タグ シロクマ
人気順 10 users 50 users 100 users 500 users 1000 users限界編集者さんと過ごした日々 - シロクマの屑籠
これから、ある編集者さんと本づくりをしていた頃のことを書いてみる*1。あらかじめ断っておくと、これは私個人の感想であって客観的な論述ではない。すべての編集者さんがそうだとも、そうであるべきだとも思えない。ただ、私はその編集者さんに引っ張られて、感化されて、凄い経験をさせていただいた。そのことを文章... 続きを読む
40代の終わりに、年の取り方について私が考えていること - シロクマの屑籠
残り時間がどれぐらいかわからないなかで、どう日々を過ごし、年を取っていくか。 1975年生まれの私は、今、40代最後の時間を過ごしている。40代のはじめのうちは、中年になったことの驚きがあり、そこに今までに無い面白さを見出していた。その驚きと面白さを言語化したのが『「若者」をやめて、「大人」を始める 「成... 続きを読む
現代人は本当に思想に飼われている - シロクマの屑籠
president.jp リンク先の文章は、拙著『人間はどこまで家畜か』を一部引用しつつ、ひとまとまりの読み物として再編成しプレジデントオンラインさんに載せていただいたものだ。私たちは資本主義にいいように飼い馴らされ、その資本主義をますます充実させるための資本の乗り物、それか家畜として使役されちゃっていません... 続きを読む
丸善京都の熊代亨選書フェア@はてなブログ編 - シロクマの屑籠
・丸善京都本店、『人間はどこまで家畜か』刊行記念・熊代亨選書フェア ご好評いただいている『人間はどこまで家畜か』にまつわる本や問題意識が近い本を集めたフェアを、丸善京都本店さんで開催していただいています(ありがとうございます!)。そちらで紹介されている本については、京都丸善本店さんで実際に手に取っ... 続きを読む
反出生主義という人類滅亡のミーム - シロクマの屑籠
※この文章は、黄金頭さんへの返信のかたちをとった、私なりの反出生主義についての考えをまとめた文章です※ blog.tinect.jp こんにちは黄金頭さん、p_shirokumaです。拙著『人間はどこまで家畜か: 現代人の精神構造 (ハヤカワ新書)』をお読みくださり、ありがとうございました。今回私は、どうしてもこの本を読んでもら... 続きを読む
裏日本出身者から見た東海道新幹線の車窓風景 - シロクマの屑籠
裏日本出身者から見た東海道新幹線の車窓風景の感想を一言でまとめると、「どこも豊かですね」となる。 ビジネスで大阪と東京の間を行ったり来たりしている人にとって、東海道新幹線の車窓風景なんて一生懸命に眺めるものではあるまい。ありふれた風景がどこまでも続く、退屈きわまりないものだろう。 が、それは表日本... 続きを読む
私たちは、自己家畜化をこえて"社畜"になる - シロクマの屑籠
p-shirokuma.hatenadiary.com 続き。 いつの世にも苦しみや悩みはあるし、その社会・その時代に最適な人もそうでない人もいるでしょう。アフリカの狩猟採集民に最適な人と、幕末の日本の農村に最適な人と、2024年の東京に最適な人はそれぞれ違っています。 ただ、精神医療の受診者の右肩上がりな増加が現代特有の生きづ... 続きを読む
高度な社会の一員になれていますか。これからもなれますか - シロクマの屑籠
「高度な社会は、それにふさわしい高度な人間を要請する」。 それが言い過ぎだとしたら、「高度な社会に適応するためには相応の能力や特性が求められ、足りなければ支援や治療の対象になる」と言い直すべきでしょうか。 少し前に「SNS上では境界知能という言葉が悪口的に用いられている」といった話が盛り上がったようで... 続きを読む
あのとき推していた人は、今もここで生きている - シロクマの屑籠
ここから書くことは『「推し」で心はみたされる?~21世紀の心理的充足のトレンド』よりも未来の出来事、「推し」の最盛期から時間が流れた後のことや、「推し」に相当する人と別れた後についてです。 先日、拙著について相次いで感想をいただきました。ありがとうございます。まずは、大橋彩香さんを推してらっしゃる s... 続きを読む
東京スカイツリーというパノプティコン(一望監視装置) - シロクマの屑籠
土着の宗教としてのスカイツリー pic.twitter.com/r3uGVL85A3— wat_mat (@wat_mat) 2024年2月12日 今朝、通勤中にX(旧twitter)をチラ見したら上のポストが表示されて「わかるわかる! 東京スカイツリーって、おれらのことを見てるよね」と思ったので少しだけ。 東京都、とりわけ大東区や墨田区あたりを街歩きしていると... 続きを読む
『「推し」で心はみたされる?』についてのアジコさんへの手紙 - シロクマの屑籠
orangestar2.hatenadiary.com アジコさんこんにちは。 このたびは『「推し」で心はみたされる?~21世紀の心理的充足のトレンド』をお読みいただき、ありがとうございました。 ブログの文章、拝見しました。 読み、アジコさんが慣れ親しんでいる「推し」や「推し活」のニュアンスと私が想定する「推し」や「推し活」のニ... 続きを読む
教養としての『ダンジョンズアンドドラゴンズ(D&D)』 - シロクマの屑籠
はじめに ダンジョン飯 1巻 (HARTA COMIX) 作者:九井 諒子KADOKAWAAmazon アニメ『ダンジョン飯』が人気ですね。 ダンジョンで飯を食うという非常識がグルメにもギャグにもなっていて、いちおうシリアスな話も進行していく『ダンジョン飯』。今日のお題は、そのインスパイア元っぽいRPG『ウィザードリィ』のさらにご先祖... 続きを読む
『人間はどこまで家畜か:現代人の精神構造』が出版されます - シロクマの屑籠
人間はどこまで家畜か: 現代人の精神構造 (ハヤカワ新書) 作者:熊代 亨早川書房Amazon 先日、大和書房さんから『「推し」で心はみたされる? 21世紀の心理的充足のトレンド』が発売されたばかりですが、今度は早川書房さんから『 人間はどこまで家畜か: 現代人の精神構造 (ハヤカワ新書)』という書籍を発売していただく... 続きを読む
私にとって、オタクやキャラクター消費の話は社会の話なんです - シロクマの屑籠
cider_kondoのブックマーク / 2024年1月23日 - はてなブックマーク シロクマ先生、今ホッテントリってる意地悪婆さん話もそうだけど、こういう本業と社会の変化踏まえた考察の方が(よく書いてる迷走してるオタク論みたいなのより)圧倒的に面白いよな… こんにちは、はてなブックマークユーザーのcider_kondoさん。熊代で... 続きを読む
黄金頭さんへ(ベンゾジアゼピン系薬物についての返信) - シロクマの屑籠
こんにちは、黄金頭さん。熊代です。 今日はいくらか精神科医っぽいスタンスで返信させていただけたら思います。 1月17日のbooks&appsの寄稿記事、興味深く拝読しました。 物心ついた頃から社交不安症に当てはまっていそうだったこと、それがベンゾジアゼピン系抗不安薬によって改善したこと等について、黄金頭さんらし... 続きを読む
「後藤ひとりと喜多郁代はよくできたナルシスト」って説明した時の話 - シロクマの屑籠
昔、ある編集者さんと「いいね」や「推し」について喋っていた時に、「『いいね』も『推し』も有害なんじゃないですか?」といった質問をいただいたことがありました。 「そんなことはありません。有害になってしまう人もいるけど、ほとんど無害な人もいるし、有益になっている人もいますよ」と私は答えました。なるほど... 続きを読む
かつて私たちがいた世界『窓ぎわのトットちゃん』 - シロクマの屑籠
映画『窓ぎわのトットちゃん』 オリジナル サウンドトラック NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパンAmazon ある人から、「シロクマさんは『窓ぎわのトットちゃん』を見ておいたほうがいいと思う」と勧められ、疲れたまま週明けを迎えようとしている連休最終日に観に行った。映画館に来ているお客さんは大半が私よ... 続きを読む
走馬灯か、記念碑か──『16bitセンセーション』 - シロクマの屑籠
16bitセンセーション ANOTHER LAYER 1(完全生産限定版) [Blu-ray] 古賀 葵Amazon 2023年の10月から12月にかけて、気が遠くなるようなアニメを観た。『16bitセンセーション』だ。この作品は「女の子がたくさん出てくるゲーム」の制作に主人公たちが奮闘する物語だが、もともと、作品として登場するゲームの多くは90年代~... 続きを読む
2023年の買ってよかったワインたち - シロクマの屑籠
はてなブログのキャンペーンで「買ってよかった2023」というものがあったので、自分も書いてみます。2023年に買ってよかったワインたちについてのものです。コスパワイン部門、中堅ワイン部門、ちょっと値が張る部門にわけてお届けします。 【2023年に買ったワインたちの全体的傾向】 円安と世界的なインフレ傾向、そし... 続きを読む
「無限労働中年になれた」が勘違いだった話 - シロクマの屑籠
年齢とともに気持ちが変わり、ライフステージも変わる。すると、生活や趣味や働き方も変わる。そういうことに関心をずっと寄せていた私にとって、2023年という時は「オレ、無限に働ける中年になれたのでは?」と思える一年でした。 その気持ちを書いたのが『50歳が近づいてきた中年の人生は「香車」のよう』というタイト... 続きを読む
『「推し」で心はみたされる? 21世紀の心理的充足のトレンド』が出版されます - シロクマの屑籠
2022年、2023年と私は書籍を出版するに至れませんでした。が、2024年の1月20日に、まずこの本が出版されることとなりました。 「推し」で心はみたされる? 21世紀の心理的充足のトレンド 作者:熊代 亨大和書房Amazon はい。タイトル的には、2010年代の後半あたりから急速にスラングとして広く使われるようになった「推... 続きを読む
カロリー、ビタミン過剰摂取、オーガニックを正しく恐れる
ちょっとだけ食品に詳しい増田です。 (実は超詳しいプロとかではなくほんとにちょこっとです) シロクマのレバーとかマフィン食中毒とか芋ようかんバターソテーとかに不安を煽られている人たちをはてブでたくさん見かけたので解説していきます。 芋ようかんバターソテーのカロリーはお菓子としてはそれなりお菓子は砂糖と... 続きを読む
「いにしえの00年代のインターネットへの憧れ」はわかる気がする - シロクマの屑籠
今の10代の人の間で、「ゼロ年代のいにしえのインターネットへの憧れ」がそこそこ共有されているっぽいのに最近気づいてる— highland (@highland_sh) 2023年12月18日 highlandさんの上掲投稿を見かけて、その少し前に読んだ00年代のブロガーの文章を連想せずにはいられなかった。 amamako.hateblo.jp gothedistance.hate... 続きを読む
感情移入の願望器としてのフリーレン、ぼっちちゃん、魔法少女 - シロクマの屑籠
俺は「フリーレン=自分がまだ年老いたり死んだりするところをリアルに想像できない10代の人間をマンガ的に変換したキャラ」だと思っているので、大食いの描写もじつに理にかなったものであるように感じる。— Rootport🧬 (@rootport) 2023年12月17日 『孤独のグルメ』のゴローちゃんのこともありますので、大食いである... 続きを読む
「ヒト、または日本人はASDに進化しないと思う」 - シロクマの屑籠
私のタイムラインでは、定期的に「人類はASD(自閉スペクトラム症)的な方向に進化していく」「未来の人類はもっとASD的だ」といった内容の文字列が流れていく。そうした文字列を書いている人の属性はさまざまで、そう思っている人が結構いるんだろうなと思っている。 しかし、人類(ここからはヒトと書く)はASD的な方向に... 続きを読む