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人気順 10 users 50 users 100 users 500 users 1000 users紛争をめぐる生成と技法――制度分析 - Freezing Point
集団の生きるパターンや条件を分析し、これをタイミングごとに組み替えようとする方法論*1には、雇用やサービスをめぐる民事的契約からの逸脱という要因があります(最初の取り決めからも逸脱し得るので)。そうすると、そういう意味での制度分析をスタッフに要求することは、それ自体が訴訟リスクとの葛藤になる。 →「そのほうが患者さんのためになるし、自分も楽になれる」と焚き付けられ、しかしいざとなったら「このスタッ... 続きを読む
生と事業を構造化する「当事者」概念 - Freezing Point
浅田彰《黒瀬陽平へ――「『当事者性』の美学」の余白に》(REALKYOTO)より: 僕の基本的な考えは、当事者性の論理は社会学的・社会政策的には重要でも、文化的にはむしろ障害になる、というものです。〔…〕 女性−レズビアンの女性−アフリカ系のレズビアンの女性−不法移民のアフリカ系のレズビアンの女性…のことは当事者にしかわからない。この論理を徹底すると、挙句の果てには、「私のことは当事者である私にし... 続きを読む
名詞形のウソ - Freezing Point
ルワンダ虐殺拡大のきっかけとなった、HipHopラジオ RTドキュメンタリー演劇 Hate Radio URL2014-05-09 01:35:03 via Twitter for iPadリンク先の『Hate Radio』(SPAC)より: DJは「ツチ族」との友好を否定し、「フツ族」の団結を歌った、シモン・ビキンディの『こんなフツ族は嫌だ』を流し、女性パーソナリティのヴァレリーが「ツチ女性」へ... 続きを読む
ひきこもることと社会契約 - Freezing Point
ルソー『社会契約論/ジュネーヴ草稿 (光文社古典新訳文庫)』より: だから純粋に公民的な信仰告白というものが必要なのである。その箇条を定めるのは主権者の役割である。それは厳密に宗教的な教義としてではなく、社会性の感情としてである。この感情なしでは、善き市民でも、忠実な国民でもありえないのである。主権者はそれを信じることを誰にも強制できないが、これを信じない者を国家から追放することはできる。主権者は... 続きを読む
自分の現実をやり直すために――立木康介の症候論 - Freezing Point
露出せよ、と現代文明は言う: 「心の闇」の喪失と精神分析作者: 立木康介出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2013/11/21メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見る 著者は、さまざまな作品や社会現象が以下の【1】にあることを危惧し、【2】を勧める。*1【1】 【2】 羅列(メトニミー) 置き換え(メタファー) 精神を欠いた無意識 抑圧無意識 心身症 症候 生物身体 リビド... 続きを読む
身動きが取れません―― 千葉雅也のドゥルーズ論 - Freezing Point
動きすぎてはいけない: ジル・ドゥルーズと生成変化の哲学作者: 千葉雅也出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2013/10/23メディア: 単行本この商品を含むブログ (7件) を見る 動かないものを、動かそうとすること。あるいは動きすぎるものを、止めてみること。そのバランスとタイミング――これは臨床や芸術にとどまらず、*1生活者として必要な、具体的な配慮だろう。*2 このモチーフが、哲学史... 続きを読む
モノの鮮度なのか、作業プロセスの鮮度なのか - Freezing Point
togetter 《カフェ・ベローチェで「鮮度」を理由とした雇い止め》 いわゆる若者支援にも、《鮮度》という発想があります。 ある引きこもり関連のイベントで 「若者を受け止めてください」 「ずっと引きこもってもいいじゃないですか」 と講演した大学教授は、いっしょに登壇した30代後半の私に、舞台裏で↓こう言った。 不登校経験者がイベントに出てるのを知ってるが、 みんな20歳くらいだよ。君はいつまで... 続きを読む
超越の経験的生成のために - Freezing Point
山森裕毅『ジル・ドゥルーズの哲学: 超越論的経験論の生成と構造』*1國分功一郎『ドゥルーズの哲学原理 (岩波現代全書)』それぞれ数日をかけながら、二冊を一気に通読しました。印象的だったのは、これまでドゥルーズ論の多くが (1)過剰に詩的 か、 (2)過剰にイデオロギー的だったのに対し、お二人がともに、できるだけ散文的に、イチから説明し直す努力をしておられたこと。それは、隠語に頼るのではなく、隠語そ... 続きを読む
《党派性≒超越論性》を不可視にする、あれこれ - Freezing Point
松本卓也+志紀島啓 「アスペルガー化する社会」以前には何度か議論をご一緒したこともあるお二人ですが(参照)、なんと、私が提案したガタリ・ラボルド周辺の問題意識は、黙殺されています。 こだわるべきだと思ったのは、たとえば以下のご指摘でした。*1松本卓也: ラカンは母子関係は母と子の二者関係であることは一度もなく、そこにはつねに最初から第三項としてのファルスが関わっていることを強調しています。つまり、... 続きを読む
カント「Realität」誤訳問題をめぐって - Freezing Point
ハイデガー拾い読み (新潮文庫)作者: 木田元出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2012/08/27メディア: 文庫クリック: 7回この商品を含むブログ (5件) を見る 以下、鮮烈な印象を受けた Realität 誤訳問題と、その周辺をめぐる木田元氏の説明(に対する私の理解)を、要約してみます。 マルクス「フォイエルバッハ・テーゼ」にある、《唯物論(Materialismus)》 と 《観念論... 続きを読む
分析的な 《つながり方》 を設計するために - Freezing Point
以下の酒井泰斗氏のご指摘は、さまざまな関係者にも読んでいただきたく、まとめてみました。直接には私へのレスポンスですが、「これにどうお答えするか」というのは、技法のもんだいとして、時間をかけて議論したいです。 ●「分析にあたっては、継続的な修正のできるやり方が必要」(酒井〔contractio〕氏)以下、現時点で答えられることにお返事してみます。 《当事者》枠とディシプリン @ueyamakzk 【... 続きを読む
この本には、異常な地方が描かれているのではない。 - Freezing Point
むしろ、私たちの日常が曝露されている。あのとき、大川小学校で何が起きたのか作者: 池上正樹,加藤順子出版社/メーカー: 青志社発売日: 2012/10/24メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (1件) を見る 目の前の山に逃げれば、亡くなった子どもたち74人が全員助かっていたのに、地震発生から50分間も校庭に待機させた。「山に逃げよう」と声をあげた子どもたちもいたのに、わざわざ... 続きを読む
差別と批判の見分け方 - Freezing Point
連続エントリ:第1回 「《つながりの作法》 としての差別」第2回 「《不定詞の束としての人格》という考え方」第3回 「生の様式そのものとしての不定詞 infinitif」第4回 「差別と批判の見分け方」(今回、最終回) 【承前】 3回にわたってエントリしてきましたが、今回でようやく核心です。批判的な議論をするとき、それが「意識せざる差別」なのか、それともフェアな批判なのか、よくわかりません。 こ... 続きを読む
「最低限の、必要なこと」 - Freezing Point
INTERVIEW 《「正常」とは何ですか?:伝説の精神病院「ラ・ボルド」で写真家・田村尚子が写した問いかけ》(WIRED.jp) 何かの琴線にふれたみたいで、twitter でもたくさん言及されています。田村氏が撮影したラボルドは、ニコラ・フィリベール監督の『La Moindre des Choses』(邦題『すべての些細な事柄』)という映画になっています。 みんなが仮装大会(?)をしているとき... 続きを読む
強度は、《強さ》か - Freezing Point
全編(77分)を観てほしいが、40分ごろからの村上隆の発言と、東浩紀の立場が鮮烈に対立している。村上隆: 挨拶ができなかったり、ひきこもったり。向こうのメリットと自分のメリットのバランスを考えられないから、世界に出ていけないんじゃないの? つまり、人間が腐ってる。 《「人間が腐ってて、いい芸術家」は本当にいるのか?》っていうのが僕の設問なんですよ。日本で人気の芸術家というとゴッホやヘンリー・ダーガ... 続きを読む
ネット上の努力の、公的な地位は? - Freezing Point
当ブログでは2009年春ごろから、《つながりの作法》という、日本語としてはやや奇異なフレーズを育てていました(参照)。 いわば問題意識のキャッチコピーであり、当時はこれでネット検索をかけると、このブログしかヒットしない状態でした*1。 そこに、以下の本が登場。つながりの作法―同じでもなく 違うでもなく (生活人新書 335)作者: 綾屋紗月,熊谷晋一郎出版社/メーカー: 日本放送出版協会発売日: ... 続きを読む
仏教徒: 「ポストモダンて何もしてない」 - Freezing Point
『ビッグイシュー(168号)』(最新)に、中島岳志氏と、『お寺カフェ』*1、『彼岸寺』*2に取り組む松本圭介氏の対談が掲載されている(参照)。仏教については、虚無をめぐる考え方がずっと気になっているのだが、父が死んだときの葬儀屋と僧侶が、あまりに耐え難い人たちだった俗世秩序を単に肯定し、変革を否定する抑圧思想ではないかという疑念*3などから、少なくとも現存する社会インフラとしては、「巻き込まれては... 続きを読む
Freezing Point - 斎藤環 「脳はなぜ心を記述できないか」 講演レポート 1
斎藤環 「脳はなぜ心を記述できないか」 講演レポート日時: 3月6日(火) 14:00−16:00場所: ユメンヌホール(大阪大学人間科学部東館 2階 207講義室)概要: 脳科学ブームの昨今、脳で人間の心や社会が説明できるかのような言説がまかり通っている。 しかし実際には、現時点での脳科学は、人間の心や行動を整合的に説明できる学問たりえてはいない。 精神医学者アンリ・エイは、脳の障害と精神症状と... 続きを読む
Freezing Point - 『太田光の私が総理大臣になったら』、「ニート対策禁止法案」
6月9日、日テレ系『太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中』、「ニート対策を一切禁止する法案」を観た。 ▼録画から、大まかに文字起こししてみる。(視聴後の感想などについてはまた後ほどエントリー予定)【聞き取りにくいところもあったため、誤りもあると思います。 お気づきのかたはぜひご指摘ください。 ▼出演者のお名前等については、順不同、敬称略とさせていただきます。】【6月24日追記: 以下、かなり逐... 続きを読む