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人気順 5 users 10 users 100 users 500 users 1000 users山中俊治の「デザインの骨格」 » 面白くなることだけは間違いない
報告が遅くなりましたが、4月1日から東京大学生産技術研究所の教授となりました。 ことの始まりは、昨年の秋にある人が訪ねて来て「東京大学にデザインをもたらして欲しい」と依頼されたことでした。今の日本にはデザインの力がとても重要なのは明らかなのに、東京大学にはその確固たる拠点がないと。 2008年に私は、慶應義塾大学の若手の研究者達に呼ばれて、SFC(湘南藤沢キャンパス)の教授に着任しました。そして、... 続きを読む
山中俊治の「デザインの骨格」 » ダイオウイカの巨大な目
世界で初めて、深海のダイオウイカが撮影されて話題になりました。多くの人が驚愕したのがそのぎょろりとした目。ある意味人間のようでもあったのですが、一方で、どこかこちらを認識しているようには思えない違和感もありました。 学術的にも、ダイオウイカの目は大きな謎だそうです。バスケットボールほどにもなると言われているその巨大な目は、画素数も多く、色彩に対しても敏感に反応することが知られています。だからこそ疑... 続きを読む
山中俊治の「デザインの骨格」 » 誤差の話
小さな差が積み重なって思わぬ大きな差になることはよくあることですが、モノを作るときにも寸法誤差の積み重ねは、とても重要な意味を持ちます。 例えば、カステラがきっちり入る桐の箱を作ることを想像してみましょう。理想は隙間なくぴったり納まることですが、人の手が作るものでは、なかなかそうはなりません。カステラを切るときに、菓子職人さんがどんなにがんばっても最大1ミリの誤差は防げないとしましょう。一方、箱職... 続きを読む
山中俊治の「デザインの骨格」 » 車輪を持った生き物
“自転車のすばらしい移動効率を考えると、車輪を持った生き物がいないのは、やっぱり不思議。” 昨年末に私がこんなことをつぶやいたのがきっかけで、生物が車輪を持っていないのは何故かということについてツイッター上で議論が盛り上がりました。 血管がある生き物には360度以上回転する部位を持つことは構造上難しいとか、車輪は直径の1/4以上の段差は登ることができないので、でこぼこの世界に住む小さな生物には意味... 続きを読む
山中俊治の「デザインの骨格」 » 「失われたものの補完」を超えて
写真は、開発中の女性用義足のモックアップです。現時点ではあくまでもイメージモデルであり、まだこれで歩くことはできませんが、これをトリガーとして開発を進めようとしています。開発に協力してくれている女性は、板バネの義足を使って走るアスリート。きれいな人なので、足を作るのも緊張します。 義足は紀元前の昔から作られてきました。ただの棒のような物も多く使われて来ましたが、一方で、常に本物に似せるべく芸術品に... 続きを読む
山中俊治の「デザインの骨格」 » 放射能のビジュアルイメージ
まだ、地震で被害を受けた原発を押さえ込むための努力が続いていますが、報道を見ながら家族と話してみると、「放射能」という言葉が表す物の実体をイメージすることの難しさを改めて思いました。専門家でもなんでもないのですが、家族に説明するつもりで放射能についての私なりのビジュアルイメージを描いてみます。「放射能」という不思議な言葉は、ラジオ・アクティビティの訳語として作られました。ラジオは「光の放射」を表す... 続きを読む
山中俊治の「デザインの骨格」 » 手を描いてみましょう
先日twitterでこんなことをつぶやきました。手をうまく描くコツは、丸い板に五本の指が生えている物として描くのではなく、手首から5方向に分かれている長い指があって、最初の関節までは肉が間を埋めているものとして描く事だ。(Feb 10, 1:00am)これに対し、「ほんとだ。生まれて初めて手が描けた気がする」というコメント付きで、米国在住の木田泰夫( @kidayasuo )さんが描いて、公開して... 続きを読む
山中俊治の「デザインの骨格」 » いまさらながらiPhone 3Gのボディの秘密に気がつきました
分解大好きお姉さんの万里子さんが、不要になったiPhone 3Gを分解しました。その結果、今更ではありますが、ひとつ発見がありましたので報告します。 上の写真は、3Gのプラスチックボディの内側です。よく見ると通常のプラスチック部品ではあまり見られないツールマーク(縞模様のような溝)が見られます。この溝は、ボディの内側をNC加工(コンピュータコントロールのドリルによる切削)した痕跡です。 ユニボディ... 続きを読む