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人気順 10 users 50 users 100 users 500 users 1000 usersイアン・ハッキング『偶然を飼いならす: 統計学と第二次科学革命』 | Theoretical Sociology
偶然を飼いならす―統計学と第二次科学革命 偶然を飼いならす―統計学と第...の他のレビューをみる» イアン・ハッキング 木鐸社 ¥ 4,725 (1999-06) Ian Hacking, 1990, Taming of Chance, Cambridge University Press (=1999, 石原 英樹・重田園江 訳『偶然を飼いならす:統計学と第二次科学革命』木鐸社). 統計学の発展... 続きを読む
ロジスティック回帰分析の結果のまとめ方 | Theoretical Sociology
ロジスティック回帰分析の結果のまとめ方について私の考え方をまとめておく。通常の回帰分析やその他の線形モデルにも共通する部分も多いと思う。あらゆる分析結果のまとめ方に共通する大事な原則は、 必要な情報を記載し、不要な情報は削除すること。必要な情報とは読者が分析結果を吟味するうえで必要な情報ということであり、読者に自説の正しさをわかってもらい、反論を封じるために必要な情報ということでもある。 というこ... 続きを読む
イギリス社会学に対する量的方法の奨励はどの程度効果があったのか?計量研究の低落の原因 | Theoretical Sociology
Jennifer Platt, 2012, "Making them count: How effective has official encouragement of quantitative methods been in British sociology?," Current Sociology, Vol.60 No.5, pp.690-704. イギリスの Economic and S... 続きを読む
独断と偏見で選ぶ数理社会学会ベスト報告「保守主義と認知能力:遺伝要因の媒介効果と調整効果の検討」 | Theoretical Sociology
例によって、私が聞いた報告の中から独断と偏見でもっとも面白いと思った報告を選びます。私が聞いていない報告もありますし、聞いていても適切にその価値を判断できない報告もあるので、あくまで私の独断と偏見です。今回私がもっともおもしろいとおもったのは、 敷島千鶴・山形伸二・平石界・安藤寿康「保守主義と認知能力:遺伝要因の媒介効果と調整効果の検討」 です。一卵性双生児と二卵性双生児の保守主義と認知能力(頭の... 続きを読む
東アジア産業社会におけるジェンダーによる賃金不平等 | Theoretical Sociology
Chin-fen Chang and Paula England, 2011, "Gender Inequality in Earnings in Industrialized East Asia," Social Science Research, Vol.40 No.1, pp.1-14. 日韓台の性別賃金格差を Oaxaca-Blinder decomposition でそれぞれ要因分解した... 続きを読む
「夢はあきらめなければ必ずかなう」言説の功罪を大学院の文脈で考える | Theoretical Sociology
モーニング島田編集長『「あきらめなければ夢は必ずかなう」ほど悪質な言説はない』というつぶやきに対する漫画家さんたちの反応が盛り上がっていて面白く読んだのだが、私自身も研究者を目指す大学院生にどう対応するかというところで類似の問題に直面するので、少し私自身の考えを整理しておこう。「あきらめなければ夢は必ずかなう」という命題が常に真かと言われれば、島田編集長の主張する通りあきらめなくても夢がかなわなか... 続きを読む
「インターネットの社会学」といった卒論をどう指導するか? | Theoretical Sociology
今年の卒論のもう一つの感想は、漠然とインターネットやツイッターについて社会学的に研究したいという卒論も高い確率で失敗するということである。もちろんインターネットやツイッターの社会学的研究が失敗することを運命づけられているというわけではないが、うまくいった卒論にはたぶん一度も出会ったことがない。 しかし、Sociological Abstracts でタイトルに internet or twitte... 続きを読む
メディア批評系の卒論をどう指導するか | Theoretical Sociology
来年度の卒論指導に向けて、今年度の反省や感想を簡単にまとめておこうと思う。今年感じたのは、 アニメやマンガなどを批評する卒論は難しそうだということである。なぜか流行歌の研究は比較的うまくいっているような気がするし、アニメや漫画、ゲームなどにしても、必ず失敗することを運命づけられているというわけではないだろうが、これまでの卒論の例を見る限り、失敗率が高そうな気がする。印象論で言うと、失敗率が高い理由... 続きを読む
学歴社会から「学習資本」社会へ:日本の教育と社会における階級形成の再編 | Theoretical Sociology
Takehiko Kariya, 2010, "From Credential Society to ``Learning Capital'' Society: A Rearticulation of Class Formation in Japanese Education and Society," Hiroshi Ishida and David H. Slater (ed.) Social... 続きを読む
性・人種間不平等への組織論的アプローチ:慣性・相対的勢力・環境 | Theoretical Sociology
Kevin Stainback, Donald Tomaskovic-Devey and Sheryl Skaggs, 2010, "Organizational Approaches to Inequality: Inertia, Relative Power, and Environments," Annual Review of Sociology, Vol.36 No.1, pp.225-... 続きを読む
盛山和夫著『社会学とは何か』を批判的に読む | Theoretical Sociology
社会学とは何か―意味世界への探究 (叢書・現代社会学) 社会学とは何か―意味世界への...の他のレビューをみる» 盛山 和夫 ミネルヴァ書房 ¥ 2,940 (2011-02) 本書は盛山社会学の到達点を初学者向けにわかりやすく説いたもので、専門書というよりは入門書である。以下はこの本の書評を書くためのメモである。 痛快・伝奇的剣豪小説? 私は本書を読んで山田風太郎の『魔界転生』を思い出した。『魔... 続きを読む
阪大を去るにあたって: 社会学の危機と希望 | Theoretical Sociology
明日から京大に異動になります。阪大には6年間、助/准教授として働きましたが、本当に楽しい6年間でした。 最後に日本の社会学に対する危惧を一つ述べておきます。日本の社会学の特徴は、アカデミズムの軽視だと思います。すなわち、学会報告や学会誌を軽視しているということです。学会発表もせず、学会誌に論文を投稿もせず、それでも社会学者づらして本を出版したり、さまざまなメディアで発言することができるのが、日本... 続きを読む