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人気順 5 users 10 users 100 users 500 users 1000 usersドイツがついに中国を見捨てた!? 激変したメディア報道が伝える独中「蜜月時代の終焉」 | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談社]
ドイツと中国の蜜月関係 ドイツにおける中国報道が、ここのところ面白いほど変化してきた。 去年の半ばぐらいまで、ドイツメディアはとにかく中国贔屓で、聞こえてくるのは中国経済が力強く伸びていく話ばかりだった。「中国はあれも買ってくれる、これも買ってくれる」、「それも千個ではなく十万個」といった竜宮城のような話だ。 日本で報道される中国の姿とのあまりの差に、私はしばしばビックリし、どちらが本当だろうかと... 続きを読む
ドイツの「集団性犯罪」被害届は100件超!それでもなぜメディアは沈黙し続けたのか? タブー化する「難民問題」 | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談社]
新年早々、憂鬱な話は避けたかったのだが、熟考の末、これはやはり書くべきだと判断したので、以下、お伝えしたい。 大晦日のケルンで起きた蛮行 1月4日の夜の全国放送で、次のようなニュースが流れた。 大晦日の深夜、ケルンの中央駅周辺で、1000人以上の若い男性が暴徒と化し、大勢で若い女性を囲んでは、性的嫌がらせ、暴行、そして貴重品やスマホの強奪に及んだ。性的嫌がらせに関しては、触るなどという域は越え、ス... 続きを読む
フォルクスワーゲンで何があったのか? 排ガス「不正」の背後に見え隠れする熾烈な権力闘争 ドイツ全土が揺れている | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談
23日、本社にて社長の辞任を発表する経営陣 〔PHOTO〕gettyimages 「クリーン・ディーゼル」の嘘 9月19日、フランクフルトのモーターショーの宴もたけなわな頃、フォルクスワーゲン(VW)社の排ガス試験の不正が報道され、以来、ドイツでは爆弾が落ちたような騒ぎになっている。 問題となっているのはVW社のディーゼルエンジン車で、アメリカの環境保護局が不正を摘発した。 このニュースが巷に流さ... 続きを読む
EUを揺るがす「難民」問題 〜次々流れ着く溺死体、冷蔵車内で71人窒息死も EU連帯の理念が瓦解の危機に瀕している | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談社]
冷蔵車からシリア難民71人の死体が 8月27日、オーストリアの首都ウィーン近郊の高速道路の路肩に、1台の冷蔵車(7.5トン車)が乗り捨てられていた。見回りの係員によると、猛烈な腐敗臭が漂い、ドアの隙間からは液体が漏れ出ていた。 最初のニュースでは、その中に20体から50体の屍体があるらしいということだったが、翌日には、その数は71体であったと報道された。 男性が59人、女性が8人、子供が4人。全員... 続きを読む
再生エネルギー「神話」の崩壊! 脱原発で頭を抱えるドイツの現状 火力発電所の増殖、そのうえ電気代はフランスの2倍に | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [
太陽光発電は原発の代わりになるの? 7月3日付のこの欄で、ドイツの脱原発計画が、かなり混乱している話を書いた。(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/44017) 太陽光発電が増えれば原発も火力も要らなくなると思っている人は、ドイツにも日本にもたくさんいるが、それは大間違い。実情は、一歩先を行っているドイツを見れば、よくわかる。太陽光と風力が爆発的に伸びた結果、火... 続きを読む
フランスの不満は暴発寸前!? なぜ「ドイツ帝国」はEUで一人勝ちできたか | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談社]
EUはおしなべてドイツの支配下に入っている エマニュエル・トッドの『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる』という本が売れている。センセーショナルなタイトルだが、その分析には、「そうそう、その通り!」と思うところが多い。私の場合、ドイツに住み、ドイツ人の家族がいるため、ドイツ批判には心なしかブレーキがかかるのだが、トッド氏はフランス人、しかもユダヤ人なので、何の遠慮もなく、実に辛辣だ。 トッド氏は、めき... 続きを読む
ナチス・ドイツに貸したお金を取り返せるか!? 第二次世界大戦中の借款をめぐるドイツとギリシャの攻防がおもしろい | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講
SYRISA(急進左派連合)のアレクシス・ツィプラス党首 〔PHOTO〕gettyimages 大不況の淵に落っこちたままのギリシャ ドイツの週刊誌『Der Spiegel(デア・シュピーゲル)』は、ときどき本当におもしろい記事を出す。1月12日に発売された同誌の「政府の機密報告: ドイツはギリシャに110億ユーロを返済しなければならない」は、中でもとりわけおもしろい。 去年の暮れ、ギリシャ国会が... 続きを読む
「世界一住みやすい国」日本を旅した次女の変貌 | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談社]
日本人は信じやすい。日本というのは、基本的に騙す社会ではないからだ。別にしょっちゅう警戒していなくても大丈夫。道を歩いていて、覚えがないのに攻撃されたり、濡れ衣を着せられたりすることもない。おそらく大昔からそうだったので、日本人には警戒するDNAが希薄だ。何が入っているかわからない福袋に、きっとよいものが入っていると信じてお金を出すのは、世界広しといえども日本人しかいない。 そのおかげで、人間関係... 続きを読む
「ロシアが悪い、プーチンが悪い」は本当か!? クリミア編入騒動で浮き彫りになる西側の傲慢とダブルスタンダード | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談
3月18日、赤の広場で開かれたクリミア編入を祝う集会にて 〔PHOTO〕gettyimages ウクライナについての報道を見ていると、おかしなことばかりだ。ドイツのニュースはクリミア情勢一色で、欧米が対ロシア制裁に踏み切り、さらに日本がその列に加わったということまで逐一報道された。日本の動向をここまで仔細に取り上げるのは、珍しいことだ。 ドイツメディアの論調では、ロシアはウクライナの主権を踏みにじ... 続きを読む
予防接種の義務化を拒むドイツ人の"自己無責任論" | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談社]
ドイツで麻疹が流行っている。しかも、子供ではなく、大人が罹患する例が増えているようだ。今年は前半だけで、報告された感染数はすでに900を超えた。7月の初めには、ケルンの近郊で、麻疹の流行のために閉鎖になった学校も出た。世界的に見れば、麻疹は毎年14万人の死亡者を出している危険な疾病だ。 ドイツでの流行の原因は、予防接種をしていない人間が増えているかららしい。正確に言うなら、自分の子供に予防接種を受... 続きを読む
娘たちの甘い理想主義に反論しつつ、「世界平和」について考えてみた | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談社]
難民映画を観て、「国境がなくなればいい」と言う娘 次女がドキュメンタリー映画のリンクを送ってきた。彼女は弱い者の味方で、社会の不正に立ち向かっていく学生運動家タイプ。常に国家権力に抵抗している。私から見れば、若気の至りの感、大いにアリだ。 映画は、不法にEUに入国し、政治亡命を申請する外国人の様子をルポしたものだった。あまり多くの人が詰めかけるので、管轄の役所は受付制限をする。だから、役所の玄関で... 続きを読む
EU機能不全の原因は経済格差ではない!? 免許証を再発行して再確認したドイツ人の驚異的なメンタリティー | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談社]
免許証が見つからない。整理整頓のできない私の場合、物が無くなるのは毎度のことだが、免許証がないのは困る。二日ほど探しまくった。「私の人生から物を探している時間が無くなれば、どんなに余裕のある生活ができるだろう」と呪いながら。しかし、出てこなかったので、しかたなく再発行のため役所に行った。 受付で尋ねると、すぐにどの部屋へ行けばよいのか教えてくれた。そして、そこで番号札を引いて待っていると、たちまち... 続きを読む
現代に蘇った「感じの良いヒトラー」が70年前と同じ主張を繰り広げる、興味深くも危険なベストセラー"Er ist wieder da" | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談
私なら、「ヒトラーの復活」と訳すだろうか。原題は"Er ist wieder da"、そのまま英語にすれば、"He is here again"となる。去年出版されて、秋のフランクフルトのブックフェアで話題になり、今年1月、12刷が出た。驚愕のベストセラーだ。 "彼"というのはヒトラーのことで、なぜか2011年の夏に、ベルリン市内のとある空き地で忽然と目を覚ます。頭上には青空。敵機襲来の気配はない... 続きを読む
「ベビーカーで電車の乗るな」という傲慢さ!それなら他人が産んだ子に将来の年金や社会福祉の負担を押しつけるな | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談
「エッ、出産に80万円!?」 日本に住む従妹と話していて、椅子から落ちそうになるほど驚いた。娘がおめでたで、出産に80万円を用意しなければいけないのだそうだ。手続きをすると、あとでいくらか還元されるというが、たとえ7割戻ってきたとしてもまだ高い。そうでなくても、出産となると、産院に払うお金以外にも出費はかさむのだ。 「なぜ、子供を産むのに、お金を払わなければいけないのよ」と私は言った。ドイツでは、... 続きを読む
日本人はおとなし過ぎ、かつ、働きすぎ! もう少し自由に休暇が取れれば日本の景気はきっとよくなる!? | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談社]
休暇! 学生の長女が半年の予定で東京にいる。ドイツの会社の日本法人でインターンをしているのだが、その彼女が「風邪を引いた」と電話をしてきた。「じゃあ、明日は会社を休んで、寝てなさい」と言う私に、「いやよ。そんなことをしたら、あと5日しかない有給休暇が減っちゃう」と不機嫌。 「だって、病気なんでしょ。なぜ有休を使わなければいけないの?」と私。すると、娘は一瞬の沈黙の後に、「ママ、日本ではそうなのよ!... 続きを読む
泥沼のギリシャ、スペインから金蔓にされながら逆恨みされるドイツ国民の憂鬱 | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談社]
6月17日、ギリシャの運命が決まる。この選挙で本当に急進左翼のSyrizaが勝てば、ギリシャのユーロ圏離脱がほぼ確実になる。Syrizaは、自分たちが政権を取ったなら、今までの借金はすべて踏み倒すと息巻いている。また、今後、緊縮政策や改革についての文書には一切署名しないとも。ただ、ユーロ圏には残りたい意向。 しかし、そうはいかないだろう。規則を守らなければ、メンバーから外れなければいけないのは自明... 続きを読む
初等教育の「日独比較」ーー格差社会のもたらした秩序の崩壊と学力低下に悩むドイツ | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談社]
先々週以来、漲る愛国心と日本の将来を憂う気持ちが相まって、日本の教育の悪い点ばかり書き連ねてしまったので、今週と来週は日本の教育の良いところを書くつもりだ。良いところも、実はたくさんある。特に義務教育が良い。 「日本の教育は崩壊している。それに比べて、ドイツは教育がしっかりしている。その話をしてほしい」などという依頼をときどき受けるが、それは妄想だ。おそらく日本人は、古き良き時代のドイツの峻厳なイ... 続きを読む
駐車場の整理係を日本人がやっている素晴らしさがわかりますか? 「120万人の移民」に脅えるドイツの実情 | 川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」 | 現代ビジネス [講談社]
2011年5月1日、ドイツの労働者は恐怖に打ち震えていた。というのはウソだが、この5月1日という日以来、いったいこれからドイツの労働市場はどうなるのだろうかと、皆が少なからず不安に思っていることは確かだ。というのも、この日から、2004年にEUに加盟した10ヵ国の人たちが自由にドイツで働けるようになったからだ。 つまり、市場解禁。入国ビザはもちろん、滞在ビザも労働ビザも何もいらない。就職も、職業訓... 続きを読む