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人気順 10 users 50 users 100 users 500 users 1000 users「Virtualを仮想と誤訳した責任は我々にあります」 - Plan9日記
書籍「ソフトを他人に作らせる日本、自分で作る米国」を読んでいたところ、元日本IBMの方によるタイトルの発言が飛び出した。この業界に長くいると、仮想記憶に仮想計算機と「仮想」という訳語にはまったく違和感を感じなくなる。曰く、IBMがVirtual memoryを発表したとき(MVSのことかな)、日本IBMが仮想記憶と訳したのだそうな。『virtualは「事実上の」「実質的」という意味であり、virt... 続きを読む
スパコンとは何か - Plan9日記
SC2012に向けての機内で金田先生の「スパコンとは何か」を読んだ。2009年の京、そして2011年のHPCIの事業仕分けに仕分け人として関わった東大情報基盤センタの金田先生によるスパコン解説本である。京はLLNLのSequoia (BG/Q)に抜かれてTOP500の2位になったが、今回のTOP500の目玉はORNLのTitan (Cray XK7)。TitanはOpteron + GPUというア... 続きを読む
「エラー忘却型コンピューティング」なんて言い出したのは誰だ! - Plan9日記
正確にはFailure-oblivious computingを「エラー」忘却型コンピューティングって訳したのは誰だという話。訳す過程でfailureがerrorに入れ替わっている。情報系の人間は「名前重要!」とか言う割に、障害(fault)、異常(error)、故障(failure)という用語の定義、使い方に無自覚な人が少なくない。Twitterで意外と反応があったので、(自戒を込めて)書き起こ... 続きを読む
「割込み」の名付け親 - Plan9日記
前回、割込みの起源について触れたけど、もう少し深掘りしてみたいと思ったら、たまたま読んでいた高橋秀俊氏の伝記にPC-2の割込みの話が出てきたので、紹介しようと思う。同氏は計算機屋からは計算機のパイオニアの一人だが、「物理の散歩道」シリーズで知られるロゲルギストの一人として記憶している人も多いだろう。計算機関係の業績としては、やはりパラメトロン計算機である。後藤英一氏の発明したパラメトロン素子を利用... 続きを読む
ちょっと普通じゃないTremaの動かし方 - Plan9日記
第2回クラウドネットワーク研究会「OpenFlow祭」でも好評だったOpenFlowコントローラフレームワークTrema。TremaをVMWare FusionのLinux上で動かしてみたときのメモを残しておこう。OpenFlowとPlan 9の関係は?と聞かれたけど、これには触れないことにしておくwTremaはOpen vSwitchを使った仮想ネットワーク構築機能を持っているので、OpenFl... 続きを読む
ls(1)の由来とか - Plan9日記
TwitterのTLでもMulticsの話がぽちぽち出るようになったので、今日は関連する小ネタを。UNIXで無意識で使っているls(1)コマンド。manページには"list directory contents"とか書かれているので、listの短縮形だとばかり思っていたら、Wikipediaによるとlist segmentsの略なんだそうな*1。セグメントとはMultics用語でファイルのこと。た... 続きを読む
シグナルの誕生 - Plan9日記
今日はシグナルの歴史を調べてみたいと思う。シグナルというのはUNIXにおけるプロセス間通信の一手段であり、CPUにおける例外のように、プロセスにとって非同期に発生するものなので、その実装はいろいろ面倒くさい。したがっていろいろ問題もあり、長年の改良の歴史の上に、今のシグナルが完成した。ちなみにPlan 9ではシグナルではなくノート(note)である。BSDやSVR、そしてPOSIX標準になるまでの... 続きを読む