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人気順 5 users 50 users 100 users 500 users 1000 userskmori58さんのご冥福をお祈り申し上げます - 事務屋稼業
twitterにて、cloudyさんことkmori58さんの訃報に接しました。 病床にあっても常に批判精神とユーモアを忘れない姿勢に、陰ながら尊敬の念を抱いておりました。また、サブカルチャーから時事問題まで、該博な知識に裏打ちされた軽妙な語り口には、大いに楽しませていただいたものです。ときに私の何気ないつぶやきにも反応してくださったり、当方から教えを乞うたりしたことなどは、良い思い出です。 謹んで... 続きを読む
タイム・イズ・マネー - 事務屋稼業
RIETIにて、研究プロジェクト「通商産業政策・経済産業政策の主要課題の史的研究」の一環として、安田武彦氏が論文を発表している。中小企業政策情報の中小企業への認知普及—小規模企業を対象にした考察—http://www.rieti.go.jp/jp/publications/dp/14j049.pdf 小生、最近は概念の空中戦よりもこういう小回りの利いた実証分析のほうが好きだ。 まずは要旨である。 ... 続きを読む
少子化の総合的分析と政策の提言―『少子化論』 - 事務屋稼業
良書に出会うとうれしくなる。うれしくなると、140字では飽き足らず長文をしたためたくなる。松田茂樹氏の『少子化論』は、久方ぶりにそんな思いにかられた一冊だった。ちなみにポストの記事名は、本書の没タイトルから拝借した。 日本で少子化対策がはじまってから、およそ二十年。保育所の拡充、育児休業や短時間勤務といった仕事と子育ての両立支援など、政策は一歩づつ前進してきたにもかかわらず、出生率の本格的な回復に... 続きを読む
三千世界の鴉を殺し―『ユーロ破綻 そしてドイツだけが残った』 - 事務屋稼業
東日本大震災以後は『国策民営の罠』等で原発問題に取り組んできた印象の強い竹森俊平氏だが、新著はひさびさに本来のフィールドに帰還した感がある。「ユーロ」という通貨政策が政治的にも経済的にも無理筋の企てだったという視座は、『中央銀行は闘う』から一貫するものだ。無理を通せば道理が引っ込む。道理の消えた世界が呼び寄せるのは、もちろん混沌にほかならない。 もっとも、これは著者独自の視点というわけではなく、た... 続きを読む
クルーグマンの信念―『さっさと不況を終わらせろ』 - 事務屋稼業
言わずと知れたポール・クルーグマンの新刊である。 主張はいたってシンプルなものだ。いわく、不況のときに緊縮財政するな。政府は財政赤字なんか気にせずに拡張的な雇用創出政策をやれ。中央銀行はそれを支援しろ――これだけ。 で、この主張を補強するために、金融危機の前史から経緯をふりかえり、アメリカ、ユーロ圏、イギリスなどの現状を概観し、流動性の罠に関する不況の経済学をわかりやすく解説し、清算主義を批判する... 続きを読む
貧乏人に足りないもの―『貧乏人の経済学』 - 事務屋稼業
バナジー=デュフロ『貧乏人の経済学』はとてもおもしろい本だ。ネットにはすでにすぐれた書評がいくつも出ているし、例によって訳者解説が充実しているので、ここでは個人的に目を引いた箇所を紹介させていただく。「第9章 起業家たちは気乗り薄」で、著者たちはこう言う。マイクロファイナンスは途上国の貧乏人の生活向上にまちがいなく役立つものだけれど、それを主唱する人々が喧伝するほどには劇的な成果をあげるものではな... 続きを読む