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人気順 10 users 50 users 100 users 500 users 1000 users(論壇時評)「子育て罰」の国 家族観の縛り、まず解かねば 東京大学大学院教授・林香里:朝日新聞デジタル
「子育て罰」。社会福祉学者桜井啓太がchild penaltyの訳語として使い始めた言葉だ。桜井は教育学者末冨芳(かおり)との共著〈1〉において、子育てをすると親子とも制裁を受けるかのような苦しさを味わうが、それが日本において顕著であると警鐘を鳴らす。若い世代は「子育て罰」を鋭く察知して、子どもを… 続きを読む
(論壇時評)人間の「悪」を増幅 SNSの罪と向き合う時 東京大学大学院教授・林香里:朝日新聞デジタル
フィリピンのオンライン・ニュースサイト「ラップラー」の創設者マリア・レッサさんが「表現の自由のための勇気ある闘い」を称(たた)えられ、今年のノーベル平和賞に輝いた。日本国内では、このニュースは、麻薬犯罪容疑者の超法規的殺害などを強行したロドリゴ・ドゥテルテ大統領の圧政を批判する「反政権ジャーナリズ… 続きを読む
(論壇時評)デジタルと社会 搾取されるか、武器にするか 東京大学大学院教授・林香里:朝日新聞デジタル
勤務先で一日遠隔会議、遠隔授業が続く日は、夜、近所を散歩するのが習慣になった。 緊急事態宣言中、ひっそりと静まり返る商店街で「テイクアウトのみ」という店の貼り紙が外気に揺れているのを見るにつけ、店主さんの苦労を思った。新型コロナ感染拡大を防ぐために身を賭して協力する市民がいる傍ら、政府はオリンピ… 続きを読む
(論壇時評)コロナ禍と五輪 傷にふれて、語り継げるか 東京大学大学院教授・林香里:朝日新聞デジタル
いったい、東京五輪・パラリンピックはこのまま開催するのか、中止するのか、延期するのか。新型コロナワクチンの普及も見通せない。霧のかかったような見通しの悪さに、イラーっと来ているのは私だけではあるまい。 精神科医の宮地尚子は、エッセイ集『傷を愛せるか』で、米国の首都ワシントンDCの中心部にあるベト… 続きを読む
(論壇時評)中立・公平とは 怒り・悲しみ、集めて共有を 東大大学院教授・林香里:朝日新聞デジタル
朝日新聞の論壇時評六十余年の歴史で、私は初の女性筆者だという。どのような文脈上の出来事か、私なりに考えてみた。 日本の総新聞発行部数は、1997年に約5376万部のピークを迎えた。その後、部数は下がり続け、いまではその6割の3500万部ほど。新聞が王様メディアの座から転落しつつある時代、新聞や雑… 続きを読む