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人気順 10 users 50 users 100 users 500 users 1000 users「公共政策論」講義メモ - インタラクティヴ読書ノート別館の別館
ミルをベンチマークとして市民的公共圏の理念について考えてみると、近代市民社会の経済的側面は私的所有と契約の自由を基盤とした自由な市場経済に、政治的側面は思想の自由・表現の自由とその基盤としてのパブリック・フォーラム(自由で安価な出版とジャーナリズム)を前提とした議会政治によって代表される。そしてそのどちらも自由で自立した個人としての市民の、自由で自発的な行動の結果作られる社会秩序として理解されてい... 続きを読む
「公共政策論」講義メモ - インタラクティヴ読書ノート別館の別館
ロックを現代的な意味での「市民社会」のパラダイムとみなすことには以上みたように十分な理由もあるが限界もある。更にここではもう一つ、ロックにおける「都市」観念の希薄ないしは不在について注意を喚起しておきたい。 ロックの『統治二論』テキストを走査してみればcityなる語の使用は極めて少ないし、また固有の対象、問題系としての都市について主題化されることもない。ロックにとって統治権力によって統合された共同... 続きを読む
「公共政策論」メモ - インタラクティヴ読書ノート別館の別館
昨日のエントリに補足。多くの場合、ハーバーマスの言う意味での「市民的公共性」の成立、すなわち近代的な意味での「市民社会」概念の成立の過程は、中世から近世までの身分的団体秩序が解体し、そこから個人が解放される過程として描かれることが多い。もちろん、たとえば樋口陽一のように、そこで解体していったのは「中間団体」であって、個人の迫り出しは団体の中の団体としての主権国家の特権的迫り出しと裏表であることもま... 続きを読む
「公共政策論」講義メモ - インタラクティヴ読書ノート別館の別館
今日しゃべったことをもとに。無断引用は禁止ですよ。================== この講義では最終的には「政治」のぼくなりの定義を与えることを最終的な目標としているが、さしあたりはテキスト『「公共性」論』の前半に即する形で、「市民社会」の概念について考察していきたい。これを言い換えるならば、ユルゲン・ハーバーマスの言う「公共性の構造転換」について考察していく、ということである。 ハーバーマ... 続きを読む