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人気順 10 users 50 users 100 users 500 users 1000 users現代カルチャー史を、血で彩ってきた鬼才たちの証言「怪奇まんが道」 深町秋生のコミックストリート
南陽市出身、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! 続きを読む
地獄の釜で煮えられながら生きる人間たちの悲哀と憤怒。怪物的な傑作『薩摩義士伝』 深町秋生のコミックストリート
南陽市出身、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! 続きを読む
剣一本で時代の荒波に抗った最強の男と剣豪たち『柳生兵庫助』 深町秋生のコミックストリート
実銃や爆発物の扱い方(たとえばスパイ映画やゲームなんかによく登場するサイレンサーも、完全に音を消せるわけではなく、ボムボムとそれなりにでっかい音がする。人の家に忍びこんでは、誰にも気づかれずに、ピシュッピシュッと護衛を静かに射殺したりするが、じっさいはそう都合よくいかない)などだ。 続きを読む
もっとも肩の凝らない文学入門「有名すぎる文学作品をだいたい10ページぐらいの漫画で読む。」と、漫画で蘇る文学作品たち 深町秋生のコミックストリート
ドリヤス工場はその水木しげるの絵柄で、話題のアニメ作品のパロディを描くなどで注目を浴びた。ライトノベル風のツボを押さえた商業作品(平凡な高校生が超能力に目覚め、美少女ファイターが味方について、謎の組織とバトル。そんでもって恋愛に明け暮れる)『あやかし古書庫と少女の魅宝』(一迅社)は、残念ながら出オチみたいな話だった。内容と画がフィットしていないように感じられ、「なんかもったいないな……」と思った覚... 続きを読む
示現流開祖の剣士人生と薩摩の狂戦士たち。時代劇画の傑作「薩南示現流」 深町秋生のコミックストリート
だいたい下のほうにある「タブー」とか「裏社会」「絶望社会」というタイトルのついた、コアマガジン系のおどろおどろしいマンガ、それに山口組関係のもの(たいがい雑な内容)などをチェックするのがクセとなっている。そのなかにまぎれこんでいたのが、今回取り上げる剣術時代劇画『薩南示現流』(原作・津本陽 とみ新蔵)だった。これがめちゃくちゃにおもしろかったのだ! 狂気の残酷武士道コミック『シグルイ』を思わせるハ... 続きを読む
バットを担いでやってくる"あいつ"が加える非情な一撃。すっぽんぽんの闘病記「くも漫」 深町秋生のコミックストリート
当時、25歳だった私は埼玉県大宮で暮らしていたのだが、事故の翌朝に実家から急いた調子で電話がかかってきた。電話に出た瞬間、父が「ああ、よかった。大丈夫だ」と言った。あのビル火災の被害に遭っているのではないかと心配になり、わざわざ電話をかけてよこしたのだ。ビルのなかにはスケベな店舗が入っており、「あいつのことだから……きっと行ってるのではないか」と、不安に陥ったらしかった。 続きを読む
戦争はいかんです。腹が減ります。戦時における異色のグルメコミック「戦争めし」 深町秋生のコミックストリート
南陽市出身、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! 続きを読む
英国の女性冒険家とともに突入する未体験ゾーン。リアル日本再発見の旅「ふしぎの国のバード」 深町秋生のコミックストリート
私が高校生のときぐらいにできた施設だ。バブル末期のころ、官民一体の第三セクターによる運営でスタートした。当時は南陽にかぎらずこういう箱ものがボコボコできたのである。当初の入場料は映画一本観賞できるほどの値段。七つの温泉と大ホール、お土産コーナーやレストランもあるという……言ってしまえばスーパー銭湯のハシリみたいな施設だ。強気すぎる価格が災いしたのか、厳しい経営がずっと続きっぱなしで、最近になって行... 続きを読む
柔道王の名誉回復と男の星座「KIMURA 木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」 深町秋生のコミックストリート
『シャトゥーン ヒグマの森』で第5回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞した増田俊也氏と会った。当時、氏は中日スポーツの記者でもあったが、印象的だったのは、やけにガッチリとした岩のような体格の持ち主であり、柔道や格闘技に異様に精通していたことだった。酒席の場で格闘ロマンあふれる話を披露してくれたのを覚えている。「やっぱ、スポーツ紙の記者だけあって、よく知っているなあ」と感心した。それ以来、... 続きを読む
アクション、グルメ、民俗学に狩猟。欲張りエンターテインメント『ゴールデンカムイ』 深町秋生のコミックストリート
政府の圧政に耐えかねた一部のアイヌたちが、金塊約75キロを軍資金としてひそかに貯めこんでいたが、ひとりの男がアイヌたちを皆殺しにし、北海道のどこかに隠したという。虐殺した男“のっぺらぼう”は死刑囚として捕まり、網走監獄にぶち込まれるが、決して金塊の在り処を喋ろうとしなかった。しかし、同じ死刑囚たちに在り処を記した暗号を刻みこみ、集団脱走させたという。単なる与太話かと思いきや、金塊の話は真実味を帯び... 続きを読む
まるで現代社会のような。西洋中世残酷物語「乙女戦争」の普遍性 深町秋生のコミックストリート
南陽市出身、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! 毎日暑いうえに仕事が忙しい。終わらない。死にそう。 せめてマンガぐらいは穏当なものを読んで、心を癒したいと思っていたのだが、手に取ったのはブラッディかつ残酷物語の職人・大西巷一のベストセラー『乙女戦争』(双葉社)だった。 表紙には、ドーンと画に描いたような... 続きを読む
殺し屋女子が奏でるハードコアな血のメロディ。コミック界を爆音で突き抜ける快作「デストロ246」 深町秋生のコミックストリート
南陽市出身、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! しばらく高倉健の任侠映画ばかり見ていた。 礼儀正しくて水臭い。ヤクザの世界に生きてはいるが、できれば正業に力を入れ、カタギになってまっとうに暮らしたい……ヒトゴロシなどとんでもない。そんな正義感の健さん。しかし、調子こいた悪漢どもの嫌がらせと奸計に、じつに長... 続きを読む
日本的な情緒とたおやかな感性、徹底した再現力。さらなる高みへと到達した愛の物語「蝶のみちゆき」 - 深町秋生のコミックストリート
南陽市出身、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! 「今、最も読まれるべき漫画がここにある。知っているようで知らない時代、美しき遊女のお話。なんとも気負いのない絵と語りのうまさが際立つ/心が揺れる――。高浜寛の物語表現は描く度に高まってゆく。」(谷口ジロー) 「本作『蝶のみちゆき』の少なからぬ魅力はヒロイン・几... 続きを読む
大韓民国のフルメタル・ジャケット・ラブストーリー『フォーナイン ~僕とカノジョの637日~』 深町秋生のコミックストリート
南陽市出身、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! 「大韓民国憲法 第2章 第39条 すべての国民は法律の定めるところにより国防の義務を負う」 「大韓民国兵役法 第1章 第3条 ……国民男子は、憲法とこの法律が定めるところにより兵役義務を誠実に遂行しなければならない」 うひょー。これはやばい。 読んでいて思... 続きを読む
2014年極私的ランキング・ベスト5 深町秋生のコミックストリート
南陽市出身、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! さて、年末であります。 今年も恒例の極私的ランキングの発表であります。1位から5位などとランキング形式になっておりますが、どれも等しくすばらしいので、ぜひ全部読んでいただきたいと思っております。今年も心を揺さぶられる作品にいっぱい出会えた。 ちなみに今年は... 続きを読む
マンガ界の重鎮の隠れた名作。やさぐれ集団がかもす酒と博打と紫煙のダンディズム。ちばてつや「男たち」 深町秋生のコミックストリート
南陽市出身、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! 続きを読む
"生活保護"という最前線に送られた新兵たちの苦闘。柏木ハルコ「健康で文化的な最低限度の生活」 深町秋生のコミックストリート
南陽市出身、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! 昔、どんづまりの人を見たことがある。 私は三十代半ばまでサラリーマン生活をしていた。富山の置き薬みたいなルート販売をやっている製薬会社に勤務していた。ドラッグストアが乱立している今、若い人にはなじみがないかもしれない。「薬箱を家に置かせてもらって、使った分だ... 続きを読む
押しも押されぬマンガドキュメンタリストの絶妙なセレクト「カツシン さみしがりやの天才<スター>」 深町秋生のコミックストリート
南陽市出身、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! 「このミステリーがすごい!」大賞受賞作『果てしなき渇き』を原作とした映画 『渇き。』が2014年6月27日より全国ロードショー。 とにかくまずカツシンの話である。 勝新太郎。彼の凄さを知ったのは、彼が1997年に死去し、それからしばらく経ってからだった。 ... 続きを読む
明るく楽しく暗部に迫る悲痛なコメディ「ちーちゃんはちょっと足りない」深町秋生のコミックストリート
南陽市出身、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! 「このミステリーがすごい!」大賞受賞作『果てしなき渇き』を原作とした映画 『渇き。』が2014年6月27日より全国ロードショー。 読んでいて窒息しそうな一冊だった。 鬼才・阿部共実の新刊『ちーちゃんはちょっと足りない』だ。魔球のような短編で読者を翻弄しまくっ... 続きを読む
マンガ界の風雲児の愛すべき横顔『青木雄二物語』 深町秋生のコミックストリート
南陽市出身、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! 「このミステリーがすごい!」大賞受賞作『果てしなき渇き』を原作とした映画 『渇き。』が2014年6月27日より全国ロードショー。 「マルクス読まんかい!」「これが唯物論や!」「不渡り出したということは、お前はもう死んだいうことなんや!」 ……と、作品はもちろ... 続きを読む
コミック界の新たな至宝。小林まこと『瞼の母』と「長谷川伸シリーズ四部作」 深町秋生のコミックストリート
南陽市出身、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! 「このミステリーがすごい!」大賞受賞作『果てしなき渇き』を原作とした映画 『渇き。』が2014年6月27日より全国ロードショー。 小林まことの「劇画・長谷川伸シリーズ」は、コミック界の新たな至宝となるだろう。四部作のラスト『瞼の母』(講談社)を読んで思った。 ... 続きを読む
アダルティなマンガ家が描く、至高の愛の物語「四谷区花園町」 深町秋生のコミックストリート
南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! 「表現する喜び、信念をつらぬく厳しさ。誰かとめぐり逢う奇跡、愛しぬくことの尊さ。これは魂の物語です。」(こうの史代) 「素晴らしい 青春漫画の王道だ! “エロ”はどんな時代にも生きる勇気を与えてくれる。映画にしたいと思った」(行定勲) 個人的な話だが、一度だ... 続きを読む
2013年極私的ランキング・ベスト5 深町秋生のコミックストリート
南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! さて、年末であります。今年も恒例の極私的ランキングといきたいところ。 とはいえ、このランキングもいいかげんなもので、「自分が今年読んだ作品」を対象としているので、今年刊行されたものでもなんでもない作品も、ふつうにランクインさせていたのだった。 というわけで... 続きを読む
毒にも薬にもなるキラーな傑作「カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生」 深町秋生のコミックストリート
南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! おそらく今年のコミックランキングの上位に入るだろう話題の短篇集『カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生』(渋谷直角 扶桑社)を取り上げる。もうすでに、さまざまなメディアやネットでも取り上げられているのだが。すばらしい傑作だった。 ... 続きを読む
愛に疲れ果てながらも、求め合わざるを得ない男女の叫び。「失恋日記」 深町秋生のコミックストリート
南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! 毎日のように山形県内を徘徊している。 家にこもっていては原稿がはかどらないため、PCをよっこら担いでショッピングセンターのフードコートやコーヒーショップ、ファストフード店を転々としているのだった。執筆そのものがとことん嫌になって、とくに意味もなくドライブをえ... 続きを読む