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人気順 10 users 50 users 100 users 500 users 1000 users油断するなここは戦場だ : 定量限界
physics at LHC 定量限界、検出限界という言葉を最近よくきくようになりました。定量限界は測定誤差の10倍、検出限界は測定誤差の3倍ですが、この違いをイメージするのは初めての人には難しいと思います。 食品や体の放射線の測定をするときは、空間放射線などのバックグランドの上に、汚染からくるカウント数の増加があります。汚染が0の食品であっても、誤差=バックグラウンドのふらつきが有りますから、測... 続きを読む
油断するなここは戦場だ : 誤差に迷う(0 プラスマイナス 0)
physics at LHC 先日あるかたから福島県のキノコをいただいた。キノコは時々大変大きな放射性物質が検出される食品で、最近やっている TC100S のレビューをかねて、その 1/3 くらいで放射線測定をすることにして, ベクミルに検体をもちこんではかってみた。検体をいれてぼんやり20分まった結果セシウムの検出は0だったのだけど誤差の表示がおかしい。セシウムが 0Bq で誤差が 0.05%?... 続きを読む
油断するなここは戦場だ : とくダネの給食番組について
physics at LHC 先日フジのとくダネである学校給食センターで、食品の納品段階で放射性物質をはかる取り組みを紹介していたとききました。空間放射線量が 28cpm のときに食品にALOCA の線量計をあてて3倍程度であれば使わないということだったと聞いています。これはあまり意味のある取り組みと思えないので、そのことについて説明したいと思います。 食品の測定の場合一番大事なことは、遮蔽、つま... 続きを読む
油断するなここは戦場だ : 土は新宿副都心?(ベクミルで肥料も測ってみる)
physics at LHC ベクミルの利用者の中には土や肥料の測定をしたいという方もいらっしゃるのではないかと思います。汚泥や腐葉土を原料とする肥料はセシウムを含んでいる可能性があることは以前のエントリーでも説明しました。こういう物をを汚染されていない土に混ぜ込みたくないというのは当然のことだと思います。 土の測定は農家の方にとってはより切実かもしれません。食品の中に出る放射性物質の量(Bq/K... 続きを読む
油断するなここは戦場だ : 科学と報道の間で (ニュートリノの速度と光の速度)
physics at LHC なにか新しい実験データについての新聞・テレビ報道が研究者の間の「雰囲気」を伝えていないというのは、たしかにあることなのだけど、今回ばかりは少し乖離が大きすぎるような気がするので、久しぶりに素粒子物理の話をブログに書こうと思います。 OPERA という実験は CERN から打ち出したニュートリノビームをそこから730Kmはなれたイタリアのグランサッソという地下実験施設で... 続きを読む
油断するなここは戦場だ : 銭とベクレル(あるいは「みそさんが来た」
physics at LHC 今日(日曜)からジュネーブにある CERN に出張。つくばからはアクセス特急ができてかなり早くなったのだが、接続の悪い電車を2回の乗り換える間に眠りこむと大変なことになる。土曜日に鈴木みそさんのコミック「銭」と「限界集落温泉」の一巻を買ったので電車の中で眠気覚ましに読み出して、「これは大変なことだ」と思った。「しまったぁ」である。 ついこの間、鈴木みそさんは震災マンガ... 続きを読む
油断するなここは戦場だ : 「大気中の放射性物質」と牛の藁
physics at LHC 最近になってもまだ、「放射性物質が大気中にあるので、ガイガーが反応するんじゃないんですか?」と聞かれる時があります。「いえ放射性物質は地面にあります。地面にある放射性物質から飛んでくるガンマ線がガイガーカウンターを鳴らすのです」と簡単に答えますが、自分が気になっている「敵」がどこから来て、広く知られていないというのは、困ったことだと思っています。 放射性物質は最初は空... 続きを読む
油断するなここは戦場だ : 腐葉土のセシウム
physics at LHC 先日より 話題の腐葉土の動画と同じ商品『バーク入り腐葉土』を @daizo3 に送っていただきました。これをKEK の放射線センターの岩瀬さんにLaBr3 のスペクトロメータで計っていただきましたので、写真をいくつか アップします。 頂いた腐葉土ですが、袋にNaI シンチレータを密着して計って 0.4μSv/h 表面線量がありました。KEK の空間線量は 0.1μSv... 続きを読む
油断するなここは戦場だ : 化学 掲載の記事を転載しました。
physics at LHC 化学同人のご好意により雑誌「化学」に寄稿した記事 Vol 66 No.6 (2011) を転載します。iphone で読めないというお話が多かったので、テキストにしました。 また脚注は省きました。 なお、以下のリンクから、脚注を含めた本文を読む事も可能です。 http://www.kagakudojin.co.jp/book/b88486.html Twitter ... 続きを読む