学なのか? 博士論文(80,000 words)をあらかた仕上げて予備審査に出したので、ゴキゲンのブログ更新。 博論でも取り上げている話だが、私の専門... 続きを読む
どの活動がなにゆえ「芸術」なのか? - obakeweb
芸術哲学の(根幹とまでは言わずとも、)代表的なトピックのひとつは芸術の定義である。芸術とはなにか。どこのどれがなにゆえ芸術作品であり、その他のアイテムはなぜ芸術作品ではないのか。 分析美学における芸術の定義史は教科書[1][2]やStanford Encyclopedia of Philosophyのエントリーを読んでいただければ結構な... 続きを読む
美しいものは喜びに適合している?:美的価値についての適合態度分析 - obakeweb
美的価値とはなんぞやをめぐる、最新の研究です。*1 「美しい」「崇高である」「パワフルである」といった美的価値については、しばしばそれによって引き起こされる反応の観点から説明されてきた。すなわち、美しかったり優美だったりして美的に良いものとは、私たちに特別な快楽やら満足やら喜びを与えるものにほかなら... 続きを読む
ホラーとはなにか|ノエル・キャロル『ホラーの哲学』、ジャンル定義論、不気味論 - obakeweb
ノエル・キャロル『ホラーの哲学』の邦訳が出版され、訳者の高田敦史さん(@at_akada_phi)より一冊ご恵贈いただきました。ありがとうございます。大好きな本がまたひとつ日本語で読めるようになったということでたいへんうれしいです。内容としてもキャッチーで面白いので飛ぶように売れてほしいところですね。 ホラージ... 続きを読む
ジェロルド・レヴィンソンと芸術に関する文脈主義 - obakeweb
1 ジェロルド・レヴィンソン[Jerrold Levinson]は現在メリーランド大学で卓越教授を務める美学研究者である。音楽の存在論における「指し示されたタイプ説」や、解釈と意図における「仮説意図主義」、芸術の意図的=歴史的定義など、さまざまなトピックにその後のスタンダードとなるような立場を提供しまくっている、キレ... 続きを読む
グルーヴとはなにか - obakeweb
「グルーヴ[groove]」という音楽用語がある。ファンクやソウルを聞く人ならお馴染み、EWFの「Let's Groove」やFunkadelicの「One Nation Under A Groove」で歌われているアレや、JBの『In the Jungle Groove』やMaceo Parkerの『Life on Planet Groove』に掲げられているアレのことだ。 ヒップホップでサンプリングする... 続きを読む
ノエル・キャロル『芸術哲学』:目次とリーディングリスト - obakeweb
Carroll, Noel (1999). Philosophy of Art: A Contemporary Introduction. Routledge. 最近読んだ、ノエル・キャロル[Noël Carroll]による分析美学の教科書『Philosophy of Art: A Contemporary Introduction』(1999)が、入門としてかなりよさげだったので、紹介記事を書いておこう。 ロバート・ステッカー[Robert Ste... 続きを読む
哲学者は認知科学の論文を読むか?|描写の哲学の場合 - obakeweb
描写の哲学はかなり学際的な分野だ。異なるバックグラウンドを持つ研究者たちが、画像という同一の主題を、さまざまなアプローチで扱っている。 2021年6月26日㈯に、松永さん(@zmzizm)主催の「描写の哲学研究会」があり、今年度は「描写の哲学と認知科学」がテーマになっている。もう事前申し込みは締め切っているので宣... 続きを読む
Moonyoung Song「美的説明の選択性」(2021) - obakeweb
Song, Moonyoung (2021). The Selectivity of Aesthetic Explanation. Journal of Aesthetics and Art Criticism 79 (1):5-15. 最近のJAACに載っている論文。「美的なもの[the aesthetic]」についての最新研究です。*1 【Abstract】広く認められているように、芸術作品が特定の非美的性質を持つことは、特定の美的性質を... 続きを読む
描写の哲学において写真は個別の議論を必要とするのか? - obakeweb
「描写の哲学」研究ノートです。 「描写の哲学ビギナーズガイド」で言えば、「1.描写の本性:描写とはなにか? 画像とはなにか?」と「6.写真の特性:写真のなにがそんなに特別なのか?」にまたがる話題。 写真(photographs)は画像の一種だが、とりわけ特殊な性格を持った画像である。 ごく素朴な直観において、「絵画... 続きを読む
Philosophy Compass「美学&芸術哲学」セクション:論文リスト - obakeweb
哲学系のサーベイ論文に定評のある学術誌「Philosophy Compass」から、「美学&芸術哲学(Aesthetics & Philosophy of Art)」セクション収録の論文をまとめています。随時更新。 分析美学関連の勉強や調べ物にお役立てください。 (日本語で読める解説記事があるものには、リンクを添えています)*1 Volume 1 - 2006 Vo... 続きを読む
「画像表象とリアリズム」#4:Jiri Benovsky "Photographic Representation and Depiction of Temporal Extension"(2012) - obakeweb
「画像表象とリアリズム」第4回。 前回、番外編で扱ったものに続き、イジー・ベノヴスキー(Jiri Benovsky)の論文です。 本論文(Benovsky 2012)はPhilPaperの「Photography」カテゴリで、ウォルトン「透明な画像」(1984)に次ぐダウンロード数を記録している。なぜかは不明……。 静止したイメージである写真に、運動、時... 続きを読む
Vapormemeとジャンクの美学:もう一つの(悪趣味な)Vaporwave史 - obakeweb
蒸気波の歴史について ポスト・モダニズム ジャンル純粋性の夢 Vapormemeとは何か ①ありがちなイメージやエフェクトをテキトーに貼り合わせただけのもの ②過去のVaporwave作品を、パロディ化したもの ③Vaporwaveと一切関係ない画像/音源で、#vaporwaveを名乗っているもの Fashwave(ファッショウェイヴ) まとめ:今後の... 続きを読む
ファンク・ギターの50年:人物、歴史、スタイル - obakeweb
ファンク・ギターとはなにか。 僕は学部生のころ、ブラック・ミュージックを専門に演奏するサークルに所属していた。 ファンク・ギタリストとして4年間活動し、改めて思うことがある。 「ファンク・ギターってなんだ?」 折しも分析哲学という「言葉遣いや概念の定義を扱う学問」に携わっている身として、この問題を一身... 続きを読む
Vaporwave A to Z:蒸気波仮想世界地図―――Vaporwaveサブジャンルまとめ - obakeweb
夏休みの自由研究、第2弾! Vaporwaveのサブジャンルについてまとめました。 このジャンルの分岐はちょっと常軌(蒸気)を逸していて、なかなか手に負えないのが実情。 ジャンル分けについてはこちらを参考にしています。(以下GAM) また、Vaporwaveのヴィジュアルイメージによるカテゴライズは、こちらを参照。(以下E... 続きを読む