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新着順 10 users 50 users 100 users 500 users 1000 users「両手で握手」「へりくだり表現」――ついやってしまう、日本人の奇妙なクセ | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談社]
両手握手は大げさすぎる 『Voice』誌の2月号に、勢古浩爾氏の「両手握手はみっともない」というエッセイが載っていた。リードには「両手で相手を包み込む両手握手は、宗主国の人間に植民地の人間が謁見するようで、見ていてはずかしい」とある。 常日頃から私も同じように感じていた。とくに、仕事でドイツを訪れた若い日本人女性が、取引先のドイツ人男性にそれをするのを見たりすると、「ああ! 先に注意してあげるべき... 続きを読む
ドイツ人はなぜ偏向報道に流されるのか?「難民歓迎」熱から覚めたメディアの欺瞞と矛盾 | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談社]
ドイツはいまや鼻つまみもの ドイツの難民政策が完全に行き詰まっている。ベルリンの空気は極めて険悪。EUにもドイツの味方はもうあまりいない。メルケル首相は、国内外で孤立の相を深めている。 ハンガリーに漂流してしまった難民を、ドイツが受け入れ始めたのは去年の8月の終わりだ。これは、EUの難民政策を定めるダブリン協定の明らかな違反だった。ダブリン協定によれば、EUに入った難民は、足をつけた最初の国で難民... 続きを読む
ドイツがついに中国を見捨てた!? 激変したメディア報道が伝える独中「蜜月時代の終焉」 | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談社]
ドイツと中国の蜜月関係 ドイツにおける中国報道が、ここのところ面白いほど変化してきた。 去年の半ばぐらいまで、ドイツメディアはとにかく中国贔屓で、聞こえてくるのは中国経済が力強く伸びていく話ばかりだった。「中国はあれも買ってくれる、これも買ってくれる」、「それも千個ではなく十万個」といった竜宮城のような話だ。 日本で報道される中国の姿とのあまりの差に、私はしばしばビックリし、どちらが本当だろうかと... 続きを読む
ドイツの「集団性犯罪」被害届は100件超!それでもなぜメディアは沈黙し続けたのか? タブー化する「難民問題」 | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談社]
新年早々、憂鬱な話は避けたかったのだが、熟考の末、これはやはり書くべきだと判断したので、以下、お伝えしたい。 大晦日のケルンで起きた蛮行 1月4日の夜の全国放送で、次のようなニュースが流れた。 大晦日の深夜、ケルンの中央駅周辺で、1000人以上の若い男性が暴徒と化し、大勢で若い女性を囲んでは、性的嫌がらせ、暴行、そして貴重品やスマホの強奪に及んだ。性的嫌がらせに関しては、触るなどという域は越え、ス... 続きを読む
EUはこのまま崩壊に向かうのか? 独善的なドイツの姿勢に不満噴出 深まる亀裂、激動の2015年を振り返る | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談社]
EUの亀裂が浮き彫りに 12月17日と18日、ブリュッセルで、今年最後の欧州理事会が開かれた。 欧州理事会というのはEUの最高意思決定機関である。通常、欧州サミットと呼ばれ、ここで、EUの進む方向や案件の優先順位といった大枠が決められる。今回の議題は、主に以下のような事柄だった。 ・EUの国境防衛 ・イギリスが出してきているEU改革案 ・テロとの戦い ・対ロシア制裁の延長 ・エネルギー政策 しかし... 続きを読む
「正義」を振りかざすEUの身勝手 〜搾取の歴史を直視しなければ、テロも難民も永遠に解決しない 利己主義的な本質があらわに | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジ
12月2日、ロンドンの議事堂前では空爆反対派が模擬死抗議運動をくりひろげた 〔PHOTO〕gettyimages イギリスの11時間、ドイツの4時間 12月4日、ARD(ドイツ公共放送連盟)のベルリン支局の記者アーント・ヘンツェ氏の興味深い論評が、同社のオンラインニュースに載った。 12月の第一週、イギリスとドイツの議会がほぼ同時期にシリア参戦を協議、そして承認したのだが、2日、イギリス下院では1... 続きを読む
イスラム過激派が500人!テロ厳戒下のベルギーはいま、無法地帯になっている 「黒いハンドバッグ」に脅える市民たち | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談
政治的混乱が常態の「EUの首都」 ベルギーの首都ブリュッセルで、テロ警戒レベルが最高に引き上げられ、厳戒態勢に入ったのは21日だが、まだ解除されない。少なくとも30日まで続くそうだ。 ベルギーというのは昔からへんてこな国だった。首都のブリュッセルは、紛れもなく美しく豊かな街で、美味しいビールと極上のチョコレートでも有名だ。もちろん、2万5000人の職員を擁する欧州委員会の総局があるので、「EUの首... 続きを読む
テロリストの目的は達成された ~EUに広がる「恐怖」と「不安」と「絶望」 【現地レポート】もうどこにも逃げ場がない…… | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネ
心に残るザラザラとした小さな破片 2ヵ月半ぶりにドイツへ戻ったら、そこは春のようだった。 11月は普通なら暗くて寒い。霧も多い。一年で一番嫌いな月が11月だというドイツ人は少なくない。 ところがその11月のシュトゥットガルトが、私が戻ってきて以来10日間、ほぼ毎日快晴なのだ。しかも信じられないほど暖かく、木にはまだ色づいた葉っぱがくっついている。春だと勘違いして土から何やら芽が吹き出し、蜂も飛ぶ。... 続きを読む
ヨーロッパの「静かな崩壊」が始まった!~難民問題でドイツはギブアップ寸前。じわじわと広がる排斥運動が、EUの理念を侵食する | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代
受け入れ側の疲労は限界に達している 現在、ドイツに続々と到着している難民は、オーストリアからドイツのバイエルン州に入る。オーストリアが、スロベニアから自国に到着した難民を、せっせとバスで運んでくるのだ。 国境には公式の通過地点が5ヵ所定められており、9月と10月だけで、到着した難民は31万8000人。つまり人口1260万人のバイエルン州には、2ヵ月間、毎日平均5000人がやって来た勘定になる。 受... 続きを読む
太っ腹中国にお金のために跪いたイギリスの「原発プロジェクト」がスリル満点すぎる! 英中黄金時代の到来 | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談社]
ドイツメディアの豹変ぶりがもの凄い! 「専門家は警告している。よりによって中国、あの常にハッカー攻撃とサイバースパイの嫌疑がかけられている国が、ヨーロッパでこれほど繊細で重要なハイテクノロジーのインフラプロジェクトに参加する?」 「もちろん目下のところ、イギリスと中国の関係は良好だ。しかし、今日の同盟者は必ずしも明日の同盟者であるとは限らない」(サイバー安全保障の専門家) 「中国が英国での原発に投... 続きを読む
ますますドツボにはまるメルケル首相 ~難民問題は、「善意」や「人道主義」だけでは解決しない! 中東・シリア情勢は混迷を極め…… | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 |
難民政策がらみで女性政治家が刺傷 10月17日、ケルン市長選の有力候補者であった女性政治家、ヘンリエッテ・レーカー氏が首をナイフで刺され、重傷を負った。翌日が投票日だったので、朝9時、最後のお願いで街角に立っていたところを賊に襲われたのだ。 犯人はすぐに捕まったが、動機を聞かれ、レーカー氏の難民政策が気に食わなかったと言っているらしい。彼女は無所属だが、現在の政権でも移民問題担当で、リベラルな移民... 続きを読む
ドイツを襲う難民パニック。「EU瓦解」まで見えてきた! ~内紛勃発でメルケルは消沈、ほくそ笑むのは独産業界!? | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講
ドイツの難民申請数は100万件を超える ハンガリーにいる難民を無制限に受け入れていることで、ドイツは上を下への大騒ぎになっている。怒涛のように押し寄せる難民。受け入れを義務付けられている各州は、すでにパニックになっている。 大きなテント村をつくって、とりあえず難民を収容している場所もあるが、ドイツはもう最低気温が0度に近い。屋外にディーゼル燃料の巨大な機械がいくつも並び、そこで作った温風を太いパイ... 続きを読む
メルケルが“大親友”中国を見切りか!? ~急変する独メディア報道から両国関係を読み解く | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談社]
日本とドイツの中国に対する感覚の温度差 ここ数年の中国とドイツの関係は、はたから見ていても不自然なほど濃密なものだった。 「中国はドイツにとってアジアで一番重要なパートナー」とメルケル首相。毎年、両首脳が大型の経済使節団を従えて、互いの国を訪問し合っていた。今年3月、メルケル氏が、洞爺湖サミット以来7年ぶりに東京を訪れたことと比較すれば、その親しさは半端ではない。 最近の中国がらみの報道で印象に残... 続きを読む
ドイツ大異変! 急落したメルケル人気〜「盤石」と思われていた経済大国で何が起こっているのか? | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談社]
9月24日、難民問題を協議するために緊急開催されたEU首脳会議にて 〔PHOTO〕gettyimages このままでは総選挙を戦えない 今、突然、あちこちのアンケートで、メルケル首相(CDU・キリスト教民主同盟)の人気が落っこちている。 メルケル人気は、ここ数年、破竹の勢いだった。SPD(ドイツ社民党)の政治家、あるいは支持者の間でも、彼女が首相である事には異議なしという人は多かった。 その証拠に... 続きを読む
フォルクスワーゲンで何があったのか? 排ガス「不正」の背後に見え隠れする熾烈な権力闘争 ドイツ全土が揺れている | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談
23日、本社にて社長の辞任を発表する経営陣 〔PHOTO〕gettyimages 「クリーン・ディーゼル」の嘘 9月19日、フランクフルトのモーターショーの宴もたけなわな頃、フォルクスワーゲン(VW)社の排ガス試験の不正が報道され、以来、ドイツでは爆弾が落ちたような騒ぎになっている。 問題となっているのはVW社のディーゼルエンジン車で、アメリカの環境保護局が不正を摘発した。 このニュースが巷に流さ... 続きを読む
EUを揺るがす「難民」問題 〜次々流れ着く溺死体、冷蔵車内で71人窒息死も EU連帯の理念が瓦解の危機に瀕している | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談社]
冷蔵車からシリア難民71人の死体が 8月27日、オーストリアの首都ウィーン近郊の高速道路の路肩に、1台の冷蔵車(7.5トン車)が乗り捨てられていた。見回りの係員によると、猛烈な腐敗臭が漂い、ドアの隙間からは液体が漏れ出ていた。 最初のニュースでは、その中に20体から50体の屍体があるらしいということだったが、翌日には、その数は71体であったと報道された。 男性が59人、女性が8人、子供が4人。全員... 続きを読む
再生エネルギー「神話」の崩壊! 脱原発で頭を抱えるドイツの現状 火力発電所の増殖、そのうえ電気代はフランスの2倍に | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [
太陽光発電は原発の代わりになるの? 7月3日付のこの欄で、ドイツの脱原発計画が、かなり混乱している話を書いた。(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/44017) 太陽光発電が増えれば原発も火力も要らなくなると思っている人は、ドイツにも日本にもたくさんいるが、それは大間違い。実情は、一歩先を行っているドイツを見れば、よくわかる。太陽光と風力が爆発的に伸びた結果、火... 続きを読む
フランスの不満は暴発寸前!? なぜ「ドイツ帝国」はEUで一人勝ちできたか | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談社]
EUはおしなべてドイツの支配下に入っている エマニュエル・トッドの『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる』という本が売れている。センセーショナルなタイトルだが、その分析には、「そうそう、その通り!」と思うところが多い。私の場合、ドイツに住み、ドイツ人の家族がいるため、ドイツ批判には心なしかブレーキがかかるのだが、トッド氏はフランス人、しかもユダヤ人なので、何の遠慮もなく、実に辛辣だ。 トッド氏は、めき... 続きを読む
ドイツが抱える最大の問題はギリシャ危機ではない。激増する「難民」だ 頻発する難民お断りデモ、受け入れ宿舎の放火…… | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス
難民庇護はドイツ国の義務だが ドイツ基本法(憲法に相当)には、「政治的に迫害される者は庇護権を享有する」と明記されている。ナチの時代にユダヤ人を排斥したことへの反省と、逃げたユダヤ人が外国で助けてもらったことへの感謝が、ここに表されている。つまり、「難民庇護はドイツ国の義務」という解釈だ。 そんなわけで、今までかなり気前良く、難民、および亡命者を受け入れ続けてきた。90年代、ソ連や東欧が崩壊した時... 続きを読む
ギリシャ問題につづき難民問題でも紛糾! 連帯力を失い、各国がエゴをぶつけ合うEUの惨状 | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談社]
イタリアとフランスの国境で、難民の押し付け合いが激化している。イタリアから逃げ出してフランスに入ろうとする難民の群れを、フランスの国境警察が力づくで阻止しているのだ。 一度フランスに入ってしまえば、難民はそのまま不法滞在者として潜伏するだろうし、保護したらしたで、手間暇と経費がかかる。それならば、まず入ってこないようにするのが一番手っ取り早い。 すると、国境で足止めを食った難民たちが、海岸や駅の近... 続きを読む
ギリシャ国民はなぜEUに"NO"を突きつけたのか? 危機の震源地でいま起きていること | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談社]
国民投票を控え、”NO"キャンペーンで演説するチプラス首相 〔PHOTO〕gettyimages 国民の琴線に触れた”政治の素人” ギリシャの人口は、たったの1100万人だ。今、問題になっている国家債務だって、最初のうちに手を打っておけば、どうにかなったはずだ。 なぜ、こんな小国の救済が、ここまでの大事に至ってしまったのか。EUの崩壊だとか、ヨーロッパの分裂だとか、ここ半年、EUはギリシャに掛かり... 続きを読む
ギリシャはどうなる? EUはどうなる? 目前に迫る、デフォルトのデッドライン! | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談社]
ギリシャの改革案は「話にならない」ほどお粗末だった 6月22日月曜日、ユーロ圏の首脳、財務大臣、EU理事会議長、IMF専務理事、ユーログループ議長、ECB(欧州中央銀行)総裁など、欧州の金融界を仕切っている大物政治家がブリュッセルに集合した。 ここで、ギリシャの運命が決まるという前評判だった。ギリシャがユーロ圏に残れるとしたら、これが最後のチャンス。決裂すればいよいよデフォルトといわれ、ドイツでも... 続きを読む
なぜ日本人は、一瞬でおつりの計算ができるのか? 義務教育と若者に対する投資の重要性について | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談社]
義務教育は、人間生活の基礎になる 良い発展をする社会というのは、不平等感の少ない社会だ。つまり、格差社会の真逆。若者のスタート地点を揃え、平等にチャンスを与えることのできる社会である。そこでまず大切なのは、初等教育の質となる。 人は義務教育で、いわゆる「読み、書き、そろばん」という最低限の教養を身につける。義務教育を逸してしまうと、あとの人生のチャンスが閉ざされ、あっという間に社会から落ちこぼれ、... 続きを読む
ギリシャは破産を回避できるか!? ナチの占領時代まで遡る「ドイツ嫌い」と、「大国の都合」への決死の抵抗 | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談社]
ギリシャ人とドイツ人の関係が険悪な理由 「ギリシャ人って、ドイツ人のことが本当に嫌いみたい」と、周りにいるドイツ人がよく言う。ドイツには、多くのギリシャ人、あるいは、ギリシャ系の人が住んでいる。彼らの心中は、おそらく複雑なのだろう。「旅行でギリシャに行くと、皆、すごく親切なんだけどねえ」と、そんな彼らにドイツ人は少し当惑気味だ。 ギリシャ経済が破たんして以来、さまざまな救済措置が施されており、EU... 続きを読む
食品の放射線汚染はもう問題ない! 山菜を堪能するバスツアーで味わった福島の現状 | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談社]
雑多なメンバーが集まり、観光バスでいざ福島へ 「福島に山菜を食べに行こう!」というバスツアーの企画があったので参加した。東京工業大学の原子炉工学研究所の澤田哲夫先生と、福島の現地で八面六臂の大活躍中の地域メディエーター・半谷輝己氏の両氏が、発案者、および世話人。半谷氏のしている「メディエーター」というのは、地域住民と行政との間に立ち、情報やデータの見方、地域の文化や風習を"通訳"する仕事だ。 バス... 続きを読む