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人気順 10 users 50 users 100 users 500 users 1000 usersあなたの家族が経験したかもしれない性暴力について。(2) | みんなのミシマガジン
第8回 あなたの家族が経験したかもしれない性暴力について。(2) 2018.12.01更新 あなたの家族が経験したかもしれない性暴力についての第1回はこちら。 大学一年生の冬にスキーで転倒して、膝を痛めた。膝に小さな穴を空けて内視鏡検査したところ、前十字靱帯が切れていて、半月板もかなり損傷している。しかしそれは... 続きを読む
紙の商業出版は、これから | みんなのミシマガジン
第68回 紙の商業出版は、これから 2018.09.29更新 ミシマ社の本をよく読んでくださる方のうちには、まったくネットを使わないという方が多数います。事実、ミシマ社サポーターからときどき、「ミシマガジンはネットで見たことないですが」といった一文を添えたはがきを頂戴することがあります。なので、ここで書く文章が... 続きを読む
「聞こえる」と「聞こえない」のあいだ。(1) | みんなのミシマガジン
第3回 「聞こえる」と「聞こえない」のあいだ。(1) 2018.07.09更新 わたしには生まれつき聞こえない音がある。 遺伝性の高音域難聴で、高い音を受け取りにくい。どうやら父方の遺伝らしく、実家で暮らしていた頃は、冷蔵庫が開けっ放しになっているときに鳴るピーピー音や、ガスストーブを長時間点けっぱなしにすると... 続きを読む
第31回 怪音波を発しがち/突厥文字|究極の文字をめざして|みんなのミシマガジン
前回取り上げたオルホン文字、これは別名「突厥文字」といいます。 形が鋭角で、槍を持って突進しているような形から名づけられました。 これはずばり、 槍を表す文字ですし、これは 盾の横から槍を突き出す文字、そして、 これは謎の怪音波を発して敵を混乱させる様子を描いた文字です。 すいません、すべて嘘です。 それは突厥文字でなく突撃文字ですね。 突厥(とっけつ)というのは、実はトルコのこと。八世紀ごろに、... 続きを読む
第44回 あのー、ご趣味は|いささか私的すぎる取材後記|みんなのミシマガジン
壇上にいるノーベル物理学賞受賞者に私は尋ねた。「あのー...ご趣味は...」と。 秋。スポーツ、芸術、食欲、日本シリーズの季節である。ところが、スポーツ新聞の社会面の記事を担当する私にとって、近年はノーベルウィークの到来あるいは襲来を意味する色彩が強くなっている。 何しろ日本人が獲りまくるのだ。過去の全受賞者は24人だが、2008年以降に半数の12人が集中している。「毎年誰かが獲る」という恐るべき... 続きを読む
人とつながるということ 雨宮まみ×岸政彦|今月の特集1|みんなのミシマガジン
言わなくてもわかってくれる、という変なイデオロギー 雨宮私は岸先生の「断片的なものの社会学」という連載がすごく好きで(注)、お会いしてお話ししてみたくて対談をお願いしました。私は社会学の、ある一定の傾向のものをまとめる語り口にすごく抵抗があるのですが、岸先生の文章は、むしろそうした「まとめ」から抜け落ちてしまうニュアンスを掬い取っておられるるように感じます。 岸僕は雨宮さんの「穴の底でお待ちして... 続きを読む
第39回 表現者|いささか私的すぎる取材後記|みんなのミシマガジン
乾杯を交わした後で、3日前の挑戦者決定戦での戦型選択の意表について行方尚史に尋ねた。 なぜ相振り飛車を選んだのか。大一番こそ普段通り戦うというのが勝負事の常識と言われているのでは、と。 彼は柔らかな口調で言った。 「今ひとつしっくり来ていなかったので、全てを変えなくちゃいけないと思ったんです。ちょっと飛びたいな、と。うん。飛びたいなと思った。僕の将棋は地味なので、飛びたいと思ったんです」 ちょっと... 続きを読む
第34回 羽生の一分、鳴り響く歌|いささか私的すぎる取材後記|みんなのミシマガジン
あの時、羽生は何を見ていたのだろう。何を思っていたのだろう。 一分将棋の死線の上で。 秒読みの焦燥、確信した勝利、敗北の恐怖、恍惚、不安。 何も分からない。分からない。誰にも分からない。 午後10時29分、134手目。劣勢の豊島は△8二銀を着手する。終盤のセオリーをかなぐり捨てる執念の受けだ。揺らめき、くぐもっていた控室の熱は突然、大きな声になって発露された。 一分後、羽生の右手の指先は8二の地点... 続きを読む
2014年6月 平村さん・その2|石井ゆかりの闇鍋インタビュー|みんなのミシマガジン
*その1はこちら わからないことが、面白い。 人事のお仕事、というと、 やはり採用がメインなのだろうか。 「採用のお仕事が前に出ますね、 あと、社長の秘書的なお仕事とか、 何か会社で新しいことを始めよう、となったとき、 関係者に個別にヒアリングをして、 それをとりまとめて役員に上げたりとか、 年二回の人事考課のとき、 黒子的なポジションで社内調整をしたりとか...」 なるほど。 そういうポジション... 続きを読む
第26回 先駆者の訪問|いささか私的すぎる取材後記|みんなのミシマガジン
前夜遅くまで続いた高熱のせいで、私の意識は朦朧としていた。 早朝、マスクを二重にして現場に向かう。無事に明治記念館まで辿り着いたが、頭はボーッとしたままだ。足元はふらついている。そんな状態だったから、羽生善治の姿が視界に入ったときは冗談抜きで幻覚ではなかろうかと思った。 いるはずのない人が目の前にいる不思議、そして緊張が私の感覚を少しずつ現実の世界へと呼び戻していった。 3月24日、第40期女流名... 続きを読む
第25回 羽生について語るときに森内の語ること|いささか私的すぎる取材後記|みんなのミシマガジン
あの日、森内俊之は思っていた。 勝負の熱の中で、誰にも知られず、1人きりで。 「対戦相手と戦いながら自分とも戦っていました。非常に重いものを背負いながら...。自分が先になってしまっていいものなのかと」 2007年6月29日。第65期名人戦7番勝負最終局。挑戦者・郷田真隆九段との最後の戦いの終盤、勝利を確信した。勝てば名人通算5期となり永世名人の資格を得る。通算4期で並ぶ羽生善治より先に将棋の歴史... 続きを読む
プレ第1回 ゆる〜く、かる〜く。古代文字写経のすすめ|古代文字で写経|みんなのミシマガジン
「古代文字好き」って案外多いかも 『あわいの力』をお読みいただいた方から「古代文字の部分が面白かった」とか「古い言語に興味がわいた」という感想をいただきました。 実はこれは思ってもみなかったことで、たとえば『あわいの力』の6章の「甲骨文字から「心」の誕生に迫る」で紹介した、「甲骨文字を読んでみよう」という内容などは、今までにもいくつもの出版社さんに「こんなのどう?」と提案をしてきたのですが、ほとん... 続きを読む
第10回 なめらかな網をこれからも|なめらかな会社が好き。|みんなのミシマガジン
2014.02.18更新 前回のお話で、会社というのは人間と人間が線の関係で結びつき、総体として網のようにつながった生命体のようなものであり、それぞれの関係を強化するのは礼儀などの行為であるのではないか、というお話をしました。 それぞれの個人個人が仕事をする理由はさまざまであるものの、個々の点と点が線として結びつく力として人間関係があり、その人間関係を強化する方法として、お金の流れや、組織の指示系... 続きを読む
第9回 服がおもろなくなった。|タイトル、まだ決まってません。|みんなのミシマガジン
2014.01.29更新 K氏は結構、服持ちだ。 商店街の生地屋の息子に生まれ、糸偏の中でそだち、雑誌編集の仕事ではファッションページを担当してきた。 若いころから人から「お洒落ですね」と言われるのに慣れているようなK氏であるが、このところファッションに対して、以前ほど興味がないらしい。 紺のジャケットだけで10着以上持っている服持ちのくせに、そのジャケットも1回も着ずに、この冬はコート2つとセー... 続きを読む
第9回 会社は「人」でできている|なめらかな会社が好き。|みんなのミシマガジン
京都に帰ってきてからもうすぐ6年になろうとしています。 2008年に京都に戻った時に20人ほどだった社員も、年々増え続けて今は70人近く、アルバイトのメンバーなどを含めると100名近い所帯になりました。この規模で企業が年々成長していくために、経営の仕事を洗練させていく必要がありました。 どんな内容の仕事でもそうだと思いますが、「それじゃ今日から経営の仕事に力を入れよう」、と心に決めて、さっと切り替... 続きを読む
第20回 羽生について語るときに渡辺の語ること|いささか私的すぎる取材後記|みんなのミシマガジン
マンチェスター・ユナイテッドのエンブレムが左胸に入ったウィンドブレーカーを羽織って、渡辺明は改札口に現れた。欧州サッカーフリークの彼らしいな、と思った。狙い澄ましたように待ち合わせ時間の3分前だった。 「お待たせしました。すいません」 黒地に赤のパイピングという洒落たカラーリングは、当たり前だが、対局室の彼からは遠く、新鮮に映った。 年の瀬の12月28日。駅前の小さな商店街は正月休みに入った店もあ... 続きを読む
第7回 だれかの足を引っ張るよりも|なめらかな会社が好き。|みんなのミシマガジン
シリコンバレーで一番印象に残っていることはなにか、と言われれば、僕は人の圧倒的なポジティブさだと答えると思います。とにかく前向き、ポジティブ。 現地でお世話になった女性の弁護士さんに最初に会ったときのこと。 たしかダウンタウンのカフェか何かで顔合わせをして、日本でやってきたことや、シリコンバレーでやろうとしていることの説明をしたのですが、その彼女は間髪入れずに、 「すごいね! Junya! 日本で... 続きを読む
第15回 死闘の果て 群青の海|いささか私的すぎる取材後記|みんなのミシマガジン
羽生善治王座 しなやかな指先でクルッと裏返され、盤上に音を鳴らした駒はキラキラと光を放っている。比喩ではない。羽生が中村玉の鼻先を襲った△6七歩成は、駒の表面に彫られた「と」の文字が見えなくなるほど輝いている。 おそらく千日手(※同一局面が続いて勝負がつかなくなる状態。先手、後手を替えて初手から指し直す)になったとき、先後の反転に対応するために天井のカメラ位置を動かしたせいだろう。指し直し局まで3... 続きを読む
第4回 それでも夢を追い求める 〜映画『風立ちぬ』を観て|なめらかな会社が好き。|みんなのミシマガジン
宮崎駿さんの『風立ちぬ』を観てきました。映画公開後、ネット上でも随分と話題になり、連日はてなブックマークの人気記事コーナーも感想や批評ブログで賑わっています。皆さんの感想を拝見していると、宮崎アニメにしては主人公二郎と菜穂子との愛情表現がストレートで新鮮だ、とか、昭和の日本の情景が描かれていて豊かな日常があったことを実感できる、といった方がいて、うん、そうそう、などと頷きながら読んでいます。ブログ... 続きを読む
第6回 復活の日|いささか私的すぎる取材後記|みんなのミシマガジン
夜の将棋会館に、静かで美しい時間が訪れている。すでに連盟職員が勤務を終えた事務所や、今日も子どもたちが遠い夢を見た道場の灯りは落ち、4階の特別対局室の光だけが闇に放たれている。 6月10日。最高峰にある10人の棋士がリーグ戦で名人挑戦権を争うA級順位戦の開幕局。三浦弘行八段と屋敷伸之九段の一局は夜戦へと突入し、勝敗を分かつ局面を迎えていた。午後9時45分、控室のモニターに映った三浦の右手が1四の飛... 続きを読む
第2回 2つの勘違い|なめらかな会社が好き。|みんなのミシマガジン
まず何が苦手かって、組織が苦手です。組織と言いますか、おかしな上下関係が嫌いです。意味もなく上な人とか、意味もなく形式的なルールとかが。そんな人間が組織を作っているのですから、皮肉なものです。 中学校に入るといろんなクラブがあります。なんのクラブに入ろうか、と説明を聞いていると、「テニス部に入ると一年生の間は基本的にボール拾いだよ」と言われて、えっ!?と思いました。どうして全員がテニスできるだけコ... 続きを読む
第1回 胡散臭いのが嫌いです。|なめらかな会社が好き。|みんなのミシマガジン
こんにちは。近藤と言います。「はてな」というインターネットの会社を経営しています。2001年に会社を作ってから、13年目になりました。思えば随分長い時間になってきました。 会社を作ったのは25歳の時。就職活動をちゃんとやらず、進んだ大学院も中退してぶらぶら、いや、悶々と過ごしていたんですが、ふとしたきっかけで会社を作ろうと思い立ち、気付けば13年もやっています。 よくここまで続いているな、という感... 続きを読む
第2回 棋士が棋士であるために|いささか私的すぎる取材後記|みんなのミシマガジン
すべてが終わった後、報道陣が撤収作業を始めた電王戦最終局の記者会見場で、谷川浩司は敗れた三浦弘行に歩み寄った。そして耳元で何か言葉を伝えた。いつも以上に優しい目をしていた。すると、敗戦後も一貫して堂々と振る舞っていた三浦の様子に変化が見られた。頭を垂れ、瞳を閉じている。涙は見えなかったが、私には泣いているように見えた。 部屋を出た三浦に声を掛けると「人がいない場所で話しませんか」と言った。そして「... 続きを読む
【文章術】『小田嶋隆のコラム道』:マインドマップ的読書感想文
小田嶋隆のコラム道 【本の概要】◆今日ご紹介するのは、コラムニストである小田嶋隆さんが、ご自身のコラム執筆の秘訣を語った1冊。 丸の内某店のマイスターがゲラ読んだ時点で「マジ最高に面白い1冊」と言われていたので、読んでみたところ、確かに納得の面白さでした。 アマゾンの内容紹介から一部引用します。なんだかわからないけど、めちゃめちゃおもしろい! ! 足掛け5年、ミシマ社ホームページ及び「ミシマガジン... 続きを読む