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人気順 5 users 50 users 100 users 500 users 1000 usersSYNODOS JOURNAL : 選挙制度はどう改革されようとしていたか 大屋雄裕
2012/9/49:0 選挙制度はどう改革されようとしていたか 大屋雄裕 ■多数派支配の限界 Synodos Journalにおいて、いわゆる尊厳死法案の問題が数人の論者によって取り上げられていた。私にはその問題について知見も特定の意見もない。ただ、本人の望まない死が強制されるようなことは望ましくないと考える一方、「生命への権利」をどれだけ擁護しても「冷たい方程式」のような極限事例において生への可... 続きを読む
Press Enter■: 冷たい方程式(28) ぼくたちの失敗
渕上マネージャは、その隣に立つ磯貝課長と、無表情のまま何事か話していた。あたしたちを見ると、2人は同時に口をつぐんだ。すでにデモは終了したようで、会議室には人気がない。 渕上マネージャの姿を見た途端、亀井くんの顔に怒りとも後悔とも取れる複雑な表情が浮かんだ。あたしは、いつかのような事態の勃発を怖れて、亀井くんの前に一歩進み出て、二人の視線を遮断した。ところが、渕上マネージャの方が見ていたのは、なぜ... 続きを読む
Press Enter■: 冷たい方程式(24) 冷たい方程式
『あのですね、日比野さん』VoIPで届けられる東海林さんの声は、うんざりしているのを隠そうともしていなかった。『それだと自己結合になるじゃないですか。ご存じだと思いますが、自己結合というのはコストが高いんですよ。せっかくWindow関数あるんだから、そっちを使いましょうよ』 「そうかもしれませんけど」対するあたしの反撃は、やや歯切れが悪い。「overとか使ったことないんですよ。使い慣れてない関数は... 続きを読む
Press Enter■: 冷たい方程式(22) 不都合な真実
12月6日、木曜日、午前10時。 渕上マネージャが、突然、緊急ミーティングを招集した。勤怠管理システムリプレイスプロジェクトに関わる全員が参加を求められた。 「急になんですかね?」会議室に向かう途中、亀井くんが聞いてきた。 「さあねえ」あたしは首を傾げて、隣を歩いていた磯貝課長を見た。「課長、ご存じですか?」 「さあねえ」と課長はあたしと同じ言葉で答えた。「本社から何か言われたのかなあ」 そういえ... 続きを読む
Press Enter■: 冷たい方程式(1) 技術力は勘定に入れません
電話が鳴った。 あたしはワンコールで受話器を取り上げた。別に待ちかねていたわけではなく、朝から続くしつこい頭痛に干渉する電子音を一刻も早く断ち切りたかっただけだ。 「はい、日比野です」 『受付です。ホライゾンシステムサービス株式会社様がいらっしゃいました』 「すぐ行きます」 あたしは受話器を置いて時計を見た。14:12。約束の時間より約10分の遅刻だ。 ――まあ、遠いから仕方ないか 腰を上げたとた... 続きを読む