タグ 医療政策学×医療経済学
人気順 10 users 50 users 100 users 500 users 1000 users中位投票者定理(Median voter theorem) – 医療政策学×医療経済学
医療政策に関する政治学の4つの基本的なセオリーのうち、最後になるのがが中位投票者定理(Median voter theorem)です。まずは定義をはっきりさせることからはじめましょう。 中位投票者定理 ある一定の条件の下では中位投票者にとっての最適点、すなわち中位投票者に最も好まれる選択肢が多数決投票の結果均衡点となり... 続きを読む
外科医が誕生日に行った手術の死亡率は、他の日に行った手術よりも高いのか? – 医療政策学×医療経済学
私達の研究グループは、アメリカの65歳以上の高齢者で17の外科手術のいずれかを受けた約98万人を対象とした大規模な医療データを用いて、外科医の誕生日に手術を受けた患者の死亡率が、誕生日以外の日に手術を受けた患者の死亡率よりも高いことを明らかにしました。同じ外科医に治療された患者を比較しても同様の結果で... 続きを読む
Go Toトラベル利用者の方が、新型コロナウイルス感染症を示唆する症状をより多く経験していることが明らかに – 医療政策学×医療経済学
Go Toトラベル利用者の方が、新型コロナウイルス感染症を示唆する症状をより多く経験していることが明らかに ※本論文はプレプリントであり、著者ら以外の専門家からの科学的検討(査読)はまだ受けておりません。しかし、政策上重要なテーマであるため、速報性を重視するために公開しております。 新型コロナウイルス感... 続きを読む
妊娠中の女性にとっての「究極の食事」 – 医療政策学×医療経済学
(写真:Ⅿeagan/クリエイティブ・コモンズ表示 2.0 一般) 「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」では、健康な人がどのような食事をすれば健康を維持できる確率が高まるか説明した。 しかし、人生の中で色々な状況が変われば、最適な食事が変わってくることもある。おそらく人生の中で最も食事のことが気に... 続きを読む
医学部を目指す高校生とその親へのメッセージ – 医療政策学×医療経済学
2017年1月に発売された「 AERA Premium 医者・医学部がわかる 」(朝日新聞出版)に、「これから求められる医師像とは」というテーマで、医学部を目指す高校生とその親へのメッセージを寄稿しました。許可を得てこちらに転載させて頂きます。 ◎医事争論 これから求められる「医師像」とは̶̶―― 最適な医療サービスを提供する健全なコスト意識が必要に 私は医療政策学者であるが、原点は「臨床医」にあ... 続きを読む
統計学における因果推論(ルービンの因果モデル) – 医療政策学×医療経済学
( ドナルド・ルービン教授 と筆者。筆者撮影) 因果関係を理解したり、証明したりするには考え方の体系的な枠組み(フレームワーク)が必要です。ある2つの事象が因果関係にあると主張するのは勝手かもしれませんが、それが事実なのか、それとも”言い張っているだけ”なのかを判断するためには、それを評価するためのルールが必要になります。どんな条件を満たせば因果関係にあると証明することができて、何が足りないと因果... 続きを読む
回帰分析②:線形回帰が使えないときに用いる高度な回帰分析方法 – 医療政策学×医療経済学
生物統計を学んでいる人の中には、「結果変数が連続変数の時には線形回帰、二項変数(0と1など2つの値しか取らないもの)のときにはロジスティック回帰分析を使うべき」のように1対1対応のお作法のような形で教わった人も多いと思います。一方で、計量経済学で回帰分析を習った人の中には、「最小二乗法(Ordinary Least Square; OLS, = 線形回帰)はありとあらゆる場合に使えるベストな方法で... 続きを読む
アメリカの医療制度は自由市場主義的なシステムから反自由市場主義的なシステムに向かっている | 医療政策学×医療経済学
日本語で書かれているアメリカの医療に関する記事を拝見していると、アメリカの医療制度はしばしば誤解されていると感じます。おそらくその中でも最も大きな誤解は、アメリカの医療制度はどんどんと自由市場主義に向かっているというものです。アメリカの医療制度は確かに歴史的に自由市場主義的でしたが、2010年のオバマケア以降、実はどんどんと反自由市場主義的(どちらかというと社会主義的)な方向に向かっています。この... 続きを読む
プロペンシティスコア(Propensity score; PS)(1)-PSの正しい使い方 | 医療政策学×医療経済学
今回は準実験(Quasi-experiment)の中でも近年ますます使われるようになってきているプロペンシティスコア(Propensity score; 以下PS)を用いた解析方法を2回に分けてご説明します。アメリカでも日本でも、プロペンシティスコアPSはしばしば間違った方法で行われており、そして誤解の多い方法論になります。今回はPSを用いた解析の正しい方法をお話します。PSとは1983年にポール... 続きを読む
今話題の「沈みゆく大国アメリカ」を読んで | 医療政策学×医療経済学
日本でジャーナリストの堤未果氏の「沈みゆく大国アメリカ」が売れているという話を聞き、本を読ませて頂きました。エッセイとして読む分には非常に読みやすくて、ストーリーも面白かったのですが、内容に関しては事実誤認が多く、ミスリーディング(Misleading = 人を惑わす、誤らせるもの)な記載が多いと感じました。オバマケア(アメリカのオバマ大統領が2010年に導入したアメリカの医療改革制度)のことを日... 続きを読む