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人気順 5 users 50 users 100 users 500 users 1000 users無珍先生の帰還 - kom’s log
無珍先生がドイツに帰還して3ヶ月半になる。彼は結局、1年を日本で過ごしわたしのもとに戻ってきた。戻ってきた、というよりも、あれやこれやの大人の事情で戻すことにした、というのが正しい。5歳の子供はまだ、悲しいほどに素直で泣きたくなるほど大人の言うなりなのである。実質上の母親である義理の妹との別れも、意外なほどあっさりしたものだった − というよりも、別れの悲しみという表象はまだ彼の中に確立していない... 続きを読む
「日本を、取り戻す」 - kom’s log
4週間ほど日本に行っていた。うち2週間は無珍先生と過ごし、2週間は大阪で仕事をしていた。計測開始以来という猛暑に居合わせたのにはまことに閉口したが、すくなくともそこにいたということでなんとなくオリンピックは参加することに意義がある的な気分である。庭で無珍先生とホースの水をぶっかけあうという懐かしうれしいようなこともできた。ところで、あちらこちら移動していて目についたのが自民党の「日本を、取り戻す」... 続きを読む
イデオロギー - kom’s log
気温が摂氏15.0度である。これは測定値であり、厳密に測定された値である。一方、15.0度の屋外において半袖で1時間過ごしたときにどれだけの人間が風邪をひくか、という統計値があったとする。仮に100人に1人が風邪をひく、という結果だったとする。なにもしなくても健康の不注意から風邪をひくことはあるわけで、このことを勘案した上での解析結果、余剰のリスクである、とする。あなたは15.0度の屋外で半袖のま... 続きを読む
2012年年末・日本 - kom’s log
年末に3週間ほど日本に帰国していた。なんだかんだいってクリスマス直前までデニーズに通って仕事をし、明けて3日にはこちらに戻ってくるという何しに行ったんだか、という滞在ではあったが、いちばんの目的であった無珍先生を日本の幼稚園に通わせる、というプランを達成することができた。デニーズの最近のデザートを全て制覇したのも特筆に値する。店内で無線LANが無料で使えるというのも、公衆ネット環境が時代遅れな日本... 続きを読む
2012-10-26 - kom’s log
歳をとった人間は人相について語り出す。私はそれがどうしてもキライだった。人相で人のことは判断できない。そう考えてきた。外見で人を判断するなんて、なんてダメな判断力。そう考えてきた。とはいえ、東京都知事とか副都知事、すなわち石原慎太郎とか猪瀬直樹の顔を見るにつけ、なんてダメな顔、軽薄な顔なんだろう、と思う。このような人間が、隣人を侮辱し戦争を煽り、自らは安全地帯で墓の目前。私はよくよく、人相は手相血... 続きを読む
ドイツの税関に電話してみた - kom’s log
先日フランクフルト空港の税関のことを書いたら、数万のアクセスがあったので、結構気にしている人が多いことがわかった。そこで、多くの人が一番気になるであろう「ドイツ国外からラップトップを持ってドイツに滞在する場合」について税関に電話して聞いてみた。日本在住者がドイツを訪問する際に個人の所持品は課税の対象には当然ならないのだが、問題はその物品がおよそ4万円以上の価値のある物品である場合(例えばラップトッ... 続きを読む
フランクフルトの税関 - kom’s log
このところフランクフルトの税関で立て続けに演奏家のバイオリンが課税対象になってその場で払えない高額であるため没収された、という件が話題になっている。http://matome.naver.jp/odai/2134941753199027401http://nofrills.seesaa.net/article/296070497.htmlあららー、と思っていたら10日前私が日本からドイツに戻ってき... 続きを読む
ケンカのイロハ - kom’s log
東京都の副知事である猪瀬直樹が一ヶ月前に次のような発言をしている。泳いで来るのだから、こちら側から蹴りを入れれば一発だよ。水に顔を突っ込み、参ったかとやりグロッキーにして上陸させず来た船に帰してやればよかっただけのことだよ。こんなもん、ケンカのイロハだ。2012年8月19日 - 10:57そうこうしているうちに中国では抗日デモが21世紀最大の規模で盛り上がり、満州事変勃発の日である本日9月18日に... 続きを読む
フィンランドの国際化 - kom’s log
フィンランドのことでメモしておくべきことがある。2007年に教えたときと、今回2012年の大きな違い。学生の構成である。教室にやってくる学生は、院生からポスドクたちなのだが、2007年の時点ではそのほとんどがフィンランド人だった。留学生というと、スウェーデン人、イギリス人、ドイツ人がちらほら。日本人もひとりだけいた。フィンランド人の学生って日本の学生に良く似ているなあ、と思ったのは、講義の途中でな... 続きを読む
表象と代議制 - kom’s log
無珍先生は10までは数えられる。なおかつ58だけはゴジュウハチと知っている。いつも駐車する場所が58番だからである。で、隣に59という数字が壁にかかれていたので無珍先生に「あれいくつ?」と聞いたら、ちゃんとゴジュウキュウ、と答えた。「無珍先生は天才だ!」と誉めたら「無珍は天才じゃないよ、無珍は無珍だよ」不満そうな顔で反論した。なにかそれに類する話。2012年6月29日金曜日夕方に日本の首相官邸前で... 続きを読む
理解という許容 - kom’s log
われわれが避けねばならぬのは、「理解するよう努める」ということの罠である。つまり、低線量被曝の確率的な健康被害が決着のつかぬ議論となる主要な理由は、誰もがそれを「理解しよう」と努めることにある。そういった態度の紋切り型の一つに従えば、「何が起きているかを説明しようとすれば、少なくとも広島長崎のLSS調査の統計的な手法とその解釈を理解し、測定誤差や精度の理論、内部被曝の臓器モデルなどあれこれについて... 続きを読む
断絶と欺瞞 - kom’s log
北海道の泊原発が定期点検で2012年5月5日に停止してから、日本で運転している原子炉はゼロになっていたが、6月下旬には福井の大飯原発が再稼働する見込みである。再稼働によってすでに存在している放射性廃棄物の量が劇的に変化するわけではない。あるいは夏が終われば止めればよい、のかもしれない。そもそも崩壊熱という現象を考えれば、原子炉の「停止」はスイッチのオン・オフとは原理的にことなっている。とはいえ再稼... 続きを読む
過剰相対リスクの意味 - kom’s log
「そもそも発症するガンに比べたら放射線の被ばくによる発症は微々たるものである」。この一年の間に随分聞かされた。例えば次のような例である。もっと低い放射線量では、症状もなく、検査でも分かりませんが、発がんのリスクは若干上がるだろうと想定して、その管理を行なうべきだとされています。ただし、およそ100 mSv(ミリシーベルト)の蓄積以上でなければ発がんのリスクも上がりません。危険が高まったとしても、1... 続きを読む
原子の名前 - kom’s log
日本の放射線防護部会の議事録を一年ぶりぐらいに眺めた。当時は事故前の議事録しかなかったのだが、事故後の議論がいろいろアップデートされていた。次はその抜粋。【米原委員】 活性汚泥で東京都などが問題になっていることを含めると、現存被ばく状況はどこまで適用するかというのは、これはちょっと議論しておく必要があると思う。 そのような活性汚泥などが、障害防止法の定義数量を超える濃度になった場合に、どういう措置... 続きを読む
三回忌 - kom’s log
6月の終わりから7月のはじめにかけて日本に行った。用事はいろいろあったのだが、もっとも重要だったのは3月末にしそびれてしまった無珍先生の母親の三回忌である。震災がある前に飛行機の仮予約などもすませて、義理の妹ともども三人で3月末に日本に行く予定だったのだが、原発がどうなるかわからなかったので、震災の数日後にはキャンセルした。そんなわけで、他の用事にあわせて3ヶ月遅れの三回忌になったのである。無珍先... 続きを読む
2011-03-27 - kom’s log
24日から27日にかけて、全体として放射線率は徐々に低下傾向。3月24日16:003月25日16:003月26日16:003月27日16:00後ほどアニメーションにするつもり。 続きを読む
東北南部、関東一円の放射線率分布 - kom’s log
東北南部、関東の放射線率の大域分布がどこにもみあたらないので、等高線プロットした。使ったデータは、文科省発表のものを機械可読化したデータを使用した。そのままではきわめて読み込みにくいPDFのテーブルから、可読な形に変換しているのは三重大学の奥村さん*1、NTTデータのスタッフなどのボランティアの努力によっている。もとのデータはおそらくエクセルなどのスプレッドシートに文科省の担当者はまとめているはず... 続きを読む
年金制度の男女差別について - kom’s log
某所にある社会保険局にいって彼女の死亡届をした。国民年金をマジメに払っていた人だったので、どのぐらい還付されるのかな、と思っていたのだが、300万円これまで払っていて、遺族に支払われるのは死亡一時金なる12万円である。のこりの288万円はそのまま国のもの。ろくなものではない。あまりに腹がたったので、「詐欺ですね、これ」といったら係の人が絶句してもうすこしエライ人がでてきた。生命保険だって元本は補償... 続きを読む
彼女が死んだ。 - kom’s log
一ヶ月の間一緒に住んだ。二ヶ月の間、病院で過ごした。短い結婚生活が終わった。脳幹の梗塞、ということで一度医師団に見放された後に奇跡的に復活したという話はここに書いた。その後の脳の機能回復は私からみるかぎりかなり目覚しく、瞬きを使ってどの曲を聴きたいか、などのコミュニケーションを交わすことができるようになるまで回復した。一方で脳ではなく体の予後が思わしくなかった。初期の激烈な血圧上昇剤投与を停止した... 続きを読む
kom’s log - 戦争をしない国
粒子物理で宇宙線のモンテカルロ・シミュレーションをやっているひととディスカッション。実は隣のマックスプランクにいる彼の専門のことはこれまで知らなかったのだが、たまたま最近判明してもりあがった。モンテカルロの並列化についていろいろおしえてみらう。今後お世話になるなあ。フォートランの方がCより速い、とかいっていた。ほんとかよ。所内報のエディターと打ち合わせ。昨晩ながながと書いた牛涎な文章を「エディット... 続きを読む
kom’s log - 突然ですがこれすごいです。
一年ぶりに今日から日本。飛行機の中で隣に座っていた女の子の日本語がどことなくたどたどしかったし、パーサーとべらべら某ラテン系のことばで話していたので”日系二世”と思っていたら、某地中海沿岸の国在住まではあっていたが、3年しか住んでいないのだそうだ。大学受験関連かねて一時帰国だという。イギリスの大学も受ける予定で、そちらは生化学だ、というので長い話になった。いろいろと質問するので、ラップトップをひろ... 続きを読む