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人気順 5 users 50 users 100 users 500 users 1000 users『デザインの骨格』読んだ - ✘╹◡╹✘
2014-12-29 『デザインの骨格』読んだ デザインの骨格作者: 山中俊治出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2011/01/25メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 161回この商品を含むブログ (30件) を見る 年末に読もうと、幾つか会社から本を持って帰ってきていた。その内の一冊、山中俊治の「デザインの骨格」というブログを再構成して書籍化した『デザインの骨格」を読んだ。元々がブ... 続きを読む
山中俊治の「デザインの骨格」 » 面白くなることだけは間違いない
報告が遅くなりましたが、4月1日から東京大学生産技術研究所の教授となりました。 ことの始まりは、昨年の秋にある人が訪ねて来て「東京大学にデザインをもたらして欲しい」と依頼されたことでした。今の日本にはデザインの力がとても重要なのは明らかなのに、東京大学にはその確固たる拠点がないと。 2008年に私は、慶應義塾大学の若手の研究者達に呼ばれて、SFC(湘南藤沢キャンパス)の教授に着任しました。そして、... 続きを読む
山中俊治の「デザインの骨格」 » ダイオウイカの巨大な目
世界で初めて、深海のダイオウイカが撮影されて話題になりました。多くの人が驚愕したのがそのぎょろりとした目。ある意味人間のようでもあったのですが、一方で、どこかこちらを認識しているようには思えない違和感もありました。 学術的にも、ダイオウイカの目は大きな謎だそうです。バスケットボールほどにもなると言われているその巨大な目は、画素数も多く、色彩に対しても敏感に反応することが知られています。だからこそ疑... 続きを読む
山中俊治の「デザインの骨格」 » 誤差の話
小さな差が積み重なって思わぬ大きな差になることはよくあることですが、モノを作るときにも寸法誤差の積み重ねは、とても重要な意味を持ちます。 例えば、カステラがきっちり入る桐の箱を作ることを想像してみましょう。理想は隙間なくぴったり納まることですが、人の手が作るものでは、なかなかそうはなりません。カステラを切るときに、菓子職人さんがどんなにがんばっても最大1ミリの誤差は防げないとしましょう。一方、箱職... 続きを読む
山中俊治の「デザインの骨格」 » 本を書くということ
ここの所ずっと書籍の原稿に追われていたので、ブログを更新することができませんでした。しかし、ようやく書き終わりつつあります。完成間近の本のタイトルは、「カーボン・アスリート —美しい義足に描く夢」。この3年間ずっとやってきた義足デザインプロジェクトの活動記録です。 自分は文章がうまいとは決して思いませんが、多くの人が読みやすいと言ってくれます。しかしそもそも、文章の読みやすさとは何でしょうか。 ... 続きを読む
山中俊治の「デザインの骨格」 » 楽器の中の部屋
楽器の演奏については全く不調法なのでハードルが高いのですが、デザイナーとして楽器の、特にアコースティックな楽器の構造が好きです。 先日、楽器の内部構造を建築写真のように撮影した一連の写真を知りました。Bjoern Ewersという写真家による、ベルリンフィル室内楽オーケストラのキャンペーンポスターらしいのですが、楽器の内部空間の魅力をこれまでにない方法で見せてくれる写真に、強い感銘を受けました。生... 続きを読む
山中俊治の「デザインの骨格」 » 車輪を持った生き物
“自転車のすばらしい移動効率を考えると、車輪を持った生き物がいないのは、やっぱり不思議。” 昨年末に私がこんなことをつぶやいたのがきっかけで、生物が車輪を持っていないのは何故かということについてツイッター上で議論が盛り上がりました。 血管がある生き物には360度以上回転する部位を持つことは構造上難しいとか、車輪は直径の1/4以上の段差は登ることができないので、でこぼこの世界に住む小さな生物には意味... 続きを読む
山中俊治の「デザインの骨格」 » 気がついたら「豪華すぎるトークショー」になっていた件
11月23日にこんなトークショーがあります。 出演者は、あいうえお順で 不思議な金属生物のような楽器を使って、世界のあちこちで前衛的なパフォーマンスを行い、大ヒットしたオタマトーンなどの不思議な製品を作り続ける明和電機社長の土佐信道さん ユニクロやAUなどのクールなウェブをデザインし、インフォバー2の操作画面をデザインし、「デザインあ」などの番組も手がけるインターフェースデザイナーの中村勇吾さん ... 続きを読む
山中俊治の「デザインの骨格」 » 「失われたものの補完」を超えて
写真は、開発中の女性用義足のモックアップです。現時点ではあくまでもイメージモデルであり、まだこれで歩くことはできませんが、これをトリガーとして開発を進めようとしています。開発に協力してくれている女性は、板バネの義足を使って走るアスリート。きれいな人なので、足を作るのも緊張します。 義足は紀元前の昔から作られてきました。ただの棒のような物も多く使われて来ましたが、一方で、常に本物に似せるべく芸術品に... 続きを読む
山中俊治の「デザインの骨格」 » ぐっばい。スティーブ・ジョブズ
会いたいと思っていた人に、結局、会えないまま終わってしまった。悲しいのかどうかさえわからないが、確かな喪失感がある。 スタンフォードの卒業式での伝説的なスピーチは、iPodでいつも聞いていた。 Connecting dotsという美しい響きの言葉から始まる「過去から見れば、ばらばらにしか見えないことも、未来から振り返って見れば見事につながっている」という一節を聞いては、行き当たりばったりだった自分... 続きを読む
山中俊治の「デザインの骨格」 » 井上雄彦氏による親鸞
井上雄彦さんが「親鸞」の屏風絵を描いたと聞いて、いてもたってもられず京都に行って来ました。 平日の朝一番は人も少なく、ゆっくりと見られました。七百年の歴史を持つ東本願寺の大空間に、百年前の日本画の大家竹内栖鳳の絵と並んで、井上さんの親鸞が違和感なく存在していました。この空間体験そのものに、まずぞくぞくします。 井上さんの屏風は6枚綴りのものが2枚でセット(六曲一双と言うそうです)になっており、右側... 続きを読む
山中俊治の「デザインの骨格」 » 放射能のビジュアルイメージ
まだ、地震で被害を受けた原発を押さえ込むための努力が続いていますが、報道を見ながら家族と話してみると、「放射能」という言葉が表す物の実体をイメージすることの難しさを改めて思いました。専門家でもなんでもないのですが、家族に説明するつもりで放射能についての私なりのビジュアルイメージを描いてみます。「放射能」という不思議な言葉は、ラジオ・アクティビティの訳語として作られました。ラジオは「光の放射」を表す... 続きを読む
山中俊治の「デザインの骨格」 » 手を描いてみましょう
先日twitterでこんなことをつぶやきました。手をうまく描くコツは、丸い板に五本の指が生えている物として描くのではなく、手首から5方向に分かれている長い指があって、最初の関節までは肉が間を埋めているものとして描く事だ。(Feb 10, 1:00am)これに対し、「ほんとだ。生まれて初めて手が描けた気がする」というコメント付きで、米国在住の木田泰夫( @kidayasuo )さんが描いて、公開して... 続きを読む
山中俊治の「デザインの骨格」 » アップルまみれ
私がMacintosh に出会ったのは1986年、日本語化されたばかりのMac plusでした。もちろんそのGUIにも感動しましたが、ハードウェアの仕上がりも、それまで私が接したパソコンとはずいぶんレベルが違いました。あらゆる方向から、ちゃんとデザインされており、家電やオーディオ機器では当たり前だった醜い背面がそのマシンにはありませんでした。冷却スリットやフロッピーのスロットなども一環した思想でデ... 続きを読む
山中俊治の「デザインの骨格」 » このブログが書籍になりました
このブログが書籍になりました。一部の本屋では先週末から平積みにされているそうですが、正式には昨日が発売日。書籍の電子化が話題になっています。リーダーと呼ばれる文章を読むためのデバイスの選択肢も広がり、蔵書を自分で断裁、スキャンしてデータ化する「自炊」などという言葉も流行語になりました。もはやこの流れは止められないものと思います。そういう時代にあって、ブログという電子データを書籍化する意味は何でしょ... 続きを読む
山中俊治の「デザインの骨格」 » いまさらながらiPhone 3Gのボディの秘密に気がつきました
分解大好きお姉さんの万里子さんが、不要になったiPhone 3Gを分解しました。その結果、今更ではありますが、ひとつ発見がありましたので報告します。 上の写真は、3Gのプラスチックボディの内側です。よく見ると通常のプラスチック部品ではあまり見られないツールマーク(縞模様のような溝)が見られます。この溝は、ボディの内側をNC加工(コンピュータコントロールのドリルによる切削)した痕跡です。 ユニボディ... 続きを読む